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217 信者の私・・・涙を我慢 


私は堪らず鑑定をおこなった。


=================


ザバルティブラッドソード(ロングソードタイプ)

クラス:神話級

付加:全体能力値+10%

   自動回復・自動調整・軽量調整・自動修復

   光属性・闇属性(任意切替)

   全属性耐性・専用登録承認


ザバルティブラッドアーマー(ドレスアーマータイプ)

クラス:神話級

付加:全能力値+10%

   自動回復・自動調整・軽量調整・自動修復

   光属性・闇属性(任意切替)

   全属性耐性・全異常耐性・専用登録承認


=================


何ですか?これは?


「あの?これは?」


「急いで作成した、君達の武器・防具だよ?」


「いや、そういう意味では無いです。なぜ神話級クラスの物なんでしょうか?」


「えっ?普通に作っただけなんだけど。」


「ふふふ。リリアーナ、興奮しすぎですよ。ザバルティ様が作られるものはそれが普通なんですよ。」


「いや、でもこれヤバいですよ?ほぼ無敵じゃないですか?」


「そうでもないわ。武器や防具は壊れないかもしれないけれど、中身は生身なのだから無茶すれば壊れてしまうわよ?」


「でも盗まれたりしたらどうするんですか?」


「それも大丈夫。専用登録承認ってのがあるでしょ?それによって登録された人しか使う事が出来ないの。他人が使っても、只のナマクラになるわ。」


「・・・。」


私は絶句だった。ちなみに隊員全員が同じような付加がついているようだ。


「リリアーナ隊長。もう考えるのはよしなさい。これが普通なのだから。」


ミーリア教主様がおっしゃった言葉そのままが、普通とかけ離れていると思うが考えるのを諦めた。


「そ、そうですね。『神の使徒』であるザバルティ様には普通の事なのですね。」


「そういう事です。」


「あははは。ごめんね。本当に驚かせるつもりじゃなかったんだけど、やっぱり仲間にはそれなりの物を、安全性をって考えて作るとこうなるんだよ。」


そうでした。ザバルティ様はそういう方でした。ただ、他の人よりもできてしまう事が凄いだけでした。そう思うとまた徐々に涙が。


「ありがとうございます。」


バッと私は頭を下げた。それを見ていた隊員達も一斉に頭を下げた。


「「「「「ありがとうございます!大切に使わせて頂きます!!」」」」」


「皆の言う通り、大切に使わせて頂きます。」


私が締め括り、私達はザバルティ様の前より辞去し任地へと向かった。

とは言え、今回の任務に使う事になっている馬車の一つは『ゲート』が装着されている物だ。

どうやら、拠点を少しづつ作るらしいので、ザバルティ様には度々お会いできる事にはなっている。


「リリアーナ様。良くお似合いです。」


「そういうエスティも似合っているわ。」


「そうですか?ありがとうございます。それにしてもこの装備品はとても軽いですね。」


「そうね。凄く軽いわ。それに武器も自在に重みが変わるみたいで、扱いやすいわね。」


「はい。用途次第で変わる重さって凄いですよね?やっぱりザバルティ様は『神の使徒』なんですね。」


そんな話をしながら、私達は目的地となる都市国家スパルタの地下にあると聞かされている地下都市ハイマ―へゲートを利用し向かった。いつも通り、ダークエルフのゲートの守護者の前を抜けて、ゲートに入る。入って来た時と同じような空間に出る。そして同じくダークエルフのゲート守護者の前を抜けて地下都市ハイマーに在ると言うザバルティ様の屋敷の中に出る。


「こちらの屋敷は白で統一されているんですね。」


「そうみたいね。」


隣に居るエスティが言う様にこちらの屋敷は白で統一されている様だ。王都テーストの方は茶色で統一されている。どちらも落ち着いた風合いだ。同じ白と言ってもあのゲートが設置されている異空間のような白では無い。優しい風合いで、木材とよく合っている。木材で枠を作っており、その枠の中に白い壁?の様になっている。


「ガラ。」


「えっ?」


壁だと思っていた場所が開いた。壁じゃないの?これ?


≪障子と言う横開きの扉です。≫


すかさず、説明をしてくれるカミコちゃん。


「ビックリさせたか?悪いな。それより、よく来たね。と言っても、屋敷の続きみたいな物だけどな。」


「こ、これはロバートさん。」


障子?と云われる扉の向こうから出て来たのはザバルティ様の従者として領地からついて来ているロバートさんだった。


「おっ?皆それなりに強くなってるね。ミーリアの訓練はつらかっただろ?」


「そうですね。大変厳しいモノでした。」


「そうだろうな。でもな、ザバルティ様の訓練はもっとすごいぜ。」


「えっ?そうなんですか?」


「あぁ。それはもう・・・。」


遠い目になるロバートさんを見ていると、その厳しさが偲ばれるというものだろう。


「すまん。忘れてくれ。それより、地下都市ハイマーを案内する前にこっちに来てくれ。」


「は、はい。」


ぞろぞろとついて行く。何というか、木材で出来た床が細長く続く道?廊下?をついて行くと、先ほどとは違う扉の前に着く。


「ここは、広間になる。丁度客人が来ているから、挨拶をしとこう。」


そう言って横に開く扉を開いた。



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