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夕焼けに桜咲く  作者: 朝比奈 黎兎
第2章 修学旅行
12/73

*11*

話はちょっと戻って・・・・(といっても数分ですが)


清桜視点です。


ジュースを買って、そのあたりにいるはずの朝貴を探した。でもなぜか見つからない。近くの噴水広場や、朝貴の興味を引きそうな店なんかものぞいてみたが、どこにもいない。しだいに膨れ上がる不安。


「朝貴・・・どこ?」


嫌な予感がして仕方がない。とりあえず、さらに遠くまで朝貴を探しに行くことにした。フランス語を知らない朝貴が店に勝手に入って買い物をするとは考えにくい。土地勘もないのだから、独りでそんなに遠くまでふらふらすることもできないはずだ。でも近くにはいなかった。つまり、誰かとともに遠くまで連れられている。ということになるのではないか・・・。それが純粋無垢な子供だったり、親切な老人とかだったらいいのだが・・・下心ある男とかだったら・・・・。


「今の朝貴・・・女にしか見えないし・・・。フランスには・・・あっちの人も多いから・・・。」


こんなことになるなら、一緒に買いに行けばよかった。一人になんかさせないで・・・なんで一緒に行かなかったんだ。


清桜は人通りがほぼない路地のほうに来ていた。そしてかすかに朝貴の声が聞こえたような気がした。


「近くにいるのか・・・・。」


『・・・け・・・・・・かいちょ。』


今度は少しはっきりと聞こえた。間違いない。日本人の声。しかも会長ときたらもう、一人しか思い当たらない。路地の角をまがった。そこで清桜はようやく朝貴を見つけた。だが、安堵した瞬間もつかの間。朝貴の状況に、怒りを覚えた。そして、考える間もなく清桜は動いた。


男たちの顔めがけて買ったばかりのフルーツジュースをぶっかけたのだ。よろけながら朝貴から離れた男たち。清桜はすぐに朝貴の前に立ち、自分の後ろに朝貴を隠す。


「かいちょ・・・・・。」


やや涙声で、そうつぶやく声が、どこか弱弱しくて。それがさらに怒りを増幅させる。許せない。目の前の変態どもが・・・。そして、こんな目にあわせてしまった自分自身が。後ろでずるっという滑るような音が聞こえた。ああ、腰でも抜けたのかなとか思う。座ってていいから。あとは俺がやるから。


いまだに顔を拭っている変態フランス人に近寄っていく。


(以下フランス語)


「んで?君ら何してくれたのかなぁ?あの子にあんなことしていいって誰が言ったのかなぁ?」

「んだよおまえは!!」

「いきなり顔にぶっかけやがって!!」

「そんなことされるようなことしてたあんたらが悪いんじゃないの?で、それなりの覚悟があってあんなことしたって思っていいんだよね?」

「おい、行こうぜ。」

「ちっ。」


あれ。なんだ・・・逃げちゃうんだ。ま、いっけどね。いや・・・よくないけどね。せめて一発殴らせてよ・・・なーんて、口が裂けても言えないけど。あの子に害をなした奴になら、どんなことだってするよ?なーんてね。久々にマジギレしちゃった。


逃げて行った男たちの姿が見えなくなった曲がり角を見つめていながら、そう思っていた清桜のズボンのすそをきゅっと握った感覚がした。ふとその方向に目を向けると、朝貴がうつむきながら、ズボンを握っていた。


「朝貴・・・。」

しかしその手はすぐに離れて、ぎゅっとワンピースのすそを握る。ぽたりぽたりと、ワンピースに涙の跡ができる。清桜はしゃがみこみ、そしてギュッと強く朝貴を抱きしめた。


いまさらですが・・・


私って女装させるの好きなんですかね?

ほかの作品でもあったので・・・今回の朝貴もワンピース着てますし


だってかわいいんだからしなきゃ損でしょ!!←


うん。今度からもそういうの多分あると思うので、お付き合いしてくださる方は覚悟しててくださいね!なんてw


で、やっぱ清桜は助けに来ますよそりゃ。

清桜だもんw


つか、朝貴の声聞こえたとかどんだけ地獄耳なんだあいつ!!

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