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夕焼けに桜咲く  作者: 朝比奈 黎兎
第4章 文化祭
28/73

*27*


 文化祭は、参加する方は楽しいし、当日はそれまでの苦労とか忘れるほど盛り上がる。そういう行事だ。だが、それまでの忙しさはそれこそ地獄だ。僕は生徒会として当日にかかる経費とかの計算ややりくりなどをまとめたりしなきゃならないし、クラスの出し物の御伽喫茶の準備も少しながら手伝わなければならない。おかげでもう寮の自分の部屋に帰ったとたん寝てしまうほどである。そして、文化祭まで残り5日となったこの日。とうとうこの日が来てしまった。


「衣装合わせなんかしなくていいよ……」

「そうもいかないんじゃないか?やっぱほら、サイズとかの関係で」


 ちなみに、どうやら恵一もアリス組のようだ。他には白雪姫、シンデレラ、赤ずきんちゃんなどなどメジャーなおとぎ話がある。というか、アリスばっかそんなにたくさんいるんだろうか。なら自分はしなくてもよさそうな気さえする。もちろんクラス全員が仮装するわけではない。喫茶店なので、飲み物や軽食などを準備するキッチン係もいる。朝貴はそれほど料理ができるわけではないが、どちらかといえばそっちになりたかった。だがまぁ、決まってしまったことは今さら覆せはしないだろう。朝貴は覚悟を決め、パイプの衣装がけにつるされたアリスの衣装から一着をつかむとそのまま別教室へと移動し着替えた。

 元の教室に戻った朝貴は、そこですでに着替えを済ませて戻ってきていた恵一の姿を見て、思わず固まった。かれの格好はなんだか洒落たシルクハットにやや派手な燕尾服。よく絵本のアリスを見るといるあの帽子屋ではないか?


「あのさ、それってまさか……」

「うぉっ、って朝貴か?うわ―やっぱ似合うんだな」

「似合わない!!ていうか、それって帽子屋の仮装!?」

「そうだけど?」

「なんで?アリス組ってみんなでアリスの格好するんじゃないの!?」

「そんなわけないよ。アリスの登場人物の仮装をするんだよ。だからほら、白雪姫組は白雪姫以外にも王子とか魔女とか小人とか居るだろ?アリス組も今日配役決めようって言ってたんだけど、朝貴張り切ってアリス持って行くから……」

「えええええええええええええ!?」


 聞いてないよそんなの!!何?僕が生徒会の仕事してる間に話してたの!?ずるい!ていうか、教えてくれたっていいのに!!これじゃあまるで自分で墓穴ほ……掘ったね。うん、ほっちゃったよ。


「アリスなんてヤダよぉ!!うわあああああん!!」

「大丈夫だって、ノンケの俺から見ても可愛いから!」

「それほめてないよぉ!!」

「北條―!」

「何!?」

「これ悪いけど生徒会室に提出してくれないか―!」

「わかった……」


 クラス委員に渡された書類を半分放心状態で受け取ってしまった朝貴は、何も考えずに生徒会室まで来てしまった。アリスの仮装のまま。ちなみに今週は文化祭準備期間のため、授業は免除になっている。したがって必然と生徒会室には生徒会メンバーが必ず一人はいるのだ。


「あ、会長。これうちのクラスのクラス委員から……」

「あ……朝貴?」

「え?」

「何その格好……」

「恰好……あ……ちょ……ちが、これはですね……その……」

「何それすっごくかわいい……」

「はい?」

「想像してたよりかわいい。うん俺今死んでもいいかも」


 なんか物騒なことサラッと言った――――!!てか想像ってなんですか!?想像したんですか!なんですかそれ僕に断りもなく!!←……て、違う違うそうじゃなくて。なんでぼくわざわざ見せに来たみたいに来ちゃったわけ!?うわーん、僕の馬鹿ー!!


「可愛くないですし、変な想像しないでくださいよぉ!!」

「だってねぇ、それが今年の文化祭で唯一の楽しみだもん俺。」


 もっと他に楽しみを見つけてください。

 とか何とか考えていた朝貴の方に、清桜はゆっくりと近づいて行った。それに気付いた朝貴は思わず体をこわばらせる。そして清桜は朝貴の方に向かって手を伸ばしてきた。朝貴はその瞬間目をつぶって体を萎縮させた。


「何怖がってるの?俺そんな発情してません。頭のリボン曲がってるよ?」

「ほえ?あ、ありがとうございます?」

「なんで疑問形なわけ?いーなぁ、朝貴がいるクラス楽しそうで」

「そういえば、会長のクラスって何やるんですか?」

「え?……秘密」

「え――何でですかー?」

「なんででも」

「教えてくれたっていいじゃないですかぁ!」

「だーめ」


 そんなことを繰り返していた時だった。生徒会室に新たな来客が来た。


「清桜、教室の飾りだけど布少し足りないんだけど、新しく買うって方向で行くっていうからこれから買い出ししてくる。って、朝貴君、可愛いー!」

「し……静香先輩……」


 やめてー!これ以上僕を見ないでー!!


「清桜から話聞いてたけど、朝貴君アリス似合ってるよ!」

「先輩それほめてないです」

「ほめてるよ!きれい、可愛い、抱きつきたい!」

「えぇ!?」

「静香、抱きつくのは無し」

「清桜のけち。ま、仕方ないか。浴衣着た時もそうだけど、やっぱ朝貴君元がいいんだよね。だからなに来ても可愛い……じゃなかった、似合うんだよ」

「今かわいいって言った……。っていうか、静香先輩と会長って同じクラスだったんですか?」

「そうだよー。あれ、言わないっけ祭りの時」

「初耳ですもん」

「あ、静香。朝貴にうちのクラスの催し、言わないでね。当日まで内緒にしたいから」

「オッケー。じゃ僕買い出しに行くから」


 ていうか、会長はどれだけ僕に会長のクラスが何やるか秘密にしたいんですか。


静先輩は朝貴のことを可愛い後輩って感じに思ってるだけです。

静香×朝貴はない。ないない。

でも清桜と取り合いさせたい。

抱きつくなって言われながら、目の前で朝貴をむぎゅってしてほしい。

きっと楽しいだろうな。

まぁ、そんなシーン書けそうにないですけど。



以上勝手な妄想でした。すみません。

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