体育祭の紙
「リンちゃん何で借り物競走出るの?」
「ジャンケンに負けた、ミナマデイワセルナ」
「すまんすまん」
「あたふたしていた去年の先輩たちを見て、誰も何も思わないんかい!」
「学校って、妙なところで慣習大事にするよね〜、ジャンケンしてる時点で察してくれよ」
「あれって結局誰がやりたいの?」
「うーん、生徒会?もしくは青春先生」
「青春先生とはなんぞや」
「子どものために青春させてやりたい、熱血先生ともいう。だいたい、陽キャの味方」
「私も陽キャだ」
「偏見か。なら、生徒会の味方で」
「………ミキちゃんに言えば、なんとかっ、」
「生徒会の書記さん?そこまで嫌なら変わろうか?」
「それは………いや、だめだ、後からの対価がお前は怖い」
「失敬な」
「あれだ、あれだよ。紙に書かれるお題が先生ならまだ安寧の地は踏める」
「イケメン先生、科目系の先生、年齢縛り、好きな先生」
「科目しか当たりがないっ〜!」
「先生が来るだけ当たりだと思いなよ。で、どこに置いてもらうの?」
「右端で、私たちのクラスはその列だから真っ直ぐ走れば取れる」
「ミキちゃんに頼みこみな」
「うん………」
【クラスの好きな男子❤️ 放送で言うから先生連れてきたらバレるぞ?】