占城条:第一節~第二節
占城条
一、占城在越南南東。城族祖者聖仙範束。範束座木水時、霊蛟現水中而入範束腹。然後霊蛟産百子。百子各建国。城族謂国城。民亦百子裔也。城在百余。占城、靺城、林城、呉城、闕城、盤城大也。
一、占城は越南南東にあり。城族の祖者は聖仙、範束なり。範束木水に座したる時、霊蛟水中より現れて範束の腹に入る。然る後、霊蛟百子を産む。百子、各々国を建つ。城族、国を城と謂ふ。民、亦た百子の裔なり。城、百余あり。占城、靺城、林城、呉城、闕城、盤城、大なり。
一、占城は越南南東の地域にある。城族の祖は聖仙範束である。範束は木川のほとりに座っていたとき、水中から、霊蛟が現れて範束の腹に入り込んだ。その後、霊蛟は百の子供を産んだ。百の子供はそれぞれ国を作った。城族は国のことを城と呼んだ。民も百の子供の子孫である。城は百程度あった。そのうち占城、靺城、林城、呉城、闕城、盤城が大国であった。
二、城族、以祖名為国号。則占城祖「占蛟」也。占蛟範束第七子。自足産、被棄木水。鼉観児流、拾之育。児長建国号占。
占城人崇蛟、鼉。児産、親扮蛟、流児川。然後、拾之而被見鼉。男皆文身、以表上下。則王蛟、上戸鼈、中戸蛇、下戸鰻、奴魚。王、冠鼉皮。
二、城族、祖名を以て国号となす。則ち占城の祖、占蛟なり。占蛟、範束の第七子なり。足より産ずれば、木水に棄てらる。鼉児の流るるを観、これを拾ひ育つ。児、長じて国を建つ号して占と。
占城人、蛟、鼉を崇める。児、産れれば、親、蛟に扮し、児を川に流す。然る後、これを拾ひて鼉に見せる。男、皆文身す、以て上下を表す。則ち王、蛟、上戸、鼈、中戸、蛇、下戸、鰻、奴。魚。王、鼉皮を冠る。
二、城族は祖先の名を国号としている。すなわち、占城の祖は占蛟である。占蛟は範束の第七子である。逆子であっため、木水に棄てられた。鼉が子供が流れてくるのを見つけて、拾い上げ育てた。子供は成長して国を建て、占と名付けた。
占城人は、蛟と鼉を崇拝している。子供が生まれると親は蛟に扮装して、子供を川に流す。その後、子供を拾い上げて鼉に見せるという習慣がある。男はみな刺青をしている。これで身分の上下を表している。すなわち王は蛟、上戸は鼈、中戸は蛇、下戸は鰻、奴隷は魚(の刺青)である。王は鼉の皮の冠をかぶっている。
二、
鼉:だ。アリゲーターの一種。




