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夕焼けに桜咲く  作者: 朝比奈 黎兎
第1章 日常
2/73

*1*

今度の作品はひたすら恋愛で行きます。


ほかCP要素もあるので、まぁ、そちらの方もお楽しみいただけたらと・・・

 県内にある中高一貫の黎暁学園。文武両道なその学園は生粋の(?)男子校なのである。広大な敷地には、高等部だけでも校舎が三棟、グラウンドが三つ、体育館が四つもあった。さらに大きな寮の建物もある、別名お金持ち坊ちゃん校である。そこに今年から通う事になった、北條朝貴ほうじょうあさきは寮の最上階にある生徒会専用階にある自室で目覚まし時計をこれでもかとたたいて止めた。いや、実際にはそんなに力は入れてはいない。


「ふぁ・・・もう朝か・・・・。今日は全校朝礼あるから、早く行かなきゃいけないんだよね。」


今日の予定を思い出しつつ、そうつぶやきながら朝貴はベットから抜けて、リビングスペースを素通りし、洗面所に向かった。蛇口をひねり、冷たい水を手で受けて思いっきり顔を洗う。ようやくさっぱりと目が覚める。朝食用にパンをトースターにセットし、その間に制服に着替える。黒字にところどころ白のラインが入ったブレザーに、黒のズボン。学年別に違うネクタイ―――1年の朝貴は赤―――を締める。そうしているうちにトーストが焼きあがる。それをさらに載せて冷蔵庫からいちごのジャムを取り出したっぷり塗りたくる。そしてそれにかぶりつきながら牛乳をコップに次いでトーストと一緒に流し込んだ。


「ごちそうさま!さて、そろそろ行かないと。準備もあるみたいだし・・・・。」


今日の準備を終えた鞄をつかんで、朝貴は自室を飛び出した。ちなみにドアはオートロック式なので、鍵をかけ忘れるなどはない。鍵を開けるときは学生証兼財布兼鍵のカードをセンサーにかざせばガチャッと開く。朝貴はエレベーターホールにつくと、三つあるうちの一つのエレベーターの下向きの三角ボタンを押した。オレンジ色の光がつき、エレベーターが来るのを待つ。するとそんな朝貴の後ろからばんと背中を叩いてきた人物がいた。


「はよ!今日も早いな朝貴!」

「いったぁい・・・・うぅ・・・青葉先輩おはようございます・・・。」


にひひひっと笑ってにこやかにあいさつしてきたのは明るい茶髪にいかにもスポーツマンって感じの2年生、青葉淳あおばじゅんだ。一応(?)生徒会書記をしている。茶色いやや長めの癖っ毛。屈託のない笑顔を常に絶やさない、後輩からも先輩からも好かれるそんな性格だ。ちなみに2年生はネクタイは緑である。そんな先輩はいま朝貴の頭をこれでもかとぐりぐりしている。


「先輩!縮んじゃうんでやめてください!!」

「大丈夫だって、これ以上ちびにはなんねーよ。」

「なりますよ!!そんな上からぐりぐり撫でつけられたら!!」


うう・・・165センチと182センチじゃ15センチ以上も差があるんだぞぉ!!しかも先輩バスケ部入ってるから筋力とかあるし!悔しいなぁ!絶対に追い抜いてやるんだもん!!


「ま、朝貴はまだ1年なんだし、これからもしかしたら伸びるかもな!」

「もしかしなくても伸びるんです!!毎日牛乳飲んでるんですよ!」

「乳臭いガキだって言われねーようにな!」

「むぅー・・・にしても・・・先輩今日は早いですね。いつもなら遅刻すれすれの会長といい勝負なのに・・・。」

「まぁな!あの会長直々に昨日部屋までこられて遅刻すんなって言われたからな!でも・・・その会長がまだならもう少し遅くてもよかったかな。」

「もう来てる。」

「え?」

「お。」


そんな声と共にふらりと現れた人物こそ、この学園の生徒会長、近衛清桜このえせいおうだった。眠たげに目をこすりながら人口ものの薄紫色の髪の毛をぽりぽり掻いている。やや右側が長いのは数本のエクステをつけてるからだと朝貴は最近知った。三年である清桜は青色のネクタイを締めている。


「珍しく早いっすね、会長!」

「おはようごさいます、かいちょ・・・・うぎゃあああああああ!?」

「うぁ-・・・やっぱ無理・・・朝貴いなかったら今頃寝てる・・・・。」


だからって・・・だからって抱きつくのやめて―――――!!何考えてるんですかこの人は――――――――!!


「淳、お前朝貴に近付かないで、触んないで。」

「俺、後輩とのスキンシップは大事にする派なんすよ。」

「朝貴は俺の。」

「ぐぇ・・・だから・・・会長・・・ぐるじ・・・・。」


ていうか、いつから僕は貴方のモノになったんですかね!?なってないですよ!イケメンだからって調子にのっちゃだめですよ!


「朝から騒がしいと思ってたら・・・朝貴関係ですか?」

「!榊原先輩-・・・助けてください-!」


とここで救世主現る。朝早いというのにきっちり身支度を整えた彼はこの生徒会最後のメンバー、副会長の榊原良介さかきばらりょうすけである。清潔感ある黒髪に知的そうなふちなし眼鏡。同じ黒髪を持つ朝貴でも、朝貴のは癖っ毛のふわふわヘアーなのでああは見えない。どっちかって言うとより幼さを引きだててると思っているのだ。そんな感じで現れた良介はにっこりと笑いながら三人の傍を通り過ぎ、丁度来たエレベーターに乗り込んだ。


「さ、置いてきますよ?」

「ちょ・・・・。」

「わぁー、待ってください!!」

「そりゃないっすよ。」


三人も慌ててエレベーターに乗り込んだ。


初回からキャラ出てきすぎでしょうか。


主人公は朝貴です。

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