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in俺?  作者: 蒼城 神楽
1/1

一時限目

そういえば書いた事ない学園モノ、ギャグと恋愛が入ると……いいな

俺は昔からどことなくついてない

俺の所だけ連絡網が回らなかったり、重要な場面で物が壊れたり、教師の採点ミスで再試を受けさせられたりとなにかとついてない


それは高校に進学しても同じだった。

一年生の時に親しくなったはイケメンや美女美少女ばかり。と言うか俺の周りは頭に美がつく人がほとんどだった。


俺はイケメンではないし、普通よりも悪いと思う。

ABCで判定するならCランクだ


そんな周りに嫉妬されるような日常に慣れてきたなか、高校二年生に進級した3日後、新たな非日常が近づいて来ていた



「やっほー不雪(フユキ)!おはよっす!」


「フユは相変わらず1人で登校ですかー?私達が一緒に登校してあげよう!答えは聞いてない!」


「よう不雪、おはよう、相変わらず疲れたような顔してるな」


俺の背中を叩くように挨拶をしてきたのは松﨑 司。運動神経抜群、成績優秀、性格、ルックス良しと非の打ち所が無いような人間、部活には属してなく、助っ人をよく頼まれている


2番目に挨拶してきたのは髙無(タカナシ) 瑠璃(ルリ)

司と同じく運動神経抜群、成績優秀、性格、ルックス良し。さらに街歩くとスカウトやナンパによく合うらしい。しかし身長が少し低いのと胸が小さいのが本人の悩み。料理部所属である


最後に挨拶したのが清原 雅治。

成績はそこまで高くないが、運動神経も良くルックスもいい、性格は常に落ち着いている。弓道部のエースらしい。1度見学したが別人のようだった


「お前らか、……侑也は?」


「風紀委員のお仕事だって」


話ながら歩いていたら、すれ違う人皆がこちらを見ていた、正確には3人を見た後俺を睨みつけた。

この視線にももう慣れた。

大体の理由はなんで俺みたいなぱっとしない奴がそんなイケメン美少女集団に混ざってんだよ!俺と(私と)変われ!と言うような感じである。


「相変わらず4人で登校かー。一応荷物検査な」


もう学校の目の前まで来ていたみたいだ、正門の前で生徒達の荷物を検査しているのは風紀委員。俺達に声をかけてきたのは飯島 侑也(ユウヤ)

コイツに怒られたいという理由で侑也の前でふざける女子が急増中。本人は知りません。

運動神経は並のだが、成績優秀、性格もよし、ルックスも言わずともな。やっぱり俺の周りは何かおかしい


「侑也ー朝からお疲れさん!」


「私は先に行きますね!」


「ダメに決まってるだろ」


検問をスルーしようとした瑠璃があっさりと侑也に捕まり荷物を漁られる。


変な物は誰も持っておらず、全員クリアしたら良かったのだが、俺の携帯ゲーム機が没収された


「侑也!後生だ!それだけは勘弁してくれ!」


「悪いな、規則なんだ。タイミングが悪かったな」


ちなみにあれは俺のではなく友人のであり。

後で謝らねばならない


教室は侑也も含めて全員一緒であり、席もそこそこ近い。窓側の後ろから2席目というマンガの主人公席に侑也、その横に瑠璃、侑也の後ろに雅治、侑也の前に司、瑠璃の前が俺だ


「おーし、ホームルーム始めんぞー。」


扉を開けて入って来たのはスーツではなくジャージを着た中年の男性教員。学校で一番絡みやすい先生だと思う。


ホームルームも特に連絡事項もなく終わり、一時限目の準備に入ると、机の中に手紙が入っていた。


「お?不雪にラブレターか?」


「拝見、飯島侑也様……お前宛じゃねぇか、机間違えてるし」


同時にもう一枚手紙が入っていた……ドクロのシールで止められているため、目がおかしくない限りラブレターには見えない


「不雪のラブレターか?」


どうやら司の目はおかしいようだ


「いや、ドクロのシールってラブレターではないだろ……えーと?テメェ如きが瑠璃さんに近づいてんじゃねぇ!……俺に言うなよ……はぁ……ん?2枚入りか、果し状って……今日の放課後にね……相手は三年かよ……だる」


「モテますねぇーフユ君~」


「はぁ、めんどくさい」


同時にチャイムがなり、一時限目の数学が始まった



「ではここの答えを……飯島」


「はい。そこの解は2√6です」


「正解です。これは……」


適当に教師の書いた事を板書したりで当てられる事もなく一限目がすぎて気がつけば昼休みになっていた


「フユは相変わらず睡眠学習だねぇー」


「うるさいぞ瑠璃……今日はお前関連で放課後に予定が出来たんだぞ……」


「まさか私をかけた決闘!?きゃー私ヒロインしてる!」


「とりあえず飯にしようぜ!」


「異議なしだ。」


謎の妄想にクネクネしてる瑠璃をスルーして飯を広げる。他は弁当だが、俺はコンビニや購買で売ってるパンだったりする。


「それで、入ってた手紙ってのはそれか?」


「見せてみろ」


全員にその手紙を回し、簡単に説明だけはした


「単なる嫉妬?」


「と言うかあの噂まだ生きてたんだな」


「あぁ、不雪が俺達を脅している。というあの噂か。」


一年生のある時期に俺がこの四人を脅している。という根も葉もない噂が流れた。それにより四人を開放しようと俺に決闘を挑む奴が現れた。同級生では四人+αの説得によりそれは亡くなったが、どうやら上の学年ではまだ残っているらしい。


「帰ればコイツがうるさい、決闘すれば教師がうるさい……ついてない……慣れたけど」


「不雪の目つきが悪いのとそれを隠すために前髪が少し長いのが原因じゃないかな?」


「司……人が気にしている事を……」


俺は目つきが悪い。そのせいで変に勘違いもされるし、不良のレッテルも貼られた。


「まぁ、食券は儲けさせて貰うぞ。不雪」


「雅治は弁当派だろ?何で購買のタダ券こと食券を?」


「部員に配布するさ。」


「お優しい事で。あ、このメロンパンうまい」


「私にも一口!」


「ん。」


「あー」


食っていたメロンパンを瑠璃に向けると食べようとせずに口を開けて待機していた


「食わせろと?」


「あー」


「ほらよ」


「あむ……あ、美味しいこれ。どこの?」


「確か偶然見つけた店で買った奴だな。」


「今度皆で行こうね!返事は聞いていない」


「聞こうよ……そもそも風紀委員的にトトカルチョは禁止したいんだけど、風紀委員の先輩が元締めしてるからな……」


「大丈夫なのかそれ?風紀委員的に?」


「別に良いでしょ?」


「不雪よ、場所はどこだ?」


「……校庭の真ん中。あぁ、無駄に目立つ、目立ちたくないのに」


「不雪っていつもついてないよな。何か憑いてるか?」


「司、笑えない……」


そんな雑談などをしながら食事していたら昼休みも終わり、午後に残りの授業も終わり、放課後になった。


「なぁなぁ不雪、アソコで仁王立ちしてるのが相手の先輩じゃないか?」


侑也が言った場所を見ると後ろにギャラリーを連れた男が校庭の真ん中に仁王立ちしていた。


「はぁ」


「ヤローどもー凱旋だー!」


「帰ってきちゃったよ」


「え、不雪もう決闘勝ったのか!?」


「いや、行ってすらいないからな」


司よ、天然なのかわざとなのか、わかりやすく頼む……

上履きから靴に履き替えてため息1つ、校庭に向かう


「来たか!貴様が長月 不雪だな!俺は田中淳!我らの瑠璃さんを脅している貴様を成敗してくれる!」


……うわぁ……コイツ髙無瑠璃ファンクラブかよ……

いやこういったやつらは全員ファンクラブのメンバーか……


「淳さん!コイツ昼休みに瑠璃さんにあーんしてました!」


「なんだと!?貴様許さんぞ!」


「だとさ瑠璃さんよ……」


「私のために争わないで~」


「なんでそうなるの?」


「さぁ!三年柔道部の田中淳と二年の長月不雪の決闘だよ!さぁ張った張った!」


少し離れた所では三年の風紀委員が元締めをしており、そこにギャラリーが群がっていた。

倍率は相手が高いらしい。俺に掛けたのは雅治含めて3人。少ないが、当たり前だ。

本当に……めんどくさい


「行くぞ長月不雪!」


「出来れば来ないでほしいですね田中先輩」


俺の言葉はどうでもいいとばかりに突っ込んできて右拳を振り抜いてきたのを避けて少し距離をとる。


「良くかわしたな、しかし偶然は続かないぜ!」


ラッシュするように拳を繰り出してくるが、それも全て流してかわす。ペースを考えて無いのか、既に先輩は肩で息をしていた


「……飽きました。これで終わりですね」


「あ?」


相手の軸足を払い、体制の崩れた所を掴みそのまま一本背負いした。


「おっも!……流石柔道部、重い……」


「テメェ……俺を投げるとは舐めた真似してくれんじゃねぇか!上等だオラァ!!」


柔道部を投げた事が裏目に出たらしい。相手が切れた。


「投げた後トドメささないからだよ」


司よ、普通なら投げた時点で決着なんだ、追撃を考えるのは普通じゃないぞ……


「ちょこまかちょこまかと!さっさと捕まれ!」


「いやですよ、捕まったら痛いし、投げられると痛いし 、いい事無いので」


仕方ないので強引に行くか……


「懐がお留守ですよ?」


田中先輩の掴みかかってくる腕を体制を低くしてかわし、懐に潜り水月に躊躇いなく拳を叩き込んだ


「ぐふっ!」


先輩は白目を剥いて地面に倒れこんだ。

そのまましばらく動かなくなった。


「先輩方、勝負ありですよ。」


「おぉ!勝者!長月不雪!!」


元締めをしていた先輩が決闘の終了を知らせて、大半の人が落ち込んでいた


「こらー!何をやっている!学年と名前を言え!」


職員玄関から出てきた教員が俺"だけ"を見て怒鳴ってくる


「俺は正当防衛なんですけど?」


「嘘をつくな!傷ひとつ付いていないのに防衛があるか!またお前か!長月!毎度毎度面倒かけおって」


「教頭先生。」


「おぉ、飯島君。どうしたのかね?」


「不雪は三年生の先輩に難癖つけられて襲われたのです。」


侑也が教頭を説得しようとするも、教頭は信用してない。と言うか俺を見る目がまた厳しくなった


「飯島君、長月に脅されて困っているならいつでも相談に来なさい。先生は飯島君の味方だよ?」


「教頭、不雪は違うんですよ!」


「そうですよ教頭先生!フユは私関連でいちゃもん付けられただけなんです!」


「先生、不雪は被害者です」


「あぁ、君達もか……長月、私に文句があるのなら自分から直接来い。優等生の彼らを巻き込むな」


あぁ……面倒くさい……教師の中で一番面倒くさい

いつも喧嘩してるからって目の敵のように絡んでくる……噂を未だに信じているのだ


「教頭先生……職員室まで声届いてましたよ」


「おぉ平先生!今からコイツを職員室に連行しようとしていたのですよ!」


「教頭先生、ちゃんと事情は聞いたのですか?長月が無事だからと勝手に決めつけていませんか?」


今教頭と会話しているのは体育担当の平先生。噂の真相を直接聞きに来るという行動をとるまっすぐ過ぎる教師だ。前に決闘状を叩きつけられてため息を付いていた所に偶然通りかかって何かと心配してくれた人だ。


「なので教頭先生、長月は不問です」


「くっ、わかりました、長月、帰っていいぞ」


「……ありがとうございます」


平先生の説得で教頭から下校許可が降りたので鞄を持って下校する


「フユも散々だねー」


「教頭は頑固というか、あれを未だに信じているからな」


「全く無能だねぇー」


「不雪も苦労している」


「慣れたし、気にするなよ。それにいつも悪いな」


「それこそ気にするなよ、俺達は友達だろ?」


「……ありがと」


「あー!フユ照れてる!顔赤いー!」


「うるせぇ!」


こんな5人でふざける日常が好きだが、翌日思わぬ型で日常が変化していった

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