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目がさめた。自分くらいだと思う、エプロン着てる魔王と目が合って「そっち」の理由で目をそらしたのは。「大丈夫か?;;」「ええまぁ;;」ちょっと痛い…「ってちょ!?」つい起きてしまった「ッ!?;;」「ば、馬鹿!!一時処理だ!!穴が開いてんだぞ!?寝てろ!!;;」「…はい;;」ごもっともだ;;「…って何で助かってるんだ俺!?;;」「あー、まぁ薬だよ」「そんな高いもの…」「馬鹿かお前;;、モンスターの巣から取れる薬は上級なほど効き、尚且つ俺が誰であるかもう話した筈だぞ?」「そうですよね;;」「困りながら笑うとドヤ顔の口になるな;;」「ごめんなさい;;」「それは兎も角、何があった?」「え?俺を助けてくれたのアークさんじゃないんですか?」「…キリノだよ、俺はお前とキリノがぶっ倒れてるのをこっちに連れてきただけだ」「き、キリノさんが倒れた!?;;」「傷口は全て浅い、少し血が多く流れて貧血を起こしただけだ、お前の方が重症!」「…;;」「で、何があった?」「エンドリスト…という集団…の一人と戦いました」「…そうか」「心当たりは?」「さぁな」「……」う~ん、なんだろうこの、妙な違和感。「どうした?」「あ、その、なんというか、違和感が…」「?…あ」エプロンの存在に気づく魔王「脱ぐか…」ぽいっ、うん、まぁ違和感はなくなったけど。「全く、なんで弟子入りなんかしたんだか…」「…」「お前さん、これからもこういう目に山ほど遭うぞ?やめるならいま…」とアークさんが言おうとしたとき「とっちゃやだあああああああああ!!」と泣きながらキリノさんがアークにしがみついていた。「とらねーよ!!;;」「ヤダヤダ絶対僕の弟子だもん!!僕のだもん!!」びええええええええ!!「わかったから!!泣くな!!;;」「本当?」ぐすっ「本当だ、だいたいルギがそう簡単に止める訳ないだろ」「もちろんです」ぎゅうっ「って!?;;」キリノさんに抱きつかれた。「よかったあああああああ」ぎゅうううううううう「痛いです痛いです痛いで…」ゲフッあ、血が…パタン「うわ!?;;キリノ!!ルギが死に掛けてるぞ!?」「え!?あ!?ど、どうしたのルギ!?何があったの!?」「…;;」