表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

20万~エンディング

 先日のアスファンで20万を超えました。

 次は30万を超えることが目標です。

 しかし20万を超えると段々とチャンネル登録数が鈍化する様になっていきます。それは有名Vtuber同士での同接の奪い合いが発生するからです。

 リスナーは基本的に複数人のVtuberを推しています。

 再押しと言っている人も1番2番という思考で配信を見ているものです。 では何をするかというと。




 人気をもっと増やすために宣伝力を高める必要があります。

 つまり切り抜き師とファンアートですね。

 他のVtuberもほとんどしているし、なんなら初配信からそういう有能リスナーを勧誘したりしているものです。アピちゃんにはさせていませんが。


 まず自分で切り抜きを作ったり、動画が作れそうな人にお願いをしましょう。

 そしたら、ツイッター上でご褒美を上げることで、切り抜きを作る利点をわかりやすくします。

 ご褒美の内容は、専用のボイスを渡したり、メッセージを送ります。


 するとご褒美目当てでリスナーの中から切り抜きを作ってくれる人が増えていきますので、

 しばらくは配信準備の合間にきちんとご褒美を渡しましょう。


 日を追うごとに質が良くなっていくはずなので、質が良い人を専門として雇いましょう。お金はあるはずです。





 次は歌関連です。そうオリジナル曲です。

 一周年記念ライブの時に使うのでしっかり自分らしい巨躯を作りましょう。 ジャンルはその時の流行に沿って吟味します。 今回は電波ソングですね。

 繁華街で流したら耳に残りそうで大変良さそうなのを作っていきます。


 普通はプロに依頼するべきなのですが、RTAなので速さがベストです。

 なので配信内で作ります。


 アピちゃんがフレーズを作ってリスナーが形にするループで完成を目指します。

 重視するのは良い曲よりも、アピちゃんとリスナーの一体感で作った音楽です。

 みんなで作曲して、みんなで作詞すると思い出効果が発生して再生数が伸びます。一人当たりの再生数が増えますね。


 早めに作成するのはリスナーの手を借りるのが一番

 歌上手いVtuberには作詞作曲ができる人がいるのでコンテスト方式にしましょう。

 報酬は専用のボイスを録音して送ります。好きなシチュエーションのボイスですね。


「みんな頑張っていこう!」


コメント

・作曲できるので頑張ります!

・仕事で作曲ばかりで疲れたから息抜きにちょうどいい……

・作曲できる民めっちゃ凄い


 アピちゃんがなんとなく鼻歌でフレーズを作って、それを即興でリスナーが作ってもらいます。

 それを繰り返して大体のところまで作れたら歌詞を考えましょう。

 アピちゃんの賢さは並以下です。だって学校にも途中から行ってませんからね。

 尊敬されたくて中学校の頃は頑張ってましたログがありますが、そもそもアピちゃんの学力の才能は並程度しかありません。だからこそリスナーに頼ります。


「♪~♪~♪~~」


コメント

・それめっちゃいい!

・新鮮でいいフレーズできそう



 そして配信でオリ曲を作るもう一つのメリットは練習時間を短縮できることです。

 最初からオリ曲の習熟度が最低でも40%以上になります。反復練習をするためにもターンを消費するので最低値でも特になります。

 ちなみに習熟度は賢いほど習得が早くなります。


 低確率ですが歌のプロがリスナーとして参加してくれる場合もあります。

 普通はお金を払わないといけないのですがプライベートだと推しにダダ甘になる人が多いみたいですね。ちゃんと感謝してその恩を享受しましょう。



 良いフレーズが出来上がるかは配信時間によって結構左右されます。センスや運も含まれますが、色々なことを試すほうが上手くいきます。

 そして配信が長く成れば、配信している裏で作詞作曲をしてくれているリスナーから提供してもらえることがあります。


コメント

・できたよ。送った


 今回はもらえましたね。早速聞いてみましょう。タイトルは……『さいたんさいそく!』ですね。RTAにふさわしい名前ですね! 個人的に滅茶苦茶好きなタイトルです!


聞いてみると文句の付け所もないクオリティ! これはプロリスナーですね。間違いない。


「すごくいいね!」


 

 そして優秀なリスナーさんを発見することができるのでメモに控えておきましょう。

 RTAの後半ではちゃんと依頼してオリジナル曲を作ってもらう予定ですからね。 ライブのためにも5曲は作っておきましょう。

 

「みんな、ありがとう!」


 今回作ったオリ曲が流行って何度もトレンド入りしました。そのおかげで登録数も30万を突破。その流れで3曲作って投稿しました。

 そして1ヶ月を過ぎたころにはチャンネル登録数が40万を突破しました。











 ここからは、今回のアスファンで紡いだフレンドを頼ってコラボ配信をひたすら繰り返します。100万いくまでひたすらにコラボ配信です。

 もちろんソロでの定期配信はきちんと行いましょう。常連が立ち並ぶ配信はアピちゃんにとっての回復ポイント&常連を逃がさないようにするためです。

 アピちゃんが褒められたい事を知っている古参勢はいっぱい褒めてくれるので配信しながら回復するのですね。


 50万を超えた後半はアスファンでできた友達に声をかけてコラボを申し込みまくりましょう。

 3,4人でまとめてコラボするのが最高に登録者数が上がります。とにかく善人プレイ。自分のチャンネルでは強欲に活動するアピールをしましょう。



 この辺から、同じチャンネル登録50万以上のVtuberであってもアピちゃんでは能力に差が出てきます。才能の差ですね。一年も経っていないので経験値も差があります。


 トーク力や、アドリブ能力だったり、 ゲームが上手かったり、人との付き合いが上手かったり。

 歌特化の人とかプロ並みに上手い人が多数います。その中でチャンネル登録数を最短最速で伸ばすためには、能力の高い仲間を頼りに話題を搔っ攫う必要があります。

 話題になるには、当然能力が必要です。



 というわけで、この前のアスファンで友達になった二人、奏さんとウィードさんから歌とトークを教えてもらいましょう。


「♪~」


「いいですね。 次は――して――で良いところを伸ばしていきましょう」


 歌はもともと伸ばしていたし、才能で喉が頑丈なので安定しそうですね。

 奏さんも、歌の先生として教えることが仕事なので、おしえることに慣れていますね。

 チャンネル登録数的にも、能力的にも信頼できる彼女は素晴らしいです。


「トークで大事なのは事前に準備しておくことだ。アドリブも、無数に準備していれば何とかなる」


「お~」


 と言った感じでウィードさんも会話を通じて成長する感じですね。 正直トーク力は初期のころに先生が欲しかったですね。序盤こそ雑談配信で常連が離れないようにすることでアピちゃんの心のよりどころを広くすることができます。

 そうなると全体的にバフが起きるので総合的に速くなるからです。

 これはチャートの要改善ポイントですね。


 もちろん、ヒカリさんからも教わるものがあります。

 それはなんと『継続する力』ですね。Vtuberへの心得から、Vtuberであることの楽しさを教えてもらうことでより深く楽しめるようになります。 この『継続する力』は全てに対するバフがつきます。かなり強力です。


 ヒカリさんはよく長時間ゲーム配信をすることでVtuberの上位になった方です。 長く続けることで作業用BGMとして親しまれているのが多いからですね。

 そこから学んだことは生かされています。


 配信での体力消費の軽減や長時間配信が可能になります。

 タイミング次第ではアスファン前に教えてもらう方が良いですね。




「長く続けることで見えるものがあります。とても大事なものなんですよ。私たちの縁もね」

「Vtuberよりもずっと長いからね! これからもずっと長くなるよ!」



 そんな感じで1ヶ月ほど歌枠中心に配信してチャンネル登録数を伸ばしながらも、歌の能力を成長する方向性で進めました。チャンネル登録も50万が近いです。

 ここからは、これまでの交流をフルに使っていきましょう!


 カミ・ヒカリさんとの連係プレイでゲームを華麗に長時間したりしましょう。 幼馴染ゆえの仲の良さや話題性が発揮して同接も一気に伸びます。


 他には北野ハナビさんとのお笑いトークですね。ここで成長したトーク力でもありがありましょう。配信を動画に切り抜いて投稿してくれるので二回増えるチャンスがあります。



 ASMR配信も欠かさず継続してきているので常連もいるし、アピちゃんの練度も上がっています。もはや初回配信の初々しさなんて全く残っていませんね。


 奏さんとは温厚でほのぼのな配信枠になるので、マシュマロや二人でASMR配信をしましょう。ASMRを教えてASMR沼に落ちていく様を見る配信は楽しいですね。



 ウィードさんはコミュ力の高さを活かした複数人とのコラボが似合っているので、4~8人のコラボを建てましょう。 配信の準備は半々でやっていきましょう。

 メンバーはアスファンで知り合った配信者たちを呼んでいきます。



 そしてコラボを頻繁にしながらも、最後に向けた準備をしていきます。

 最後にふさわしい『一周年記念ライブ』と同時に100万人突破を目指します。


 仲間に声をかけて出演依頼を出したり、ライブ場所の確保。

 告知などやることがかなり多いです。

 配信しながらだと当然時間が足りないのでスタッフを雇ってほぼ任せてしまいましょう。



 準備しながら時が過ぎ、 安定して伸び続けてそろそろVtuberになってから一年になりました。

 チャンネル登録数もついに95万人! 次がラストです。

 100万人に到達するために、『一周年記念ライブ』の開始です!




 ライブするにあたってアピちゃんはダンスも練習しました。

 実はオリジナル楽曲も10曲も作っています。歌は今までの成果でかなりステータスが上がっています。

 そして今はライブ当日です。


「き、緊張してきた……」


 ブルブルと震えるアピちゃん。初めてのライブですからしょうがないですね。

 今から大勢の観客の完成を受けて歌と踊りを披露します。 準備が終わり、そろそろ開会します。


 初めてのオリジナル曲『さいたんさいそく!』と同時に登場して、大きな歓声にアピちゃんは恍惚の笑みを浮かべます。

 今まで待ち望んでいた光景が目の前にあるからですね。


 今まで関わってきたみんな。特に幼馴染が駆けつけてくれました。

 交流を深めているとライブに快く参加してくれるのでめっちゃ豪華です!


 そしてリスナーのみんなからのファンレター、事前に練習していたダンスや歌を披露して無事、


 これでトレンド1位です。 このライブ中に100万人になりそうなタイミングでやると、リスナーがこぞって宣伝してくれます。

 いけそうなときはしっかり推してくれるのがファンですからね。


 どんどんと盛り上がっていくライブの中、そして無事ライブ中に100万人達成です! ここでタイマーストップ!


 100万人を達成したことでツイッターもトレンドがアピちゃん関連で埋め尽くされています。

 完走した感想の前にライブを綺麗に終わるのを見守りましょう。スタッフロール替わりです。


「みんな! ありがとう! この一年間楽しかった! これからもよろしく!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 最終結果:6時間26分54秒です。ゲーム内時間は398日ですね。

 WRワールドレコードは5時間51分42秒とここから15分早いです。しかしWRのゲーム内時間は426日なのでそこはこちらの方が早いです。



 完走した感想ですが、このゲームは周回することを前提にしているゲームです。

 普通にやっていると一週目でチャンネル登録100万人を行くことは非常に難しいです。


 三年で100万人いかないと強制引退をすることになります。バッドエンドです。

 そしてキャラポイント(CP)を手に入れて、次回以降のキャラメイクで才能を上げることができます。

 周回してポイントを集めて有利になる項目を解禁することでやっと100万にいくことが常道です。 10週目くらいが目途になっていますね。

 最終的に何しても天才な超人に生まれ変わることができるんですよね。……まあ超人にするまでに1000週しないといけないのですが。


 バッドエンドはチャンネル登録数によって変化します。

 そんなボリューム満載なゲーム、すごく楽しいのでぜひ! どうぞプレイしてみてください。

 ご視聴ありがとうございました。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



【我王アピ 視点】


 ライブの声援。

 自分の承認欲求の満足感、満たされていく心。


 駆け抜けた栄光の道。


 私、我王アピはライブの中でこんなことを思う。


 親友のおかげでもあるし、自分の努力でもある。

 Vtuberになって良かった。

 流石私だなととも思いながらのこと。


 煌めいた輝き、歓声が眩しく、私の心を満たしてくれる。

 身体は踊って疲れているのに、心は満ちて漲っている……


 こんなに承認欲求を満たされたのは人生で2回目だ。

 ああ、過去のことが懐かしく思えてきた。

 小学生のころ……あの時、クラス中から賞賛されたときのあの絶頂感が……たまらない。



 たった一年でこれ。じゃあ2年目はどうなるんだろう?もはや私は人の形をしていないんじゃないかな?

 そんなおかしいような明るい未来のことを考えながら、今のライブとリスナーの笑顔を享受し続けた。



 ライブが終わり、観客もみんな解散した。

 夜のライブ会場に(アピ)は一人たたずんでいる。

 本当に楽しい一年だった。


 個人Vtuber初のチャンネル登録数100万人も達成した。

 大勢のVtuber友達ができた。みんなかけがえのない友達だ。


 一緒に配信したり、配信活動で困ったことを言いあったりする楽しい友達だ。

 そして幼馴染と一緒の舞台ライブに立つことができたのだ。 昔からずっと先を行く幼馴染にあこがれていた。

 いつも猪のように突っ込んでいく私は、目的を飛び越えて目的のない道を前進して何も残っていなかった。ずっと心は過去を求めるばかりで……。


 ここまで明確に、結果を残したのは始めてだった。感傷に浸る私に、背中から声をかけられた。一緒にライブを最後まで楽しんでくれた幼馴染。


「アピ、今日は楽しかったね」


「……うん!」


「来年もみんなでライブをして、楽しいVtuberライフを過ごしましょ!」


「もちろん! みんな私の虜にしてあげる!」


おしまい




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ