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会談

どうも、きどないとです。


毎度と言いますか、目の前にある光景に動揺しっぱなしであります。


意識が戻ったら目の前に鎌おじさんと金髪お姉さんがこっちをガン見しているんですから。


とりあえず挨拶は大事の精神で口を開いたんです。


「あ、あの。あーはじめまして」


「「は? 」」


は? って。そりゃそうですよね。


俺も「は? 」って気持ちですから。


シェルはシェルで小さな体を左右にゆっさゆっさ揺らしてご機嫌な様子。


とりあえず話をして状況を確認しよう。そうしよう。


「わたくし、きどないと申します。突然の事で混乱されてるかと思いますが、お二人はどちら様でしょうか」


「「……」」


沈黙が痛い


対人恐怖症な俺はこの場にいるだけで相当辛い。うまくいかない会話に精神が削られていく気がした。


張り詰めた空気に耐えきれなかったんだよね、おもわずシェルに話を振ったんだ。


「シェル、こちらのお二人はどうしたの? 」


『シェルがつかまえたの! あい! 』


「なるほど……」


状況はわかったんだがこの先どうすればいいんだ? わからん!


そんな時に鎌おじさんが口を開いた。


「我はラドルア帝国軍元帥ヘルダー・ヴィンデム。目の前にいる小娘の軍と戦闘をしていた」


「小娘ではない! 私はヴィクトール王国軍大将ソフィア・ヴィクトール。女神の御使いとやら、何が望だ」


女神の御使い? なんだそれ? あ、もしかして


「シェル、女神の御使いってお前か? 」


『あい! 』


やっぱりか。まぁ神様と縁がありそうだったから納得っちゃ納得なんだが。


このソフィアってお姉さんの言うシェルの望ってなんだ?あぁそうだ、神様の武器がどーたらっていってたな。きっとその事か。


「シェル、神様の武器がどーのって言ってたけど、その事か? 」


『あい! かみさまのぶきとじこめたの! あい! 』


「とじこめ……あぁ封印ってことか。つまり用事は済んだのか? 」


『ううん、ないとのこころ、ひとのあらそいきらい。だからとめたの! あい! 』


確かに争いごとは好きではないが、その事を一言も話してないのによくわかるな。眷属だからか?


シェルは俺の望みを叶えようと動いた、その結果がこの状況って事か。


こうなったら戦争の原因からなにから聞いちゃおう。


「女神の御使いことシェルの望みはどうやら俺の望みらしいので、お話聞かせてもらってよろしいですか? 」


そう言うと、ソフィアは答えた。


「なにが聞きたい? 」



「戦争の原因を」



それからソフィアから色々と聞いた。


発端はかれこれ100年以上前の事


エルフ族がさらわれた事


ヴィクトール王国の特使が処刑されたこと


未だにエルフ達は監禁され生きていること


一方的にラドルア帝国が悪いって話を聞かされた。


話を聞いた俺は鎌おじさんに事実かどうかを聞いてみた。


「事実だ。外道の有様を否定はしない。だが、こちらも譲れぬものがあるのだ」


そう答えるヘルダーに対しソフィアは激怒した。


「なにが譲れぬものだ!ふざけるな! 」


確かにそうだよな。一方的過ぎるし。外道と知って尚譲れぬものってなんだろう?


そう疑問に思い、俺は視線を鎌おじさんへ向けた。


それに気づいたのか、ヘルダーは語り始めたのであった。



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