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カッカラ山に戻って来た。しかし何故水はあるのに草木がないんだろうか?「今日は風車を教えるから」「風車?」「見てて…」目をいつものポケーっとしたのから鬼の形相へ。「風刀流奥義…風車!!」シパッ!!岩に一撃で四回切っていた。「凄い………」「まあ練習すればそのうち出来るようになるから」はしりこみをした、が、穴を見つける。なんだこれと覗いた瞬間突き落とされた。「なあああああああああああ!!!!」穴は異常に深い、地面につけば骨折じゃすまない。すると見知らぬ人に身体を抱き抱えられた。そしてとすんと地面に置かれた。「あ、有り難う御座います」「なんであんなとこから落ちてきた?」「修行してたら誰かに突き落とされたんですよ…」「修行…ひょっとしてキリノと何か?」「師匠を知っているんですか?」「と…恩人」「友達?」「恩人だ」「友達なんですね」「………向こうはどう思ってるかしらんがな、いや、あいつの考えなんて一生わからんだろうな」「…………?」「どうした?」「いえ、なんでこんなところに「人」がいるのか不思議で…」「…………人じゃないさ」「そうですか」「…………驚かないんだな」「あの距離を落ちたのを受け止められる人なんてめったにいませんし…」「…キリノ(あいつ)の弟子らしい奴だなお」そのとき「アーク様―!!どちらですか―!?」アーク…?アークって魔王の名前だよな………?…………ま、まさかこの人…顔面の体温が下がる。でも勇者に倒されたんだよな?……………「あ、アーク様!!と、なんですかこのガキは?」「ガキじゃないですルギです!!」「ルギ………か、で、アーク様、何たってこのガキこんな所に?」「突き落とされたって事らしい」「『突き落とされた』っていったって…なんであんな山に?」「キリノの弟子らしい」「証拠は?」「無い」「そーです…かっ」ソイツは刀を抜いて俺に切りかかってきた。直ぐ様空から剣をぬき、受ける…あの赤爪のエンドリストの攻撃なみに重い気がした。「成る程、確かに風刀だな」「危ないでしょ!!;;」「モンスター相手になに言ってやが…」「やめろクロボシ!!」「…………はいはい」「キリノの所に戻るにはこっちだ」「…………」「こっちだ」アークにつれられついた先には滝。「この先だ」「ひとつ、聞いていいですか?」「なんだ?」「…………魔王…アーク…ですよね?」「………」「すみません、こんな事聞いて…」「いやいい。隠すつもりもないからな」「……………帰りますね、送って下さりありがとうございました」
きゃらの喋り方なんて気にしたらまけ