ギルドへ行こう
「とりあえずお金が少ないな」
俺の手持ちは、ほとんどない。そんなお金で何をするのかというと
「散髪だ!」
そう、俺はずっと山で暮らしていたため、ほとんど髪を切っていないのだ。
さすがに魔法のせいでなった白い髪の毛がぼーぼーじゃあ目立つだろうしな。
「いらっしゃ...イケメン!てか髪長!」
ん?店員さんが何か言ってるな。
「髪をほどほどに切ってくれ」
お金を先に渡して、席に座った。
「兄ちゃん、髪真っ白だな。どうやってそんなに綺麗に染めたんだ?というか、そんな長さになるまでどんだけ放っといたんだ?」
「まぁ、色々あってな。」
「そうか、わかった。床屋はいろんな客が来るからな。詮索はしねえよ。かわいそうに、ううぅぅ...」
な、なんか勘違いしてる気がするんだが?変なこと言うとまためんどくさそうになるから言わないけどね。
そして、髪を切ってもらった。
「兄ちゃんイケメンだな。白い髪の毛も似合ってるぜ。」
「ありがとう。」
そう言って店を出た。
「次はギルドだ。」
お金を稼ぐため手っ取り早いのはやはり冒険者だろう。
「すみません、シンヤというのですが、登録をしたいんですけど...」
一応偽名を使うようにした。
「はい、登録ですね。それでしたら、教官と模擬戦です。こちらえどうぞ。」
受付嬢に案内された場所には、がたのいい教官がいた。
強そうだ。これ負けるんじゃないか?
そんなことを考えていると、教官が話しかけてきた。
「よし、お前が今回の登録志願者だな。俺はギルドマスターのアレンだ。早速だが模擬戦を始めよう。」
「え?俺が持ってるのは本物の剣だぞ?」
教官は木刀をかまえていた。
「さすがに負けない。安心しろ。」
うーん、さすがに負けないとは言っても、こちらはさすがに失礼って感じだしな。
「俺も木刀でいいか?」
「いいが、お前はなかなか自分の腕に自信があるようだな。」
四年間なにもしてないわけではなかったからな。
「ああ、それに失礼ってもんだろ?」
そう言って俺は木刀をかまえた。
「お前がそう言うのなら良い。それでは、、、スタートだ!」
戦闘が始まった。けれど...遅くないか教官。なんか妙にゆっくりなんだが?
そうか!教官は手加減してくださっているのだ!
「ありがとう..ございます!」
お礼を言いながら、教官の懐に入り、(一応)拳を叩き込んだ。
「がはっ!」
教官が壁に飛ばされた。
「しょ、勝者、シンヤ様!よって、ギルド加盟を許可します。」
受付嬢が宣言した。ってあれ?教官気絶してない?受け身くらいとると思ってたんだけど。
「しししし、シンヤさん!強すぎません?もしかして、どこかの町の有名な冒険者様ですか?」
「いやまったく。というかあの教官はすごくいい人だね。わざわざ倒れてくるるなんて。」
「何言ってるんですか!あの人は、元Cランクの初心者狩りとまで呼ばれる方なんですよ!まぁ、そのおかげで下手な人が冒険者にならないで、死者がへってるんですがね。」
「へ?そうなんですか?」
あれ、もしかして普通に勝ったの?