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33 商人と暗部



冒険者のクラウン【シャルマン】を組織し、実行部隊・戦力を手にしつつある。クラウンの拡大をする事で戦力の増強並びに、ハーフ等の迫害を受ける人間への救済という形を形成しつつある。クラウンの充実を図る為に技術系の者と事務系の者も十数名程、手に入れる。早速、職員教育をギルド職員を雇う形で教育を受けさせたり、技術系専用の工房を敷地内に用意して、クラウン内の装備や、薬品等の冒険者にとって必要な物を用意させる。S級冒険者という立場をフル活用すると共に、プリメラの最大限の協力が物を言った。これらの事をすると共に、商売をスタートさせる事を実行に移しだした。先ずは技術職の者の作成した物を販売する形をとった。平均的値段を敢えて下回るようにし利益アップを薄利多売方式を採用する事で、商売の拡大を図る事にした。これは、売りよりも仕事が増える事。情報収集に使うための組織化がメインになるからだ。【シャルマン商会】という名前での立ち上げだ。


「プリメラ最大限の協力のおかげで、人員の補強は出来つつある。クラウンの運営も順調だ。ありがとう。」


「いえ、人員が揃っても上手くいっているのは、全てラムザさんのお力があってのこと。ちゃんとお金も頂いていますので、問題はありません。」


「君と出会えた事は幸いだった。」


「それも違います。エリザを助けた御仁だからこそです。出会いを大切になさる貴方だからこそですよ。」


「すると、俺はファニックスに感謝を示さなければいけないな。かの存在が俺に協力してくれたから今があるのだから。」


改めて、感謝すると共に次のステップの事を考え出したラムザだった。

色々な事が出来るのも、運営資金以外は必要としない事が大きい。どんな商売も利益あっての物だが、ラムザ達はあくまでもラムザの子供探しが最重要事項であり、生活を普通にできる環境であれば良いからだ。もちろんラムザ自身がS級冒険者である事が大きい。S級冒険者以上になると、この世界においては待遇が変わる。子爵レベルの待遇になるのだ。SS級になると伯爵レベルの待遇になる。全ての国が該当する訳ではないのだが、現在活動しているアーダム大陸は野生のモンスターが多く滞在している為に待遇の悪い国は無いのだ。


「エリザを呼んでくれ。」


「はい。かしこまりました。ラムザ様。」


側近に任命されがた4人は常にラムザの傍を離れず常に一緒におり、回りの事を全てやっている。答えたのはハーフダークエルフのサファーだった。少ししてエリザが部屋へくる。


「どうかしましたか?あら、プリメラも一緒なの?珍しい。」


「あのな、これからの話なんだが、商会の立ち上げも順調だ。開店初期から君にも手伝って貰っていたが、商会の方の代表を君にやってもらいたいと思う。」


「えっ?私ですか?でも私は商売なんてやれないですよ?」


「大丈夫だ。代表と言っても表面上だ。実務はプリメラが動いてくれる。代表として表の顔になって欲しいだけだ。でないとプリメラに時間を与える事が難しいからだ。つまりプリメラの時間確保の為になって欲しいんだ。」


「じゃあ、ラムザさんがやれば良いじゃないですか?」


そんな感じの受け答えをしている二人にプリメラが加わる。


「エリザ。貴方にやって欲しいと私が頼んだのよ。」


「プリメラが?どうして私なの?」


「ラムザさんの時間は避けないわ。だってSクラス冒険者ですからそれなりに大変なのよ。しかも、彼の本当の目的は子供探し。今やっている事もその為の手段でしかないわ。」


「それはわかってるわ。」


「今おこなっている手段はハーフを助ける為の事でもあるじゃない。私達がもっと頑張らないといけないんじゃないかしら?かといってハーフ集めも確りとおこなって人員確保もし続けなけらばならないから私が手一杯なのよそれに、エリザは彼からの信用が厚い。そんな貴女しか頼れないのよ。」


「うぅ。そこまで言われると断れない・・・わかったわ。私やるわ。」


「ありがとう。何かあれば私に言ってくれれば何とかするから。」


「うん。よろしくね。ラムザさんもフォローして下さいよ。」


「ああ、わかってる。何もないのが一番だがな。エリザ、早速で悪いんだが、本日のパティーに出席してくれ。」


「えぇ~。それ本気ですか?」


「ああ、本気だ。その為にドレスなんかを用意してこい。あと、それ以外の準備もだ。ソフランついて行け。」


「はい。かしこまりました。」


「えぇ~。今からですか?久しぶりにラムザ様と一緒に居れると思ったのに。」


ソフランはエリザと同じハーフエルフだ。青い眼の銀髪だ。彼女はラムザに礼をすると、ブツブツ言っているエリザをさっと連れて部屋を出て行く。


「悪いなエリザ。さて、ここからなんだが、プリメラ。偵察が出来る者達を組織しようと思う。暗部だ。今、その教育をここに居る側近達に学ばしている所だ。表向きにはメイドとして、裏では情報を集める暗部だ。規模は将来的には冒険者と変わらない数が必要となる。彼女達は俺の直属として動いてもらう。その為にも資金が必要なんだが、商店の方が順調に動き出しているから大丈夫だろう。それに、俺達が目立てば目立つほど危険が伴う。力がより必要になるだろう。今から揃えたいと思うんだ。」


「そうですね。私も商売柄少しは居ますが、どうしても信頼を置ける者が欲しいですね。わかりました。」


「サファーがとても素質がある。ダークエルフの血のおかげなのかもしれない。」


「わかりました。そちらを重点的に探し用意しましょう。」


ふーと深いため息を漏らす二人だった。







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