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#01 プロローグ

 

 

 小野次郎28歳は実家住まいの独身の会社員で、子供の時からの習慣で毎朝自宅近くの海岸沿いの国道で早朝マラソンをしていた。


 機械好きで希望通りの地元産業ロボットメーカーに就職して4年目を迎えようとしていた。

 ホワイト企業で現場の先輩達とも人間関係は良好で覚える仕事が楽しかった。


 朝日に煌めく海を左手に見て目標の折り返し地点の横断歩道を渡ろうと信号の手前まできたら、歩行者用の青信号が点滅を開始していたので手前の歩道で足踏みしながら立ち止まり向かい側を眺めていた。


 丁度前の青信号で渡った数人が渡り切り、最後の母親と幼女が歩道に上がったところだ。


 その時、幼女の手から赤いボールが零れ落ちて歩道から車道にポンポンと弾んで転がった。

 突然、そのボールを追って向かい側の歩道から幼女が車道に飛び出してきた。


 瞬間の事で母親は立ち竦んでおり、車線は青信号で大型トラックが侵入している状況だ!

 俺は反射的に全力で車道に跳んで幼女を捕まえて固まっていた母親にトスしたその直後、俺は左側からのすさまじい衝撃で意識が消失した。



 ◇◆◇



 次郎が気付いたら広く白い部屋の中で立っていた。


 この状況は定番のあれか・・・


 部屋の中には複数の輝く光球が浮いている。


「君は話せるかい? 」


 空中で輝く複数の光球の中の一つの光球が近づき、混乱した次郎の意識に直接その光球からの言葉が響く・・・


「ここはどこですか? 」


「ここは死者の魂と求める神々との交流の場だね。この星の次郎君は 幼児を助けようとして車にはねられて死んだのだ、子供を助けた次郎君の行いは子供の母親から大変感謝されているよ」


「そうですか」



 突然家族の記憶が蘇って、父・母・兄・妹の顔が浮かんだ。悲しむだろうな、でも 今、俺が居なくなっても実家は兄が継ぐし母親の面倒も妹がいるから安心はできる。


 俺は小さい時からアニメが好きで、特に宇宙で活躍する戦闘ロボットが好きだった。


 子供時代からの夢で将来は俺も人型ロボットを作り、人々の生活に役立ちたいとの願いはあったので、中堅の工作機械メーケーに就職できてこれから夢が広がる所だった。


「そうか俺は交通事故で死んだのか、神様はそんな俺に声をかけてくれたのですか? 」


「これからと言うときに死んだ君の力を儂の創生した星に取り込みたい。君もまだ不完全燃焼だろう?

 儂の創生した星はまだ若く、剣と魔法の冒険時代にある。そこで思う存分に君の新しい知識を投入してもらい

 停滞している科学文明に刺激を与えて発展させて欲しいのじゃ! 」


 確かに俺の気持ちでは何のために小さい時からSFの世界にあこがれて勉強に励んだのか、これからだったという行き場のない思いはある。


「これから発展する我が星に科学工学を探求していた君が来てくれるのならば、人助けで死んだ次郎君には希望する3つのユニークスキルを祝福で授けよう」


(来た~チートスキルだ)



「本当ですか、3つもユニークスキルを希望していいのですか? 」

「もちろん希望していいよ、ただし星の破滅を招くような危険スキルは対象外だよ」


 このチートな展開に、ラノベ小説も愛読していた俺は意中のスキルを早目に決めた。


夢の人型ロボットを作り共に旅行をするために必要な3つのスキルなら答えは出ている。


「決めました、一つ目は時空間収納庫スキルです。野営資材を重量無視で大量に収納して搬送できるスキルです。輸送手段の無い環境で重い資材の運搬入は出来ません。


 二つ目はゴーレム召喚魔法です。必要とされる金属鉱床の上で金属製ゴーレムを召喚できる力です。目的は俺を警護する金属製ゴーレムが欲しいのです。


 三つ目は金属分野の錬金鍛冶スキルです。製造装置の無い異世界で金属ゴーレムを修理できる力です。具体的には鉱石から各種金属を抽出して修理部品を合成して変形する力です」



「次郎君は自衛目的で金属製ゴーレムを召喚したいのだね。自衛目的に沿う限りは君の願う3つのユニークスキルを授けよう。

 さらに生存に必要なノーマルスキルで、護身用の武技1つと生活用魔法4つを与えよう、ではそろそろ時間だね」


「あとは転生時に、他の転生人と同様に健康な体と必要な科学工学知識の記憶を残して転生させよう! 」


 健康な体はありがたい。えっ、他にも転生人がいるのですか?


「当然いる! 儂の星には今でも多くの星から多数の魂が転生して活躍中だよ」


 なるほど、最後にこんなにも配慮してくれた恵み深い転生神の御名を知りたい。


「神様の御名を伺っていいですか? 」

「わが名は創世神ヤーヌス」


「創世神ヤーヌス様ありがとうございます、この条件で俺を作られた星に転移させてください」

「そうか、では次郎君を転生させよう」



 光球はいちだんと光り輝いた。


「転生がはじまったな、ヤーヌス星の新たな英雄の誕生に期待する」


 最後の意味は理解できなかったが、完全燃焼の願い成就のために転生を受け入れてくれた神様に感謝しつつ、次郎の意識は再び薄れていった。


 次郎の意識体だった光球が異次元空間に消えると、創世神ヤーヌスの存在も周囲の白い空間も消え、宇宙の虚無だけが残った。


 今日は月曜日・・



 ◇◆◇



 転生先世界の神々と暦の話です。


 この異世界では各都市に神殿があり7柱の神々が祭られています。


 暦については、アース星の2大陸ではノルマン暦を使用しています。


 1年は360日で 1月30日 1日24時間 1年8,640時間 


 1週間は7日で 神界の神殿でも7柱の神々が治められる。


 月曜日:創世神ヤーヌス 


 火曜日:軍神アレス


 水曜日:鍛冶の神ヘファイスト 


 木曜日:商業の神ヘルメス


 金曜日:農業の神デメテル


 土曜日:海の神ネプチューン 


 日曜日:愛の神アフロディ 


 治めている曜日には、異世界転生者の仲介もお仕事のうちです。





 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 誤字報告を置いていきますね。 [一言] なろう様では少数派のロボ小説ですから、 もう少し拝読させて頂きますね。 創作活動、お互いに頑張りましょう。
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