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27 発表 その2



「受験生の皆さん。ごきげんよう。今年も沢山の受験生をお迎えできた事、わたくしは大変嬉しく想っております。今回の受験応募は総数5万6千人を越えました。過去最高です。」


マリリン第三王女の綺麗な声が会場中に響き渡る。


「更に、今期は今まで以上に優秀な方々が揃ってくれました。その中で更に飛びぬけた成績を残した者がいらっしゃいました。そこで、今期はSクラスの上のSSクラスの創設を決めました。SSクラスはSクラス以上の成績をそして力を見せてくれた者のみとなります。また、SSクラスの者には、特待生以上の扱いを受ける事になります。超特待生となり、国より給料が支払われる事にもなります。」


「うぉ~!!何かすげぇ~!」


優秀な者を国へ囲い込みたいという現れであろうか?


「では、SSクラスのメンバーを発表します。今期は10名もの方々が選ばれました。」


そうマリリン第三王女が言うと、第三王女の周りから魔力が膨らむのを感じる。それに違和感は感じられない。それより、私は気になる魔力を感じた。スタジアムの外からだ。これは良くない。


≪スタジアムの外より、敵意を感じます。スタジアム中央に対して何かしら魔力を打ち込もうとしているようです。≫


カミコがそう私に警告してきた。だが、見る限り他にはこの事に気づいている者はいないようだ。

演出に魔力を使っているからだろう。警戒心が薄くなっているのかもしれない。


「アリソン。王女様の周りに最大魔力で魔力障壁を直ぐに張れ。その後、王女様の所へ。トーマスとロバートは私についてこい。ミーリアは、そこを動くな。」


「おう。」


そういうと、私はトーマスとロバートに身体強化の魔法をかけミーリアに魔力障壁を張る。そして私は席より飛び出した。

指示を出した私に何の疑いを持つ事なく4人も動き出す。

 

私は、人の目が多すぎる事で、人外の者のような風貌はさらせない。あくまで、水準を人間が出来るであろう事に限定する必要がある。翼は無理だが、逆に言うと、見た目が変わる事以外なら、ごまかせる。神速思考と神速移動を利用した。更にスタジアム全体に魔力障壁を張る。少々大きいのと時間をかけていないので、どこまで耐えるのかはわからない。


≪目安がわからない為算出できません。がザバルティ様の魔法であれば、一度で消滅します。≫


うん。無理だ。私は人外の力になってしまう。今後の課題かもしれない。少し無駄な思考を使ってしまった気がする。とりあえず、二重の魔力障壁で王女様は大丈夫だろう。スタジアム外、魔力の高まりのある現地へ急行する。すると、そこには、10人の怪しいフードを被った集団が居る。良かった。まだ、準備段階だったようだ。ここは敢えて注意を私達に向けよう。


「お前達は何をしている?」


バッと全員がこちらへ顔を向ける。


「お前達のようなガキには用が無い。やれ。」


中央に居る者が支持を出した。周りにいた5人がこちらへと向かってくる。


「こいつらは俺が。」


といってロバートが向かう。

鑑定的にも問題は無いように思う。軽くロバートの方が凌駕している。あの程度の5人であれば強化してあるロバートの敵ではないだろう。それより、その後ろにいる5人の方が厄介だ。詠唱をしている者が一人いるので、先ずはそいつをどうにかしないとな。神速思考と並列思考の同時発動をおこない、直ぐに対応出来るのは、強みだな。


「トーマス、お前は会場へ戻り、王女の周りの騎士に伝えろ、襲撃だと。一人連れて戻れ。」


「了解。」


指示を出した後、俺はここに居る全員を囲うように魔力障壁を張り、神力の開放をして奥の魔法行使をしている奴に威圧を与える。


「ぬっ。この力は?」


魔法行使をしようとした奴の体が止まる。魔力の上昇も止まった。。


「何を企んでいるか知らんが、見逃せん。」


「お前は何者だ?」


「ただの貴族の息子さ。」


すると、一人の男が魔法を行使しようとしていた男に声をかける。


「ビーリス。お前の策は失敗の様だ。責任をとれ。」


「ちっ。わかりました。」


ビーリスと言われた男は私に向かってくる。その隙に他の四人は逃げるようだ。

咄嗟に火の魔法五つ放つ。が、ビーリスと言われた男が障壁を作ったようで五人の前で消滅した。

無詠唱。いや、高速詠唱か?


「目ざわりな、ガキが!」


ビーリスは手を上にかざす、大きな火の塊が出来てくる。ビーリスという男は感情的なようだ。魔法しか、出来ないと思ったのか?私は剣を抜く事なく、拳で腹パンしてやった。力加減はシッカリおこなったのだが、ぶっ飛んでしまう。向こうの壁に激突し、血を吐いている。どうやら、ビーリスという男は魔法以外はからっきしダメだったようだ。衝撃が強すぎて気絶しているようだ。そこへ、トーマスが戻ってきた。


「トーマス。とりあえず、アイツが首謀者のようだ。捉えておいてくれ。ロバートは?問題ないな。」


ロバートの方も終わっていた。流石は私の従者だ。相手は全て腹を抱えて倒れている。

 

「トーマス。対応は任せる。私の名前を使って良い。」


「はい。ザバルティ様は追われますか?」


「いや。とりあえず追跡はやめて、この辺りの索敵をする。」


「わかりました。」


全て言わなくても通じるって良いよね。

私はトーマスにこの場を任せて、周辺の索敵に回った。





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[気になる点] ビーリスと言われた男は私に向かってくる。その隙に他の四人は逃げるようだ。 咄嗟に火の魔法五つ放つ。が、ビーリブと言われた男が障壁を作ったようだ。五人の前で消滅した。 無詠唱で出来る…
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