表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
334/367

334 転移者の情報。


「なるほど。そのトウジという男が仕えているのがナベリウスか。」


「はい。」


シェリルの報告を聞いた私は転移者の存在を知った。


「他にも、二名程居る様です。名前はミツムという男とマコトという男らしいです。」


私は眉を上げてしまった。全て日本人名だからだ。


「もしや、全て黒髪で肌の色は黄色みがかかっている?」


「その様ですが、何故ご存じなのですか?」


「いや。思い当たる節があるからだよ。ビックリさせてごめん。」


どうも、日本からの転移三人という事か。

ラムザや煉と同じだが、何かが違うと言う事なのか?


「他に、この三人の共通点は?」


「それぞれ支配系のスキルを持っているというのと、転移させられたという点ですね。」


どうも、ディケイド王国の公爵家が反乱を起こす際に異世界転移魔法により転移させられたというのだ。その転移の際に得たスキルが支配系。一つは虫使いと思っていたが、【昆虫支配】というスキル持ちのトウジ。

で、国を滅ぼしたのが【魔獣支配】というスキル持ちの男でミツム。

と言う事は、残りの一人がマコトで支配系スキルを持っているか。

うん?エグゼイドの街で起こっているのは死体が消える事だったハズ。と言う事は!


「この街の謎の一つが解明できた。」


「えっ?」


「ありがとうシェリル!」


私はシェリルを抱き寄せた。特にシェリルは抵抗せずにいたが。


「えっ?」


と言っている。まぁ今はそんな事は良い。


「シェリル。マコトという人物の消息を追ってくれ。そいつが今回追っているエグゼイドの街の謎に関わっている。間違いない。」


「わ、わかりました!!」


シェリルの両腕を掴まえて私の顔の前に見てそう言うと、シェリルは脱兎のごとく部屋を出て行った。

そして私は自分の椅子に戻ると冷静になって先ほど自分がしてしまった行為を思い出し、やらかしてしまった事を認識した。どうもイマイチ前世の自分が中心にある為にこの世界で16歳のイケメンである事を忘れ、息子や娘と接している感覚に陥り接してしまう自分に反省をする。皆は孫、もしくは曾孫位の年齢だからな~。どうしても興奮すると地が出てしまう。気を付けねば。いつもは近くに目があるので、抑止力になるが二人っきりはやっぱマズいな。


トントン。


「ザバルティ様、ミーリアです。入ります。」


「どうぞ。」


ガチャっと扉を開けてミーリアが入ってきた。


「ザバルティ様。先程シェリルが大急ぎで出て行きましたが、何か御座いましたか?」


「あぁ、まぁ、そうだね。今回のエグゼイドの街に関係する人物が見えてきたから、シェリルに指示を出した。」


「それだけですか?」


怪しんでいるのか、目が厳しい。


「ああ。それだけだ。その男の名はマコト。私の予想では彼が深く関わっていると思う。スキルも死者に関するモノだと思う。」


「・・・そうですか。」


何か、誤魔化そうとしている感じがバレバレなのかもしれないが、追及はされなかった。


「では、その者を探る様にと指示を出された?という事ですね。」


「ああ。で、皆を呼んでくれ。」


「わかりました。」


先ずはパーティーを組んでいるメンバーを呼ぶ。

アリソンとシーリスだ。ミーリアも同席しているからこれで全員だ。

想定する内容。死者に対抗する為の策を考えて動く事になった。策についてはアリソンとシーリスに任せた。魔法が中心であるだろうと予測している。

あと、死者を支配するスキルの事を調べてもらう為に別動隊を組織する事にもなった。

そっちはラムザに任せる事にした。情報を手に入れるには世界の大商会は有利だからだ。

予想しているのは、死者を支配するスキルでチートスキルになり得るハズだからヤバいのだろうと推測する。ちなみにチートとは煉に教わった言葉だ。自分で調べてみたがイカサマという意味らしい。異常であるという事だと思っている。


「後は煉がどの様に動くかだけどな。う~ん。」


「今はどうやら、プレストンという方と一緒に行動しているみたいですから、そっとしておきませんか?」


「そうだな。わかった。」


ミーリアからの助言に従う事にした。

後は、あの三人ブラック・デストロイヤーの面々だな。


「あの三人の訓練は順調かな?」


「まぁ、なる様になるって感じでしょうか?ペニーは相変わらず、途中で暴走してしまいますが。」


「彼女は精神面の訓練も必要かもね。」


「そうですね。」


そう彼女達には特訓を受けてもらっている。何故か彼女を気に入ってしまったユカが面倒を見ているようなのだが。


「Sランクまでは最低でも持っていきたいなぁ~。」


「わかりました。ユカにはその様に伝えておきます。」


「よろしく。」


連れて動くにしても弱すぎると何も出来ない。それでは困る。

彼女達の育成をミス.ドロンジョさんに頼まれているのだから、ある程度彼女達の街の事だから活躍してもらいたい。時間はそうないのかもしれないけど。


「後は死者に対する魔法的要素が欲しいね。」


「神聖魔法ですか?」


「そうだね。これもラムザにお願いしてみようかな?」


結果、ラムザのシャルマン商会にお願いする事になった。

後はそれぞれの結果待ちって事になる。

一番はシェリルにお願いした情報が一番必要ではあるんだけどね。

人事を尽くして天命を待つ。

ってほど、大層な事では無いけど、今は出来る事はやるって時期だね。

頑張ろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ