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聞いてないのに暴露される黒歴史キス

今回、自信ない。

聞いてないのに暴露される黒歴史キス

そして――駆け足でバス停まで向かうと、

朝の光の中、なぎとが落ち着かない様子で立っていた。

何度もスマホを見ては周囲を確認している。


「せな、大丈夫だった!?!?」


 せなを見つけた瞬間、

なぎとの声はいつもの無愛想さが消え、

本気で心配している色に変わった。


「うん、なんとか……」


 せなはしゅいの腕の中で小さく答える。


「よかった……。で、その抱っこは何? ……俺に喧嘩売ってんの?」


 なぎとの眉がピクリと動く。


「い、いや……! これは違くて!

 あれはその、せなが倒れて……それでこれしか運ぶ手段が……!」


「一回貸して」


「……ん」


 しゅいは慎重に、まるで壊れ物を扱うようにせなを渡す。

なぎとは無言で受け取り、

そっとベンチに座らせた。


 風が少し吹き、せなの髪が揺れる。


「おい、紅茶貸して」


「あ、うん」


 しゅいは手に持っていた温かい紅茶を差し出す。

なぎとはそれを受け取り、

せなの唇にそっと近づけた。


「とりあえずこれ飲ませる。目、覚ましてもらわないと」


「分かった」


 二人がかりでせなを支え、

ゆっくり紅茶を飲ませる。


「ん……」


 せながゆっくり目を開けた。


「……ナンパ男! ……って……あれ? バ、バス停……?」


 せなは状況が飲み込めず、

きょろきょろと周りを見回す。


「……えっと……どゆこと……?」


「しゅいがここに連れてきてくれた」


「……っ……! しゅい嫌い!」


 せなは顔を真っ赤にして、ぷいっとそっぽを向く。


「……あ、忘れてた! ごめん!

 マジであれは……あいつが言ったからであって……

 じゃなくて……その……ごめん……」


「無理!」


「ごめんって! 俺だって……恥ずかしかったし……

 キスって……なんか……カップルみたいな……」


「も、もうそれ以上言わないで!」


 二人とも顔が真っ赤で、

見ているこっちが恥ずかしくなる。


「ってか俺、カフェで何あったかまだ聞いてないよな?

 なにがあったの?」


 なぎとが低い声で聞く。


「しゅ……しゅいが……キ……キス……してきた……」


「は? お前何してんの?」


 なぎとの目がギラッと光る。


「い、いや……これにも……理由がありまして……!」


「理由なんかどうでもいいだろ!!!!!」


 なぎとはしゅいに飛びかかる勢いで詰め寄る。


「でも……なぎとだって私にキスした事あるじゃん……」


 せながぽつりと言った瞬間――


「……。せな、今なんて言った?」


 なぎとの顔色が変わる。


「……な、ななんでもありません!」


「もしかして……あの時……起きてたとかないよな……!?

 熱の時、寝てたよな……!?!?!?」


「……すみません、起きてました……」


「なっ……! あ、あれは……!

 その……なんてっか……罰ゲームで……!

 無理矢理やらさったってか……!

 ってか、なんで聞いてんだよ……!! バカじゃねぇの!」


「じゃあ、嘘のキスだったって事?」


「あ、当たり前……だ、ろ……。

 ……あ、あのセリフも全部罰ゲームだから!(嘘)」


 なぎとは耳まで真っ赤。


「本当のキスだったら嬉しかったのに」


「は!? お前今なんて……!」


「ん? なんにも言ってないよ〜?」


 せなはしれっと言う。


「……ってことは、俺に言いながら

 なぎともだいぶ前にせなにキスしてたってこと?」


「……」


「なぎとー!!」


 しゅいが飛びかかる。


「うわ! ちょっ、邪魔! 早く退け!」


 二人が取っ組み合いを始め、

せなは思わず吹き出した。


 その笑い声に、

なぎとも、しゅいも一瞬動きを止める。


 番外編


「ってか……さっき……彼女って呼んでたよね……」


 せなが小声で言うと、

しゅいの肩がビクッと跳ねた。


「っ……! あ、あれは、嘘で……!」


「そっか……。本物になっちゃおうかな」


「は!? もう……ずるい……!」


 しゅいは顔を真っ赤にして、

その場にうずくまった。


 なぎとはその横で、

「……はぁ……マジでなんで起きてんだよ……! 絶対秘密にしときたかったし、別に、せなの前で堂々やるつもりもなかったし……!」と呟きながらも、

耳だけは真っ赤だった。

 

面白くなかったら、ごめんなさい!

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