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驚いた変態



 ルークが爆弾を投下した。まさか息子がこんな画期的な物を作るとは。手元にあるのはカメラというものである。前回は脅しの材料として使われていた。自身の恥ずかしい場面を息子に見られた動揺の方が強く、レイモンドは言い訳ばかりを考えていたことで、すっかりカメラの存在を忘れていたのだ。


「俺の息子優秀すぎないか…」


あまり家に帰らなかったこともあり、ルークには父親らしいことは一つもできていない。そう、駄目な父親であることは本人も自覚している。


「…私がしっかりしなければ」


しっかりしているが息子はまだ小さい子供だ。好奇心か何かで何をやらかすか分からない。このカメラだってそうだ。国で最先端とされている魔法の技術ですら、息子のカメラを再現することは難しい…いや不可能だと断言できる。

王族の政権争いになんて巻き込まれれば、お先は真っ暗である。


「ルークのこともあるが、まずは自分の事をなんとかしなければならない」


離婚はしたくないという欲もあるが、家同士の繋がりと利益のこともある。したくはないが離婚したとしよう。まず領同士の繋がりが切れ、物資などの流通が低下する。我が領地は植物が育ちにくい性質があり、他領からの物資がないと生活できない。その後は治安も悪くなり、最終的に領地は壊滅状態だ。


「領地も大切だが、エレたんの方が大切だ。エレたんがいなくなったら、俺は使い物にならない…」


…やはり欲の方が強いらしい。


少しは振り向いてくれるかなと、寝る間も惜しんで愛を込めたプレゼント。


「プレゼントも届かなければ、無関心だと思われても仕方がない………か…」


渡すのなら手渡しですればよかったなどと後悔しても仕方がない。今は前を向かなければ。








お久しぶりです。書き溜めていた下書きを久しぶりに投稿しようかな〜と開いてみたら全て消えてました。ということで、文章が少なめですが投稿します。

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