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クソ共

長らくお待たせ致しました!!


やっとこさ書き上げることができました。


でも、やっぱりある程度のしっかりしたプロットは必要だなぁ...と最近感じました。


と、言うのも実の所はこの作品は私の即興物語性となっているのです。勢いのままに書いたわいいけど...はてさて、この先はしっかりとした構成が必要かも知れませんねぇ...。

 おびただしい程の数の亡者が俺に夢中になって付きまとう。距離はあるが、ノープランの俺にはこの現状を打開する方法が見つからないのだ。このまま走るとして、一体どこまで?止まった時点で終わりの様な気がしてならない...。


「あぁ、こんなのどうしろってんだよ!?」

何処までも付きまとう亡者達のしつこさには呆れてしまいそうになる。だが、もう1つヤバイのは夕方に差し掛かりつつあるということだ。凶悪に変貌するタイムリミットも迫っている。


「完全に夜になる前にコイツらをなんとかしないとな」


 夜の訪れと同時に奴等は凶悪化する、何としても夜での戦闘は避けなければならない。

しかし、土地勘も全く機能しない初めて訪れた愛媛県でどのルートで逃げれば行けるのかなど、分かる筈もないのだ。


「最悪、死ぬことも視野にいれることになるかも...な」

そんなことを考えている最中であった。離れていてハッキリと確認が出来ないのだが、複数の人影の様な物が見える。


その瞬間、俺は覚悟を決める。


「挟まれたか...」


バイクのスピードを一気に上げて人影のある方へと突っ走る。呑気に棒立ちのように立っていられるのは恐らく亡者だけだ。生者は逃げ惑うことで精一杯なのだ!!現に自分も大ピンチだ!!

とは言え、グズグズしてても仕方がない。恐怖を噛み殺して、突っ切るしか生存の道はない!!


距離はどんどん縮まり、遂に人影の正体を知る。


「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!どきやがれ亡者......!!!!!?」

叫びながら飛ばしてやろうと言う考えがすぐに安堵に移り変わった。


「よー!!元気にバイクなんか吹かして!!ご機嫌じゃないか!!」


「えぇっ!?マジかよ!!」

安否を確認しておきたかった人物の1人がそこに立っていたのだ。

「生きてて安心したわぁ~、バカ息子!!」


「か、母さん!?」

ある意味で俺は驚きを隠せなかった。警察官である自分の母親が今、目の前に複数人の重装備をした面子達と勇ましく立っているのだ。


「ど、どうして母さんがこんな所に!?」


「ん?まぁ、そりゃあ...あれだよ。あれ、鈴羅サンから連絡が来てたんだよ。如月ちゃん含めて全員で愛媛県に避難するから、もしもの時は第二の防衛役として娘共々守ってくれってね」

「だとしたら...もっと早く来てくれれば良かったのにッ!!!!!!」


「無茶言うな!!どれだけお前を見つけるのに苦労したか!!分かってるのか!?あらゆることを軒並み犠牲にして!!!必死に探したんだぞ!!!!!!屋敷に行けば鈴羅サンのお母様は変わり果てた姿で襲ってくるし!!お前は見つからないわでどれだけ心配したか!!!!!」


 この時に母に言われた言葉でハッと我に帰るのだった。警察官と言う役職ならば向こうの東京でも恐らく他の警察官達と協力して援護をしていかないといけないはずだ、それを放棄してまでも此処(愛媛)に来てくれたことをまずは感謝すべきなのだ。


「うッ!!!!!!ああああああ!!わかってる!!けど!!けど!!!!けどッ!!!!!」


整理のつかないぐちゃぐちゃな感情が頭の中を駆け巡る。確かに母親が無事にこうして生きてくれていることはとても嬉しく、心強い物ではある。しかしながら、それと同時に守ることさえままならなかった仲間や鈴羅さんの両親さえも短い期間で犠牲にしてしまったのだ。自分も含めて鈴羅さんは更に辛いおもいをしている。


「うッ!!ッ!!」

もう少し!!後数時間でも母親との連携さえ取れていればと後悔の感情が押し寄せてきて俺の心は悲しみと喜び、悔しさや憎しみと言った感情でパンパンに膨れ上がってしまい、ハチ切れそうだった。


そんな状態でも奴らはお構いなしに、金魚のフンみたいに俺を求めて引っ付いたままだ。


「ゔぁあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁおおおおおおおおおおぉぉぉぉ!!!!!!!!!」


空気が振動するのが分かるほど、亡者どもの雄叫びが重なり、おどろおどろしい張り詰めた空気へと一瞬にして変化していく。


「アホみたいにバイクのエンジンを吹かす音をたまたま聞いたから、まさかと思って向かって来たが、正解で良かったよ!!!おらぁ!!!野郎ども!!銃を構えな!!」


「うらぁああああああああああああああ!!!!!!!」


約20人前後くらいで構成された母親の重装備部隊は亡者の群れに恐れることなく獣のように闘争心を剥き出しにして立ち向かう態勢に入るのだ。


「夜の時とは勝手が違う!!派手に暴れようじゃないか!!!」

「無茶だ!!母さん!!!この数を相手にするなんて!!!」

いくら銃があると言えど、あの数は洒落にならない!!


「はんッ!!!ウチラスペシャリストを舐めるなよ!!!バカ息子!!いいからさっさと後ろに下がってな!!!ここまでお土産を沢山もって帰ったってことは、この先に守りたいもんがあったんだろぉ?」


伊達に長年、俺を育ててきただけのことはある、流石母親だと感じざるを得ない物があった。俺の考えることなんてお見通しであると言うことだ。


「母さんには敵わないなぁ~」

「当たり前だ!!バカ息子が私に勝てると思うなよ???ハッハ~♪」


 そんな、会話も去ることながら、着実に奴らとの距離は縮まっていく。距離は目視で約600メートル前後といった所だろうか、母親率いるメンバー達はゴツい銃を構えて発砲の合図を待っているようだ。


「だけどなぁ~ハル!!お前にしては良く考えて行動したよ...うん、数日間でお前は立派に正しく成長しているよ。馬鹿でどうしようもない息子だけど、お前は弱くなんてない、立派な自慢の息子さ!!!もっと自分を誇っていいぜ?母さんが保証してやるよ」

久々に母親からお褒めの言葉を貰えたようなきがする。


「ありがとう...母さん」

力強く言ってくれた母の言葉はとても嬉しくて、同時に俺自身に希望を与えてくれる言葉だった。


「さぁて!!!この先にお出迎えしてやらないと行けない大切な仲間が待っているんだろ?なぁ!?」

「あぁ!!そうなんだよ!!殺られないようにするために俺がほぼほぼ亡者達をひきつけてやったんだよ!!」


「かぁーーーーーーーッ!!!!!さいっこう!!!だねぇ!!!!!いいよ!!!流石はア・タ・シの息子なだけはある!!!!んじゃあ、おっぱじめようかぁ!!!!」


母親も銃を構えて臨戦態勢へ入り、合図を出すタイミングを見計らっているようだ。


「みせつけてやるよ...クソ共狩りの時間だ!!」


右手を高らかに上げて素早く振り下ろす!!!


「放てぇッ!!!!!!!!!!!!」


力強い発砲命令が下された。そして、瞬きする暇もない速さで...


スバババババババババババババン!!!!!!!!!ズバババ!!!!ズババン!!!!!!ズバン!!!

ズバババババババババババババババババババババ!!!!!!!!!!!バババババババババン!!!!!

バババン!!!ズババババババン!!!!!!!!ズバン!!!!!ズババン!!!!ズバババババババン!!


 圧倒的な火力を持って、軒並み全てを制圧して行く、為す術なく亡者たちはドミノ倒しの要領で次々に倒れていく、何も得ることがないまま地面へと這いつくばって、ドス黒い赤を撒き散らしたまま 一人、また一人と滝のように死体が重なっていく。

瞬く間に亡者達の勢いは無くなり、あっという間に先程までの恐怖が取り除かれていく、役目を終えた空の薬莢は地面をのたうち回る様に跳ね回り、地面へと這いつくばって行く。リロードを何度か挟みながら、気がつけば亡者は3人程にまで激減した。


見事な殲滅と言えよう。まさに、圧巻であった。


「ハ...ははは...。バカみてぇにつぇーな!!母さん!!」

「ったりめーだ!!仕上げは貰うわ!!テメーらはウチのアホでも見ときな」


そう吐き捨てると母親は残りの亡者に向かって走りだし、腰から真っ黒な剣のような物を引き抜いてわざとらしく亡者達の中心に入り、囲まれる形を取る。


「おい!!かあ...」

叫ぼうとした時にはもう、勝負がついていた。


赤黒い血は宙を舞い、3体の亡者は見事に頭が吹き飛ばされ、黒い得物を握りしめた母親は妖しく微笑んでいた。


「ま、こんなもんか。おい!!バカ息子!!あんたが最終的に向かう場所を先に教えな!!」

軽作業が終わった位の感覚で母親が普通にそんなことを言ってきた。

「あっ、おう!!場所はここから真っ直ぐ行って右に曲がった先にあるデケェ屋敷だ!!そこに仲間が1人いる!!」


「おうよ!!分かったぜ!!んじゃあ、アタシらは先に行くわ。さっさとテメーの仲間連れ戻してこいや!!」

死体の山をもろともせず、ズカズカと踏みしめながら母親はそう告げた。


「後、これを持っていけ!!母さんの相棒だ!!役に立つぜ」

そう言って先程の黒い剣を鞘ごと投げ渡してくれた。


「そいつは黒アゲハって言うんだ!!イカす剣の名前してるだろ?分かったら早くテメーの仕事を済ませるんだな!!話はそっからだ!!行け!!!!」


「分かった!!行ってくるよ!!!!また、後で!!」

俺は再びバイクを吹かして彼女達を迎えに行く。


母親と精鋭部隊の人達に大きく手を振られながら。


~クソ共~ END To be continued

さて、次回はいよいよ...


鈴羅&多々良の物語が始まります。


時間軸的には少し遡る感じにはなりますが、お楽しみに~

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