118 急募!私の私設兵団員!! その4
選考の結果ブリエンドを中心にメンバーを組む事にした。理由は簡単でゲートのある馬車もゲート守護の任務と言えるという事からだ。ただ、私が使っている馬車ではなく、新たに用意する事になった。この馬車の所有者はブリエンドであり、この馬車の運行や行動はブリエンドに一任する形となる。いざとなればゲートから約500名のダークエルフ軍団を派遣できるのも強みだ。
そして、30人の新たに加わった奴隷もとい信者は全員が揃って私設兵団員というわけにはいかなかったのだが、20名程は直ぐに私設兵団員になってくれた。当面はユカ隊長の元で修行する事も決まっている。15名が元闘技場経験者であったのは大きい。そのうち4名は魔法使いであった。そして残りの10名中5名は子供であり教育中でのこり5名はメイドや執事として動いてもらう事になった。これで屋敷の人員の補充と要塞の方の拠点の人員の補充が出来た。ただ、もう一組用意する必要があるので、まだまだ人は必要である事に変わりはない。
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≪現在の守備隊奴隷者≫
ユカ→ケンジ→ジャック→隊員グループA(第一守備隊:10名)
ユカ→ケンジ→ゾーイ→隊員グループB(第二守備隊:10名)
ユカ→ケンジ→シャルル→隊員グループC(第三守備隊:10名)
ユカ→ケンジ→リョウカ→隊員グループD(第四守備隊:10名)
ユカ→隊員Eグループ(隊長直属部隊:6名)
ケンジ→隊員Fグループ(副隊長直属部隊:5名)
※『→』は指示ライン
※リョウカは元々冒険者枠だった。現在は冒険者枠の者は全て守備隊枠になっている。
≪現在の使用人奴隷者≫
秘書兼メイド:3名
鍛冶師:2名
料理人:5名
使用人:12名
育成中(子供):10名
≪奴隷者以外従者≫
トーマス ロバート アリソン ミーリア
≪建設部門≫
セシリア→ダンバル一家(約100名)
≪ゲート守護者≫
ブリエンド→セリンエンデス一族(ダークエルフ約500名)
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以上のような感じで構成されている。現在は第一と第三が王都屋敷の守備についており第二と第四が要塞拠点の守備についている。隊長直属は私の行く先に着いてくる事になっており、副長隊は王都屋敷にて待機となっている。今後の事を考えて第十守備隊までは用意したいし、さらに遊撃隊や騎士隊など構成していきたいと考えている。もちろん、冒険者枠の者も用意していきたい。それに鍛冶師も増やして私設兵団員の装備や冒険者達の装備も充実させたいと考えている。
「人手不足だ~。」
「どうしたんですか急に?」
隣にいたシーリスがビックリしたようだが、それも当たり前だね。私の頭の中で考えていて急に独り言を言ってしまったのだから。
「ごめん。今人事の事を考えていたんだよ。」
「それでですか?ビックリしましたよ。でも大切な事ですから確りと考えてください。」
「そうだね。確りと考えます。」
シーリスが言う様に結構な人数になってきているから確りと決めておかないと問題が起こった時にバッと動く事が出来なくなる。少なくとも今は大半をダークエルフのセリンエンデス一族に補ってもらう形になっているが、ゲートの運行を確りするとなると、補う事が出来なくなるだろう。ゲートは更に追加していく事になる。その為にもゲート基地を屋敷に用意している。もう少し基地機能を高めて動きやすくしてやる方が良いだろう。その為にも施設兵団員の数を増やして規模を1000名にはしておきたいところだ。近い将来に全員合計して2000名規模の人員確保をしておきたい所だ。それも今の地位でだ。
「そうなると、やはり奴隷購入だけではキツイよな。何か手は無いだろうか?」
「そうですね。通常の兵団員を募る方法も視野に入れないと厳しいかもしれませんね。」
「そうすると、私の能力を公表するのか使わないかを選択しなければならなくなるから、今まで一般人の採用をしてこなかったんだがな。今後の課題だな。」
「それでしたら、一度ラムザさんに相談してみてはいかがでしょうか?シャルマン商会は大きい商会ですから、信用で出来る奴隷商人を紹介してもらえるかもしれませんよ?」
「そうだった。つい、あい・・・ラムザさんが商人である事を失念してしまうが確かにそうだ。ありがとう。」
おもわずシーリスの手を握り感謝を伝えた。希望の光が見えた気がする。
◇◇◆◇◇
「というわけで、信用できる奴隷商人は居ないかな?」
飛空艇の甲板でラムザと二人きりの密談。
「いるぞ。とっておきの信頼できる奴隷商人が。今は奴隷商は他の奴に任せているようだが、問題なく紹介してもらえると思うぞ。」
「本当か?いつ紹介してもらえる?」
「そんなに慌てるな。安心しろ、今この飛空艇が向かっている所にまだ居るよ。」
「って事は数日以内に会えるという事か?」
「そういう事だ。」
「助かる。」
「ああ、任せておけ。」
ラムザは苦笑しながら私に答える。
「あと、2日後には到着する予定なんだが、そっちは大丈夫かよ?」
「ある程度の所までは指示を済ませてある。それに昨日には要塞の外周は出来上がったから、魔物の襲撃も容易く対応できるようになったしな。」
「早いな。まぁお前の力を利用すればそんなもんか?」
納得顔のラムザに答える私の言葉は。
「これでも遅い方だ。力は最大限使う事が出来てないからな。」
という事になった。流石にザバルティ・マカロッサの名前では≪神と使徒≫の力を最大限使うなんて出来るはずがないよ。




