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夕焼けに桜咲く  作者: 朝比奈 黎兎
第2章 修学旅行
10/73

*9*




翌朝・・・・・・・・





「無事朝を迎えられたぁ!」

「ちょ・・・ひどくない?俺の印象悪くなっちゃうでしょうに。俺そこまで節操無しとかじゃないよ?」


何言ってるんですか。僕にとっては死活問題なことなんですよ!そりゃ会長はあの風紀委員長さんよりましかもしれませんけど、寝込み襲われるとか、そんなのむりいいいいいいい!!



朝食をホテルの近くのカフェテリアで撮る生徒会面々。



「で、今日の予定はどうするんですか?」

「一応、昨日で生徒会全員で見まわるのは良いから、今日は各自別々でもいいんだけど・・・。」


生徒会や風紀委員会は、個人行動が認められている。四日あるうちの二日間は集団行動が義務付けられてるが、それ以外の二日間は個人で行動しても良いのだ。特権というやつだろう。それで、生徒会は昨日集団で行動していたので今日は個人での行動が許されているのである。一般の生徒も生徒会や風紀の誰か一人でもともにいれば許される。代わりに今日風紀委員は集団行動をするのだ。


「各自でもいいけど、朝貴困っちゃうね?」

「う・・・・・・・。」


そりゃ僕フランスくるの初めてだし、フランス語話せないし、土地勘ないし・・・。うう・・・でも恵一とかはもう出発したってメール来たし・・・どうしよ・・・。


「俺でよければ一緒にいる?」

「会長と・・・?」

「良介と淳はあれでしょ。デートでしょ?」

「まぁ・・・約束あるので・・・・。」

「俺もっすね。わりぃな、朝貴。」

「先輩たち・・・・・・う-・・・なら仕方ないですね。今日は会長と一緒にいます。」

「やた!朝貴とデートだー!」

「なんでそうなるんですか!」


この人の頭にはそればっかなのかなぁ?


というわけで、僕は会長とパリの街を観光することになりました。


「ほんとによかったの、俺とで?友達とかとさ。」

「もう置いてかれちゃいましたもん。朝早く今から行ってくるなーってメール来ましたから・・・今ごろどこかいってますね。」

「・・・・・・・・・・・・・・・朝貴さ・・・生徒会入りたくなんかなかった?」

「え・・・・・?」


その言葉に、朝貴は思わず足をとめた。少し前で止まった清桜は少し悩ましげな表情で朝貴の方に振りかえった。


「入学式でいきなり会計に任命して、一年なのにさ。一年ってまだ学校のノウハウ全くわかんないじゃん?朝貴それでなくても外部入学だったのに。それなのに生徒会になんか入ることになって、友達とか作ってる暇なんかなかったんじゃないかなってさ。俺一応責任感じてるんだ。」

「かいちょ・・・・。ぼk「――――――――――――――――――!!」びっくぅ!?」


突然聞こえた叫び声に朝貴の言葉は遮られた。何事かと二人がその方を見た瞬間、朝貴の両手はその叫び声をあげた女性の両手に包みこまれた。その女性はまじまじと近くで朝貴の顔を見た後、フランス語でものすごい興奮しながら何かを言っていた。だが、フランス語が分からない朝貴の頭には?マークが浮かび上がっていた。それに気がついた清桜はその女性にフランス語で話しかける。清桜は日本語はもちろん、英語・中国語・フランス語・ドイツ語・イタリア語と計6ヶ国語はなせるらしい。今も流ちょうなフランス語で話している。暫く話していた二人だったが、何故か同じ笑みを浮かべて朝貴の方を向いた。


「か・・・かいちょ・・・・?」

「朝貴、がんば!」

「え・・・・えええ・・・・・え・・・ちょ・・・・どこ連れてく気ですか――――!?」


パリジェンヌに手を引かれ朝貴は半ば強引にどこかへと連れて行かれた。その後ろから清桜は内心びくびくしながらそれでもついていった。


俺、朝貴に殺されちゃうかもね・・・・・あはは


―――――――――――――――――で




「ぐすっ・・・なんでパリに来て、絵のモデルなんかしなきゃいけないんですか・・・それも女の子のカッコして・・・しかもなんで今もその格好してなきゃいけないんですか・・・。」

「しょうがないねー。あの女のひと、朝貴のこと女の子だと思ってたし。」


そんなのうれしくないですよ・・・・・・


「それに最後まで気づかれなかったし、あそこで男ですってばらすのもねぇ・・・。」


ねぇ・・・じゃないですよ・・・何が楽しくて、水色のワンピースに白い花飾りついた帽子かぶらなきゃなんないんですか・・・


「会長知ってたくせに・・・・・ひどいですよ・・・・。」

「ごめんて。だって見たかっ「なんですって?」なんでもないよ・・・。お詫びに、あそこでジュース買ってきてあげるからさ。何がいい?」


そう言って清桜が指差したのは通りにあるフルーツパーラーだった。


「メロン・・・・・。」

「はいはい。そこらへんで待ってて。」


メロンくらい安いですよね。会長の家お金持だし。それに一番メロンって高い気がするし、当然の要求だよね。


そう思いながら朝貴は店の前にある噴水がある広場に行った。しかしそこは清桜が向かった店からは死角になっている。そんなことを知らないまま、噴水を眺める朝貴に危険が迫って来ていた。


パリにフルーツパーラーってあるんでしょうか・・・・

メロンのジュースはおいしいです。


そして次回、朝貴に危機が・・・・・・

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