初めての食べ物
一人でいるにはかなり広い、いや、広すぎると言っても過言ではない庭に静かに佇んでいるのがナラ。
今日も、真っ白なふわりとしたワンピースを着ている。
それがまた、ナラの華奢なイメージを強調させているとは本人は知る由もない。
その時ナラは、今日行う予定の“王子の恋人を異世界から召喚する”ことを考えていた。
それは代々、力の強い女性の魔導師が行う決まりになっていた。
それは、召喚した女性のフォローをするという役もあるからだ。
「大丈夫かな・・・でも、シャーラも応援してくれたし一回練習してみよう」
ナラは大きく息を吐いて気合を入れた。
静かに目をつぶる。
ナラの整った口元が動いた。
『時空の聖霊よ、世界を超えろ食べ物召喚!!』
ぽんっ
「えっ・・・?」
異世界から召喚されたものはなんと、こんにゃくだった。
「えっ・・・と、これは食べ物かしら?」
そうなんです。こんなものが異世界にはあるんです。
「食べ物よね・・・不思議な感触ね。せっかく召喚したんだから食べてみようかしら・・・」
こんにゃくを恐々と口に運ぶ。
「あむっ」
!!!
「何これ・・・味がない・・・しかも、プ二プ二してる・・・」
初めて食べるものにナラは衝撃を受けたようだ。
「うぅーーあんまりおいしくない・・・」
それもそのはず。異世界でも生で食べる人はほとんどいないと思う。
ナラは思わずため息をついた。
「はぁ、召喚、大丈夫かな・・・」
今回の召喚は失敗だと思っているナラ・・・
結局、不安を抱えたまま城に足を運ぶことになる。
すみません。今回は、こんにゃくを食べていてあんまり好きじゃないなーと思った私がお遊び半分で投稿した作品です。
こんにゃくさん申し訳ございません。
次回は、ついに召喚になります。
次回はちゃんと書かせていただきます。
すみませんでしたー