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286 祭りの構築。


「さて、祭りは華々しく飾らねばなるまい。」


俺は、起き上がり服を着る。


ちゅぱん。


「あん♪」


起き上がった反動で、一人の女が離れる。


「もう少しでしたのに。」


「拗ねるな。また可愛がっていやるさ。」


「お約束ですのよ?」


「あぁ、約束だ。」


その言葉を聞いて納得した顔になる女は起き上がり俺の準備を手伝う。


「ギャネック。皆を広間に集めてくれ。」


「かしこまりましたわ。」


ギャネックは外に出ていくのを見送り、俺は真っ赤なワインを口に含んだ。

少し経ってギャネックが部屋に入ってきた。


「準備が出来ました。」


「わかった。では行こう。」


俺は部屋を出て広間に進み入る。

すると、皆が整列をして待っていた。その列にギャネックが加わると、ナリ―タが代わりに俺の方へとやってくる。


「ナベリウス様の眷族13名、ここに揃っております。」


「うむ。ご苦労。」


「はい。」


ナリ―タが自分の場所に戻る。


「さて諸君。我らが神ハデス様が祭りを御所望だ。君らの意見が聞きたい。何かあるかな?」


俺は、皆の顔を見まわす。


「私は復讐がしたいと思いますが、いかがでしょうか?」


「ふむ。復讐・・・か。」


「はい。折角、面白い素材が入ったのです。利用しては如何でしょうか?」


「私は反対です。復讐をするというなら我々でおこなえば良いと思います。」


一人の反対者が出た。その者の名は13階のタマルだ。


「反対意見は必要ない。別の意見を持って話せ。ギャネック続けよ。」


現在の私の純眷族は13名。その13名は基本的に同一の地位だが、組織的な動きをするにあたり、階を決めた。


==========


第1階

ナリ―タ・ギネス

・元騎士隊長であり、子爵家の長女で跡取りであった。

 剣技よりも指揮力が高く、次期騎士団長候補の一人で清廉潔白を地でいく存在であった。

 しかし、ナベリウスにより邪神の使徒の眷族になった。現在は纏め役としての役割を担う。

(神々しく輝く黒き八羽で主人公)


第2階

キャシー・ブライドル

・元騎士。知の人。ナリ―タの参謀役をずっと担ってきた存在。

 本来は騎士より軍師が適任であったが、出自が騎士の一族だったために騎士になる。

 現在も参謀役を担っている。


第3階

シャリ―・ベイトス

・元騎士。騎士団における援護担当だった。

 回復魔法に補助魔法を駆使したシャリーの援助は隊の存亡を何度と救った。

 現在は、援助が基本的な役目。


第4階

ミーシャ・デキリスト

・元騎士。暗殺が得意という変わり種の騎士。

 密偵等の諜報活動を得意としていた。現在も諜報・暗殺など影に徹した役目を担っている。


第5階

ジェリー・スイード

・元騎士。攻撃魔法を得意とした騎士。剣技より魔法。魔法攻撃を担当し、基本的に最初に攻撃を行う事が多く、一番槍として名が通る程。現在は魔法担当としての役割を担う。


第6階

ギャネック・バイオ

・元教師。ナベリウスの教師だったが、遠征につき従っており、窮地をナベリウスに助けられた一人。伯爵夫人でもあり、自身も伯爵家の血筋だった事もあり高貴な立ち振る舞いをする。年齢に似つかわしくない美貌とスタイルを持っていたが、現在は半魔となり、益々磨きがかかっている。知識人。担当はメイド兼秘書。


第7階

アクア・ビーテス

・元騎士。剣の腕前は超一流。魔法を使う事なく闘技大会で優勝した過去を持つ。

現在は剣技担当であると共に、魔法も研磨し魔法剣の使い手になっているという。


第8階

ヒラリー・トーテス

・元騎士。馬術の天才と言われていた。馬術大会の優勝は連続10回。最初の優勝時は14歳だった。現在は魔獣支配を担当している。


第9階

シャーラ・ザイトナン

・元騎士。騎士隊でも守備を担っていた。守りに徹したら、アクアでも切り崩す事が困難となる。魔法耐性も強い。そのうえ、スタミナも人並み外れたモノを持っていた。現在も守備を担当する。


第10階

スーザン・ジスロック

・元騎士。騎士隊では珍しく、解明が担当だった。

 色々な現場に赴き、魔力や化学などを駆使して解決に導く事が担当だった。

 現在も解析・解明を担当。


第11階

ヘレン・ケルバリス

・元騎士。弓を使うと100発100中という凄腕の存在だった。

 命中させるという事において異常な腕前を発揮していた。

 現在も、飛び道具を担当している。


第12階

インディラ・ズイスコフ

・元学生。ナベリウスの2歳年上の学生で、偶々ナベリウスと同じ隊に居た。

 魔力の素質が高かった。現在半魔になったことで、一気に開花した様子がある。


第13階

タマル・ハイデン

・元学生。ナベリウスの2歳年上。何かと面倒を見ていた。

 実は色々と素質が高いが、未だに開花していない。正義感が人一倍強い。

 

==========


「素材を利用し、カーリアン帝国にかの者を仕掛けさせるのです。」


「なかなか面白い意見だ。他には何かあるか?」


タマルが何かを言いたそうにしているが、まだ纏まっていないのだろう。

他の者もいくつか提案してきたが、少し硬い案ばかりだった。

それに比べて、ギャネックの提案は面白い。

「傲慢」、「嫉妬」、「憤怒」、「怠惰」、「強欲」、「暴食」、「色欲」が七罪とよく言われる。

だが、今回は「復讐」がメインだ。それに「嫉妬」が副菜。「憤怒」に「強欲」に「傲慢」がスパイスになりそうだ。

中々に良い案だ。


「ギャネック。お前の案を進めよ。他の者も随時提案を待っている。」


「かしこまりました。」


「ふふふ。それではワタクシは策を進めます。」


さて、どんな祭りになるのかな?

楽しみで仕方がない。クックック。


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