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 キョロキョロと周りを気にするようにごみ処理場に現れたのは、メリッサである。すっとポケットから何やら取り出すとビリビリと破きゴミ箱に捨てた。


 それを見てメリッサは慌てたように言い訳を言い始める。


「ただゴミを捨てただけです!」


「これは、私が書いた手紙で間違いない。手紙にはエレオノーラが好きな花を描いたんだ。」


「……別人です。私じゃありません。それに、こんな魔道具見たことありません!私が手紙を捨てたように魔道具で作ったのではないですか?」


「それは不可能だ。これはそのままあるものを映す魔道具。それとお前の部屋にあるものを見せてもいいんだぞ?」


「わっ私の部屋に入ったんですが?」


「当たり前だ。お前だけではない。全部屋確認した。お前の部屋にはあるはずのないものがあった。何かわかるか?」


「…………」


「父上が母上へ贈ったはずの指輪だ。しかも父上がデザインしたから、指輪に日付があるらしい。父上は母上から手紙の返事がなくても、ずっと贈っていたそうだぞ?どれくらい贈ったかは私は知らないが金額は億超える。窃盗罪、偽証罪だから死刑が妥当か?」


誰だって死にたくはないだろう。エレオノーラに向かってメリッサは床に頭をつけた。


「……申し訳ありません。エレオノーラ様…申し訳ありません。許してください。」


やっと罪を認めたメリッサは涙を流した。エレオノーラに助けを求めるが、それをルークは許さない。


「思ってないだろ?そんなこと。母上は甘いから許すとでも思っているだろうが、甘えるなよ?母上が、父上からの花束を断ったこと、内心笑ってただろ?だから、ゴミ処理場ではなくここで破いたんだ。お前、ずっと母上のことをエレオノーラ様と読んでたな?エレオノーラ様ではない、奥様だ。そう呼ぶことが正しいのに、お前は違った。最初からお前は母上を下に見ていた。」


 メリッサはただただエレオノーラに誤っていた。これはいつ終わるだろうかとルークが終わらせどきを考えているとエレオノーラが動いた。


「……謝罪は不要です。許すつもりはありません。罪人を地下牢へ」


その一言で、外に待機していた衛兵が室内に入り、罪人を連れて行った。


「…………」


「…………」


 エレオノーラが傷ついていないか心配でちらちらと見ているレイモンド。なにか言葉をかけたいようだが、ヘタレモードが発動してしまう。ここは、息子が一肌脱ぎますか。


「母上、この手紙は傷がつかないように特殊な素材でコーティングしてあるんです。これは母上のですよ」


 手紙には綺麗な花が描かれていた。いつも眉間にシワを寄せたレイモンドが描いたなど思えないほどに。好きな人からもらった私だけの手紙。色々といままでの思いが溢れて溢れて我慢ができなくて、さっきまで綺麗に見えていたはずの手紙が歪んで見えた。






ここまで読んでいただきありがとうございます。


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