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バトルゲーム中に恋のバグが発生しました

後書きは書きます。

バトルゲーム中に恋のバグが発生しました

しゅいは、せなの部屋の前で一度だけ深呼吸をしてから、ノックもせずに声をかけた。


「せな、いる?」


「いるよー」


「一緒に……ゲームしね?」


「いいよー。入ってきな」


ドアノブを握る手が、少しだけ汗ばんでいた。

しゅいはそっとドアを開ける。

部屋の中はほんのり甘い香りがして、カーテン越しに夕方の光が差し込んでいた。


「で、なんのゲームすんの?」


「……特には決めてなかった……」


「じゃあ、バトルゲームしない?」


「いいよー」


ふたりは並んで座り、コントローラーを手に取った。

画面には、トーナメント形式のバトルゲームが映し出されている。

勝ち進めば、2回戦でふたりが戦うことになるらしい。


「頑張って勝とうね!」


「うん」


しゅいは、メンバーの中でも2番目にゲームが得意だ。

ちなみに1位はなぎと。

最年長で、反射神経も判断力もずば抜けてる。

自分がその年になっても、あそこまで上手くなれる気はしない。

……いや、たぶんなれない。


「よし! おりゃー!」


「あれ? あ、負けた……」


せなは一回戦であっさり敗退してしまった。


「だ、大丈夫! 俺がせなの分まで勝ち進むから!」


「分かった……。頑張って……」


せなは、少しだけ唇を噛んで、悔しそうに笑った。


しゅいは集中して、次々と勝ち進んでいく。

手汗を拭いながら、ついに決勝戦へ。

相手は、見た目からして只者じゃない。

動きが鋭くて、攻撃の一発一発が重い。


「くっ……」


一撃で3ハートも削られた。

後で調べたら、相手は何度もチャンピオンになってる猛者だった。


結果は――敗北。


「惜しかったのにね……」


せなが、悔しそうに画面を見つめながら言った。


「でも、またリベンジすればいいよ!」


その声は明るくて、でもどこか優しさがにじんでいた。

しゅいの肩に、そっと手を置いてくれる。


「ごめん……せなのために、一位取りたかったんだけど……」


「いいよ、私がゲーム下手なのが悪いしねー」


せなは、少し笑って、でもどこか自分を責めるように言った。


「なんか……バトルゲームって難しいんだよね。技出しても避けられるし……苦手。

もっと、技避けないプレイヤーがいたら、さすがの私でも勝てるのに」


「そしたら、絶対楽しくないよ?」


「そりゃそうだけど……」


せなは苦笑して、視線を落とした。

その横顔が、どこか寂しげだった。


「やりがいがなくても……一回ぐらいは勝ちたいよね。

バトルゲーで、勝ったことないんだよね……」


その言葉に、しゅいはふと少し、せなが言っていたことを、思い出した。

 せなは、バトルゲームが苦手だった。

 前に「攻撃するの、ちょっと残酷に感じる」って言ってた。


――昔、せなはチーム戦のゲームでミスをして、仲間にきつく責められたことがあるらしい。

 それ以来、勝ち負けのあるゲームになると、誰かを傷つける気がして、心から楽しめなくなったのだと。


もしかして、技を出そうとしても、手が震えてるのかもしれない。 しゅいは、そっとせなの方を見た。

 夕日が差し込む中、せなの目はどこか遠くを見ていて、少しだけ潤んでいるように見えた。


気づけば、しゅいはせなの手を握っていた。 ふわっとした、あたたかくて小さな手。 その柔らかさに、ようやく自分の指が絡んでいることに気づいた。


「ここはゲーム。本当じゃないよ……」


声が、少しだけ震えていた。 でも、それはせなを安心させたくて、必死に言葉を探した結果だった。


「へ?」


せなが、きょとんとした顔でしゅいを見つめる。 その視線に、しゅいの心臓が跳ねた。


「だから! これはゲーム。ちゃんと、現実と区別しないと」


「……」


沈黙。 せなの視線が、そっと自分の手元に落ちる。 そして、ぽつりとつぶやいた。


「……手……/////」


その瞬間、しゅいの脳内が真っ白になった。 自分の手が、せなの手をしっかりと包み込んでいる。

 指先まで、じんじんと熱い。 心臓の音が、耳の奥でドクドク鳴ってる。


「……! あ、その……ご、ごめん……///////」


慌てて手を離そうとしたけど、指がうまく動かない。 顔が熱い。耳まで真っ赤になってるのが、自分でも分かる。 目も合わせられない。呼吸も浅くなる。


「い、いや、ちがっ……! その、無意識で……! ちが……っ……ごめん、無理……////」

 

しゅいは、顔を真っ赤にしたまま、机に突っ伏した。 もう無理。恥ずかしすぎて、死ぬ。


「……ふふっ」


小さな笑い声が聞こえた。 そっと顔を上げると、せなが両手で頬を覆って、ぷるぷる震えていた。 耳まで真っ赤で、目はうるうるしてる。


「な、なんで笑ってんだよ……////」


「だって……しゅい、顔真っ赤すぎ……っ、かわい……////」


「うるさいっ!! お前だって真っ赤だろ!!」


「うぅ……だって……手、あったかかったし……びっくりしたし……////」


せなは、もじもじしながら、指先をいじっている。 目が合うと、すぐにそらして、また赤くなる。

 その仕草が、もう……反則級に可愛かった。


全然気づかなかった。 ただ、せなを守りたかった。

 いや――救いたかった。

 それだけだったのに。 なのに、俺は……なんてことを。

 


しゅいは顔を真っ赤にして、机に突っ伏した。

耳まで熱くて、呼吸も浅い。

心臓の音が、机にまで響いてる気がする。


「本当にごめん……。そんなつもりじゃ……」


声はかすれて、机の木目に吸い込まれていった。


「いいよ」


「え?」


その一言が、ちよっと意外で顔を上げる。

せなは、窓の外を見つめたまま、ぽつりとつぶやいた。


「しゅいのおかげで、目が覚めた気がする。

そうだよね、現実とゲームの世界をちゃんと分けなきゃって……

そんな当たり前のこと、どうして忘れてたんだろ」


夕焼けが、せなの頬をやわらかく染めていた。

その横顔が、いつもより少しだけ大人びて見えた。


「ありがとね、しゅい」


ふわりと笑ったその顔が、まぶしすぎて、

しゅいは思わず、ぷいっとそっぽを向いた。


「べ、別に……大したことしてないし……//」


「そんなことないよー。……しゅい、優しいもん」


「や、優しくなんか……ないし……//」


「あるよ。だって、さっき……手、ぎゅってしてくれたじゃん……////」


「うっ……そ、それは……っ」


しゅいは言葉に詰まり、また顔を伏せた。

せながそんなこと言うなんて思ってなかった。

心臓が、またドクンと跳ねる。


「……まぁ、俺も……せなとゲームできて、楽しかったよ」


「ほんとに?」


「……うん。あいつには負けたけど、楽しかった。……せなと一緒だったからかな?」


「……っ、なにそれ……ずるい……////」


せなが、顔を赤くしながら、もじもじと袖を握る。


ここにいたら……死ぬ……!

 そう思い、しゅいは立ち上がる。

でも、どこか名残惜しそうに、ゆっくりとコントローラーを机に置いた。


「も、もう、俺、部屋帰る!」


「あ、ちょ、待っ……」


せなが慌てて手を伸ばす。

けれど、しゅいはもうスタスタと歩き出していた。

背中が、いつもよりちょっとだけ早足で、ちょっとだけ不器用。


「……あーあ、行っちゃった……」


せなは、ぽつりとつぶやいて、手をそっと胸元に戻す。

さっきまで握られていた手のひらが、まだじんわり熱い。


「もうちょっと……しゅいと話したかったのにな……」


そう言って、ぽすんとベッドに倒れ込む。

顔をクッションに埋めながら、もぞもぞと足をばたつかせた。


「……ばか……かわいすぎるんだけど……////」


その声は、クッションに吸い込まれて、誰にも届かない。

でも、部屋の中には、ふたりの照れと余韻だけが、ふわふわと残っていた。

 

そのとき――


「コンコン」


部屋のドアが、静かにノックされた。

 

どうでしょうか。

今回はしゅいせな描きました。

早く、あおみの描きたいよー。

でも、それは結構後かも...。

頑張って、早く描きます。読者の期待、答えます。

リクエストくれたら、そう言う風に書きたい...です。

(お話の展開に合わせて、リクエストの内容を書くのが遅れる事があります。)

また、このお話終わったらぬいぐるみゲーマー再開します。

一時中断とかしてごめんなさい。

頑張ってこのお話書き上げます。

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