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決着 『担当:序編そのⅡ』

更新をしていないなぁーって思いながら眺めているうちに11月になっていました。気がつけばツイッタ-でも同じように小説家になろうの人からのフォローが飛んできたりするようになっていました!!


非常に嬉しい限りでございます!!筆者も頑張ってこれからも書いていこうと思いますので応援していただければ幸いです!!モチベもウィンウィンになるもん!!嬉しいことだらけじゃないか!!


てなわけで、そんなことを前書きにて少々書かせて頂きました。

 恐らく、ニーナによって周囲の亡者達が集められたのだろう。全くもって傍迷惑な能力をお持ちのお方だ、ありえない数の亡者が階段の場所でゴキブリのようにウジャウジャと蠢いている。


「流石に、この数は...抑えきれないかもな」

「いや、このゾンビ共を抑えなければここは一瞬にして魔の巣窟となる」


確かに、鈴木の言う通りではあるが...2人で抑えるなどそれこそ多々良さん並みの戦闘力が4つ分はないと厳しいだろう。


「なら、一気に戦力を4人にすることができる方法がある」

「ま、まじか!!」

自信満々の鈴木の発言に対して思わず目を輝かせてしまう自分がいた。


「いいか?確かにここを抑えるには人数がいる。だから峰島は不意打ちで向こう側にいるやつのどちらかでいい、片方を潰すんだ」

「えぇ!?」


あまりにも突飛な考えに驚きを隠せない自分はあからさまに狼狽した。


「数分なら俺だけで階段を抑えることができる。その間にお前は絶望をした様な演技で真正面から敵に向かって、できればナイフ女がいいな」


「そ、それで一瞬の油断を突いて...殺すってことか」

単純だがやってみる価値はあるかもしれない賭けを提案してくれた。


「あぁ...だから最初はそのでかいノコギリを目の前で落としてやれ。そんでもって懐にあるナイフで首を引き裂いてやれ」

「でも...上手く行くかな...」

問題はそのような騙しがニーナに通用するかということだ。


「やるしかない、失敗すればここで全員お終いだ」

と、会話をしている矢先にも亡者が入り込んできた。

「っらぁああ!!」


ズゴン!!!バコン!!


物凄い速さで亡者を蹴散らしていく、そして鈴木さんはそのまま目にモノを言わせてきた。


「わ、わかったよ!!やるしかねぇ!!」

腹をくくって自分が考えうる最高の『この世界に絶望した人』を演じる。


 女性グループはかなり激しい鍔迫り合いが行われたり、互いの振り出された剣戟を防いでは甲高い音が鳴り響いている。そんな雰囲気の場面にヘタレが1人突っ込んでいく。


「うあああああああああああああああああああ!!!もう無理だああああああああああ!!!こんなの勝てるわけないじゃないかぁあああああ!!!!」

幸いにも多々良姉妹は鍔迫り合いの最中でお互いに身動きができないようだ。


まさに、今しかないのだ。


「ニーーーーーーーナ様!!!!!!!どうか!!!どうか!!!お許しを!!!この醜いgmkzゴミクズめに免じて私達を許して下さい!!!」

鈴羅さんと戦闘中の間を割って入っていく。


「ちょ!!アンタ何言ってるの!?」

素っ頓狂なことを言っている自分に対して鈴羅さんが心の底から驚いていた。その表情を俺は見ることは出来ない。


「これはこれは...一体どういうことかしら」

首筋ナイフの射程まで接近することに成功した。後は鈴木に言われたように目立つ武器を捨て去る。


大きなノコギリは自分の足元に落ちていく。


「馬鹿!!アンタ一体何考えてんのよ!?死ぬ気!?」

酷く鈴羅さんが激昂している。いつもの口調も出ないほどに、だ。


「む、無理だよ...こんな強いやつの相手なんて...ハッキリ言って俺たちに勝ち目なんてないんだ!!だから俺は自分を売る!!だからニーナ様!!今回も見逃してくれ!!頼む!!」

「アナタは!!!どこまで愚かなの!!峰島!!!やめなさい!」

鈴羅さんまで騙せている。


我ながら素晴らしい演技だ。


「ナルホド...あなた自身が犠牲になるから見逃せと...」

よし!!これで相手のテンポを崩すことができた。意外にもニーナさんは考えているようだ。まさに絶好のチャンスだ。


「どうでしょうか?」

何気ない仕草でポケットに手を入れる。


「そうね...まぁ...」

言葉を続けようとしたその瞬間を俺は逃さなかった。これまでに繰り出したことのない速さで懐のナイフを振り抜く!!!


「死ねぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ほぼゼロ距離に近い俺の一撃はニーナの首筋に目掛けて繰り出されている。心の中で完全に決まったと確信が持てた!!


キィィィィィン!!!


だが首筋を目前にして甲高い音がこだまする。


「え?」

「Удивление...まさかとは思ったけどネ!!ナルホド」


 見事に彼女はナイフが首筋を切り裂くのを防いでいた。しかも防いでいる武器は先程自分が落としたノコギリだった。あの一瞬の間で器用にも、ニーナは足を使って武器を拾い上げたのだ。


「オカシイと思った。血の一滴も付いてない...抗った痕跡のないいままに縋り付いてくるなんて」


やはり、そう簡単には行かない物だった。

しかし、転機は一瞬にして訪れる。


「あら、ならばここまで読んで欲しいものね!!」

鈴羅さんがそう呟いた瞬間に


「Ой...まさか、私としたことが...」


言葉が途中で途切れた瞬間、ニーナの首筋から大量の鮮血がほとばしる。鮮やかな赤はそのまま至る所を薔薇色に染め上げていく。彼女の美しい髪さえも...。


背中から大胆に倒れ込んだニーナはその後ピクリとも動かず、言葉も発さなくなった。


「倒し...た...やった!!!!!!ザマァミロ!!!私達の勝利よ!!!」

高らかに声を荒げる鈴羅さん。


「で、では一段落したならこっちに戦力を割いてくれ!!!!!」

鈴木さんの大きな声が響く。その声に俺はすぐさま鈴木の元へと向かっていく!!結果はどうあれ俺の任務は次の目的を果たすための準備段階でしかなったのだから問題はない。


「あぁ!!俺はすぐに向かう!!!」

鈴羅さんは少し戸惑っているようだ。


「私は、ゆいちゃんをほっておけないわ!!!」

鈴羅さんが言い放つが...それはすぐに否定された。


「私は!!私自身で姉を倒さないと行けないんです!!!だから私は大丈夫です!!皆さんのところに

行って...」


ギイィィィィン!!!ギリリリ...


「っ!!!」





「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!許さない!!!!!!!!!!!あっ!!!あっ!!!!!!あああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!ミナゴロシダァミナゴロシダァ!!!!!!!!!!!!!!!!!ああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」


怒りをマックスに露わにしたいちは妹のゆいに全力で向かっていく。


「私だって!!!!!ぜっっっっっっっっったい!!!!!!!負けるものかァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!」


 私を除いて他の先輩達は後ろの亡者を倒す為に、抑え役になってくれている。ここは、()()()()()()()!!誰にも邪魔されてなるものか!

私は私自身で勝利するんだ!!私が造り出した虚像の『姉モード』は必要無いのだ。いつまでも、頼るばかりじゃない...頼られる立場に私はなったのだから...。


姉の腕前は昔と変わらず...とても速く、鋭く、重く、それでいて的確に死角からの一閃が何度も打ち込まれる。


「くっ!!!!」

最早、姉は私のことを覚えているのだろうか...。


ギィィィン!!!!カキィン!!キン!カキィン!!ギィィィン!!キン!カキィン!!ギィィィン!!カキィン!!カキィン!!ギィィィン!!


何度も何度も打ち込まれては流し、打ち込んでは流されを繰り返す。しかし、この状況はまずい...完全に姉のペースに持ち込まれている。

連続的に長く、粘り強く手数を出して相手のスタミナ切れや判断ミスを誘い込んで仕留めるのが姉のスタイルなのだ。


一騎討ちにおける姉の強さは半端ではない。


一方私は、一撃必殺のスタイルを貫いている為、今の戦況では無駄に消費しているだけなのだ。つまり、一撃を放つタイミングが掴めないでいる。


何度目の連続的なコンボか忘れたが、私はここで勝負を決める覚悟をする。無理矢理にでも隙きをこじ開けなければ、ならいないと!!


相手の攻撃を大きく弾く!!


ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン!!!!!!


そして、どうにか距離を取ることができた。私が勝つにはここしかないと感じ取り、真っ先に村正を鞘へと納刀する。


今も昔も変わらず、この剣技が好きなのだ...一撃必殺の抜刀が。


「いきますよ、お姉ちゃん...もう...終わりにしましょう」

「イヒヒ!!!!ムカシニ比べて!!あっ!!!!強くなったジャナイカァ!!我がイモウトよ!!!!イヒヒ!!」


「くっ!!今更そんなこ言って!!!!本当に嫌なお姉ちゃん!!!!」

どうやら、認識していたようだ。なんて(むご)いことだろう...。私だって強がってはいるが、姉をもう一度殺すなんてことはしたくないのだ...だが、今の姉は本当の姉ではなく()()()()()()()()なのだ...。


「もう、終わりにしよう?お姉ちゃん...」

「あっ!!おワルのはお前達だよ!!イヒヒ!!」


そう言いながらも互いの刀は納刀され、抜刀の準備に入る。

低い姿勢を維持した状態で踏み込みに入る瞬間を見極める。


心地よいそよ風が顔を撫でていく、静かに瞼を閉じて...


開くと同時に踏み込みに入る。


体が軽い、とても穏やかな気持ちだ。私は低い姿勢を維持したまま突っ込んでいく。


「月刀流抜刀技!!!!!!新月!!!!」

「あっ!!抜刀技!!新月!!!!」

決着までの時間はとても短いものであるはずなのに、永遠とも感じるような時が流れていた。


互いに互いを殺す為に、すれ違う...


私は静かに刀を鞘へと戻す。


しなやかな一閃は、姉の胸から腹にかけてをバッサリと引き裂いた。


「お姉ちゃん!!!!!!!!」

崩れ落ちていく姉を私はしっかりと受け止めて抱き上げる。


「あ...あー...本当に...まいっちゃう...なぁ......ありがとう...ね...私を解放してくれて...」

とびきりの笑顔ではにかんだいちお姉ちゃんの姿はとても儚かった。私はそのまま、青い空を眺めて溢れ出しそうな涙をこらえる。


「今まで、ありがとう...お姉ちゃ...」


そこで異変に、気づくのだ...


鈍く痛みが走っている、何故か二の腕付近から痛みが生じている。

 

「あれ?」

先程の居合いで私も姉の一撃を受けたのだろうと感じた。


姉の亡骸へと目を向けた...

その表情を見た私の体が自然と悲鳴を上げるかのように鳥肌が支配する。

裂けるのではないかと思えるほどに口角を()()()()と引き上げている。


「ははは!!はひひひァァ!!油断しやがって!!!!あっ!!!!!!まさに馬鹿イモウト!!!!忘れんじゃねぇよなぁ!!!!」


「え?」

「私はとっくに亡者なんだよナァー!!!!!!」

よくみると少し深めの歯形が私の肌を貫いており、そこから痛みが走っているよう...。


この瞬間に気づくのだ...単純に私は亡者に噛まれたのだと言うことを。


「ああああぁああぁああぁああぁああぁああぁああぁああぁああぁああぁああぁああぁあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!どうしてよ!!!!お姉ちゃん!!!!なんで!!!!!!どうして!!!!!!!!」

問いかけるが姉は反応を起こさない...。


「亡者ならば、なんで!!体を斬っただけで死んでるのよ!!!!頭でしょ!!!!ねぇ!!!!こたえなさいよ!!!!!!!!」


しかし、反応はない。

たが、私はすぐに冷静さを取り戻す。


「早く、皆から私も離れないと...」

姉であった亡骸とニーナの亡骸を見つめながら私は3人のいる階段へと走って向かう。


「よくやったわ!!ゆいちゃ...ん!?」

「おう、おか...え?」


私は3人をそのままスルーして階段を掛け降りていく。

亡者だらけの階段下へ行き、刀一本で飛び込んでいく...。


叫び声が聴こえた様な気がするが、今の私には関係ないのだ...とにかく何処か遠くへ行かなければならない。


亡者になる前に...この村正を使って...


「私は、死ぬことを選ぼう」


そう思ったのだ...。


~決着『担当:序編 そのⅡ』~ END To be continued


徐々に明らかになっていく展開をお楽しみ下さい!!


そして、希望のない?物語に皆さんをお連れいたします!!では、今回はこの辺で(にっこり)

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