表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/11

可憐な異冥府の王 リリリルルド・ネザ


24:00





「てかこんなときにチューすんなよ。チューカップルが」





ルルリサが顔を真っ赤にして睨む。俺も、熱が首まで上がった。


目の前の“冥府の王”より、キスを覗かれてた事実のほうが恥ずかしい.......最悪だ。





「恋はあと?……やって、ははは!!! まじ笑える。最高でっしゃろ」


「エロ。あんたらエロ。後、違うやろ。今が一番甘いのに」





ルルリサは心底恥ずかしくでどうにもできない様子で言い放つ





「……殺すわよ」





ルルリサの声が低い。


でも、リリリルルドは舌を出して笑うだけだった。




「もー最近の子、気が荒いんやから、冗談やん冗談」




「すぐ怒るしX世代。あと敵ちゃうよ。だれの敵でも無いし。私ただの観客」




「面白い事が好きなだけ。で、今一番おもろいの、あんたらやから」




「だってチューしだすねんもん。(笑) しかも自分ら種族全然違うやん。なんか萌えるわー」




「もうチューはいいって!!!」




ルルリサは、頭を抱える




俺は言う




「……観客?」





「そう。毎回参加して、面白いやつの近くにいる。」





「安心して。あんたらが死ぬ瞬間も、ちゃんと見届けたる」





「安心できるか」




俺が言うと、リリリルルドは肩をすくめて舌をべーと出して笑う。




見た目がチャイナゾンビピエロってとこだけ除けばどっかのアイドルに見えない事もない 瞳がカラフルでキラキラで身体はたまに透明になるが


足まであるグリーンの髪を振り乱して笑うのが特徴的だ





「でもな、言うとく。野人とかネプラキオンも、まだ“前菜”やで」





「本番は、もっと上。あたしが見張ってただけでも、虹炎魔王ノーヴァ―とか、未界機械王キューブリャクスとか虚星王アーテマとか――小さい惑星みたいな高エネルギー体とか変なやつもおったで」





「他にもまだまだ、笑えへんのが……おるんやけど」





「真っ赤な髪の機械女も見たやろ、あいつも次元ちゃうよ (笑)まじで」





「まっ万一、どいつが勝ってもこの世界には伝説のナズナちゃんがおるから大丈夫やろうけど」




「あぁナズナちゃんとチューしたいわ。今度したろ。アウリサがうるさいやろなー」




「ナズナちゃん?」




俺は聞いたことの無い名前に首を傾げる




ルルリサも知らない様だ




「知らんのかい!まぁ....まぁ普通知らんよな、あの子存在の割に影薄いし」





リリリルルドが言い終わる前に。





空が、鳴った。





バチバチバチ――と、金属が擦れる音。


次の瞬間、空気が“切り刻まれる”気配が降ってきた。




俺達は上を見る。




黒い夜空から、鋭利なスピン刃が何万と降ってくる。


円盤。薄い刃。回転が速すぎて輪郭が消えて、ただの“線の雨”に見える。




一枚でも当たれば、肉が霧になる。


木々が先に反応した。葉が千切れ、枝が細切れに舞う。






「……ッ!」






ルルリサが前へ出ようとする。


だが、出た瞬間に終わる。





リリリルルドが、笑った。




「おっと。会話に割り込むの、下品やなぁ」




彼女は一歩も動かない。


逃げない。構えない。焦りがない。





ただ――指先だけが動いた。





人差し指と中指で、空をなぞる。


その軌跡に、透明な丸い膜が生まれる。






シャボン玉だ。





でも、子どもの玩具じゃない。


夜の光を薄く反射して、膜の表面に細い符号みたいな文字が流れている。






「冥府の“泡封”――いっチャイナ」






呪文というより、軽い口笛みたいな発声。




スピン刃の雨が、膜に触れた瞬間。




パチン、と柔らかい音がした。




刃が――包まれた。




ひとつ、ふたつじゃない。


何万のスピン刃が、次々にシャボンの中へ吸い込まれていく。





回転していたはずの刃が、泡の中で“止まる”。


止まったのに、まだ回っているように見える。矛盾した静止。





その泡が空中でふわりと浮かび、ゆっくり森の上へ漂う。




音が消えた。




森の破壊だけが、遅れて落ちてくる。


切断された枝が、ぱらぱらと降り、木の幹が半分だけずれて倒れた。




ルルリサが、息を飲む。





「……なに、それ……」





「泡や。泡風呂やギガドロと入っとき」




リリリルルドは、肩で笑った。




ルルリサは失礼しちゃう!!!みたいな顔で何故か俺の肩を叩く





「ほんで――お出ましは、これか」




夜空のさらに上。




“顔”が降りてきた。




山みたいに巨大な面。


表情が変わる。


目も鼻も口も、彫刻みたいに整っていて、整いすぎて気持ち悪い。





巨面。





その頬の縁から、無数の刃の放出口が開閉している。


さっきのスピン刃は、こいつの“唾”みたいなものだった。





巨面がこちらを向く。




笑っていないのに、嘲笑が伝わってくる。





ルルリサが鎖を出そうとした瞬間――リリリルルドが前に出た。






早い。





足音が遅れて聞こえるレベルの移動。


体術。武術。けど、それだけじゃない。空間の距離が歪む動きだ。






リリリルルドは、巨面の“顎”の下に立った。


そして――人差し指で、軽く持ち上げた。




まるで紙をめくるみたいに。




巨面が、浮いた。




六メートルの竜を倒した俺たちが、理解できないスケールで。


山みたいな顔が、指一本で宙に持ち上がる。




俺とルルリサは、声が出なかった。




巨面が、再び刃を吐こうとする。


だが、吐けない。


光速で人差し指の上で回転させられてるからだ




リリリルルドは、笑いながら言った。




「雑魚。こいつ雑魚。ただの“演出係”やで。観客を盛り上げるための雑魚」





彼女は上空へ跳んだ。


巨面を指先で持ち上げたまま、夜空へ。




一瞬で、星が近づく高さまで行ったように見えた。




そして――




遠く彼方の森へ落とした。




巨面が落下する。


落下じゃない。宇宙から“判決”が降りる速度。




地面が見えた瞬間、衝突音が来た。




ズドン。




森が沈む。




地面が波打ち、木々が跳ね、土が噴き上がる。


衝撃だけで胃が持ち上がり、足の裏が浮いた。




巨面は――恐らく粉々だろう。





上空にホログラムが光り、風に溶けて消えた。




宴のルールの“強制送還”。




リリリルルドが、ふわりと戻ってきた。


髪の先が揺れ、体が一瞬透明になってから、また白くなる。






彼女は何事もなかったように言う。





「いっちょ上がり。あたし強すぎ ははは 笑える いらん能力獲得してもうたわ 最悪 きも ははは」





俺とルルリサは息を飲み、リリリルルドを見ながらも警戒する





「こんなんで驚いてたら、他のやつら勝てへんよ」





全く悪意の無い軽口でストレートに言い放つ




その言葉は俺達の決心を図ってるようだった




その言葉で、俺達は二人とも俯く





ルルリサは俺の手を握る、守ってと言わんばかりに。




俺はそれに答えるように言う


剣を肩に掲げ、瞳に結晶呪を走らせ、ルルリサの手を強く握り返す





「どうにかするさ」





ルルリサはこっちを見つめ、微笑む





「よう言うたな!それでこそ男や。その姉ちゃんの前で弱気になる様やったら、木っ端微塵にしたろうと思ってたし」





ものすごい事を言う。こいつは冗談か本気か分からない





リリリルルドは俺とルルリサを見比べて、にやっと笑った。




「ほな、続き見せて。チューカップル」


「私、飽きるまで離れへんから」




「は?」




ルルリサが言う




「え?ついてくんのか?」




俺も言う




「ケチな反応せんとって、あたしもなんか久しぶりにチームとか入りたい。青春やなー」




「んーーー」




俺はこの強大な存在がいまいち何を考えてるか分からないのを警戒もしてるし、しかし絶大な戦力になる事を考えるとありがたいので葛藤した




ルルリサも同じようだ




「さては、お前ら二人で行動して、もっといちゃつきたいんやろ?本性丸見えや、ちゃんとゲーム参加しろ ひひ」




ぎくっ




ルルリサがそんな顔をしている、この子に関しても未だよくわからない


しかし、重すぎる責務を背負わされてる以外、普通の女の子かもしれない




「まぁいいよ。一緒に行こうリリリルルド」




「まぁ仕方ないわね」





「じゃあ決定、チーム名 過激バスターズな!!!  あとすぐ女の子、名前で呼ぼうとするのやめた方がいいで ははは」




ルルリサは俺の顔をキッと睨み足を踏んずける





なんでおれが





--------------------------つづく-------------------------------

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ