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Episode.14 FLASH ‼️
蒼が猿谷を振り返ると、猿谷は自分で自分の行動に驚いていた。
「ん、どうしたの猿谷さん?」
猿谷は慌てて手を離す。
「えっと……その、名前で呼んでもらえませんか?ってあれ?何言ってんだ私」
猿谷は一人であわあわとしている
蒼は取り敢えず猿谷に向き直って座る。
「その、私の苗字、あんまりカワイク無いから。だから、名前で読んでほしいです。」
猿谷は、泣き腫らした跡の残る火照った顔で、蒼を上目遣いで見つめる。
目にかかった銀髪から見え隠れする空色の瞳に、蒼はドキッとしてしまった。
「……あー名前?分かった。葵さん……でよかったっけ?」
「はい!えっと、年下ですし呼び捨てで大丈夫です!」
「そう?じゃあ葵。 あっ、俺もアオイって言うんだ。名前一緒だね。よろしく」
「はい、嬉しいです!蒼さん。よろしくお願いします」
まだ見つめ続けてくる葵に、蒼は少しドギマギしながら、おにぎりを乗せていた皿を台所へ運ぶ。
そんな様子をじ~っと見つめていた2人。桃と雪。
「何あれ。アオ兄いつもあんな感じで女の子たらし込んでんの?」
「いや~あんま知らない。でもあの感じだと普段から……」
「まじか~……」
桃はうつむいてしまった。そんな桃を雪はほほえましそうに見ている。
葵はドライヤーで髪を乾かしながら、チラチラと台所の蒼を見ていた。




