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差し伸べた手

かーーーーーーーーなーーーーーり!!!!!期間が空いてしまいましたが!!!!!無事に新たな展開を綴ることができました!!!!!今後もかなりランダムではありますが投稿していきますので宜しくお願い致します!!!


それと遅くなりましたが、皆さん!!今年もDWデッドウォークと私を宜しくお願いいたしますぅーーーー!!


それでは、皆様!!また、次回にてお会いしましょうね!!

 がむしゃらに私は走り抜けていく。時折、左右から亡者たちが幾度となく襲い掛かってくる。腕を掴まれては無理矢理に力任せに振り払っては斬り伏せていく。

しかし、奴らの猛攻はとどまることを知らない。無限にそこら中から湧き出てくるのだ。キリがないとはまさにこのことなのだろうと感じる。


「はぁ...はぁ...」


姉との戦闘を終えた直後でもあることから著しく自分の体力や反射神経など、その他色々な部分が悲鳴を上げているようで思うように体は動かなくなっている。


「はぁ...はぁ...しまった。囲まれた...」


数えるのも嫌になるほどの亡者達が私だけを一点に見つめているかのように間合いを詰めてくる。


「ここまでひきつけたなら先輩たちはきっと無事なはず!!」

村正を再度、力強く握りしめる。自我をギリギリまで保てている間だけでもせめてもの足掻きと考えて私は無感情のままに刀を振り抜く。


「あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ザシュ!!ザシュ!!!ザシュ!!!


今の自分には美しく刀を扱う余裕など微塵もないのだ。ただただ憎き存在を斬り殺すために獣の様に叫びながら狂ったように暴れている。声を張り上げるだけで、奴らは私に釘付けになるはずだ。


「死ねぇーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!あぁぁぁぁぁああああぁぁぁ!!!!!」


 気力だけで亡者たちを蹴散らしていく、ボロボロの体は全身が錆びついているかのように動きも鈍くなっている上に鉛のように重い、とうの昔に私の体力の限界は振り切っているようだ...。

そして、ついに身動き一つ取れない程に疲労は蓄積されてしまい、村正を一振りもすることができなくなった。その場に崩れるようにして膝からがっくりと折れていく。


「あー...もう、私はここまで...かな」


意識が朦朧とする中で微かにバイクのエンジン音が聞こえて来たような気がした。でも、もう私にはそれさえも視認できないほどまでに達していた。1時間と持たない非力な自分...なんと情けないのだろう。


「おい!!!!!!!多々良!!!!!!!!!!何処にいるんだよ!!!!」

「ゆいちゃん!!!お願いだから!!!!!返事をして!!!!!!!!」


「叫び...声?」

絞り出すようにして、僅かに声を出したが私の意識はそれまでだった。

プツリと音を立てるようにブラックアウトする。


「うらぁあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!邪魔すんな!!!!糞ども!!!!」

「ゆいちゃんから離れなさい!!!!!!!」


 これまでにないほどの怒りが込み上げてくる、勢いのままに俺は亡者をなぶり殺していく。鉄パイプの強度はとても強く、いともたやすく絶命させることができる。

隣でも鈴羅さんが憎悪を剥き出しにして亡者を殺戮して行く。まさに死屍累々?いや、既に死者だらけではあるのだが。


「くっ!!!!鈴羅さん!!!亡者は俺に任せて先に多々良さんの元へ」

「アンタを信じる!!恐らく亡者の取り巻きの中心部に多々良さんがいるはずよ!!」


「おらぁあああああ!!!!!!!!!!こっちに来やがれ!!!!!!」

バイクのアクセルをキチガイのように吹かす!!ブウォンブウォンブウォンブウォオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!


それに答える形で無数の亡者達はもみくちゃになりながら此方へと向かって来るのだ。


「おらぁ!!!!!!!!糞共が!!!!」


低速でじっくりと亡者に合わせてどんどん鈴羅さんと多々良さんから距離を開かせるように誘導をしていく。


「セイッ!!!!」


それでも数体の亡者達は残るので私一人で解決をしていく。数は6体程度なので、一瞬で片付いた。しかし、怒りを剥き出しにしていたが故に集中力が散漫になっていたのだ。


「早く、ゆいちゃんのもとに......ッ!!!!」


突如として背後から肩を引き寄せられたのだ。

簡単には振りほどくことができず、強い力によってそのまま押し倒されてしまう。目に前のことに集中しすぎた!!


ヴァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!


「キャッ!!い、いや!!!!クッソ!!!!」


倒れる寸前に、仰向けに倒れるようにしたのは正解だったのだが、その反動でククリが手から滑り落ちてしまった。何とか両手で突っぱねているが、このままでは力負けしてしまう。


汚ならしく唾液のような物を撒き散らしながら、カチカチと歯を鳴らしている亡者が今にも私に噛みつこうとしているのだ。


「四の五のは言っていられない!!!!リスク承知でやるしかない!!」


両手で突っぱねていたのを片手で抑える様にして懐からもうひとつの武器を取り出してやる。


カチリと音を立てたと同時に亡者の脳天にズバン!!と1発の弾丸が命中する。一撃必殺を何とか決めることが出来たのは幸いだった。ククリ以外にも銃を持っていて良かったと感じた瞬間だった。


「こんな所でお父様から習った銃の扱い方が役に立つなんてね、ありがとう...お父様」

横たわった死骸を尻目に私はすぐにゆいちゃんの元へと駆けていく。


「ゆいちゃん!!!!外傷は...ない!!良かった」

安堵をしながらやさしくゆいちゃんを起こしてやる。


「ん?あ、あれ?ゆずりはせん...ぱ!!!!」


私の姿を視認した瞬間にゆいちゃんは思いきり私を突き飛ばす。その拍子に私は尻餅をついてしまう。


「痛っ!」


「ど、どうして!!!!来ちゃうんですか!!!!!!もう私は手遅れなんです!!!!構わないで下さい!!!!!!!!」

とても、悲しげな表情で涙を流しながらゆいちゃんは叫んでいた。


「あっ...?え?ゆいちゃん?...手遅れって。どう......して」

流石の私でも理解が追いつかない状態だった。外傷のないゆいちゃんから発せられた言葉が意味不明すぎるのだ。


「ごめんなさい、ゆずりは先輩...私は...いつ亡者になってもおかしくないんです!!......だから......」

涙ながらに無理矢理に微笑むゆいちゃんは刀をスーッと鞘から出して、自分の首筋へと向けて...


ジュシャッ!!!!


「だ、ダメェッ!!!!!!!!!!」

あまりにも突然過ぎるできごとだった...瞬きすら許されないほどに。


 差し伸べた手は、何も掴めない。宙に舞うのはゆいちゃんから溢れ出す真っ赤な鮮血だった。この瞬間、私は彼女が倒れこむまでの間は周りの音が聞き取れなくなった。

目の前には光を失ったゆいちゃんが倒れている。


私の頭の中は真っ白になる。そして気がつけば私は...。


「いやああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああああぁあああああぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」


再び私の目の前で惨劇が繰り返されてしまった...その事実を認めたくなくて私は、前髪をグッと手で掴んでその場に崩れて行った。


覆い隠した筈の手から絶望はこぼれ落ちて、溢れ出てしまう...悲しみは幾度となく腕を伝って地面へと滴り落ちて行くのだった。


~差し伸べた手~ END To be continued

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