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100話 婚約者登場?!いや、知らない。

★★★祝☆100話★★★

初投稿から100日経った記念であり、節目を迎えました。ありがとうございます。

チョットずつですが、ブックマークや評価コメントにユニークカウントが増える事で嬉しくなり、継続できました。ありがとうございます。

新型コロナで大変な時期ですが、皆様、どうかご自身のお体をご自愛くださり健康にすごしてください。これからもよろしくお願いします。



おかしい。本当におかしい。


「ちょっと、ザバるんの隣は私なんですからね。」


「いいや、隣は私こそ相応しい。」


私を前にして二人の綺麗な女性が言い争いをしている。何がおかしいのか?それは言い争いをする事ではない。内容が私の隣に座る事だからおかしいのだ。目の前で繰り広げられる女性二人が腰に手を当て前かがみになっておりおでことおでこをぶつける勢いで向かい合って争っている。何故このような事態になったのか?それは言わずと知れた武闘会での宣言の所為であるのは間違いがない。だが、私が座った体勢で間の高さに二人の胸が丁度となっており、二人ともに所謂、巨乳であるから凄い目のやり場に困るのだ。勿論私は男だから嫌ではないが、だからと言ってジッと見る事は出来ない。


「あの~。特に話が無いようなら、これで・・・。」


「「少し待ってなさい!」」


何故か却下される。それも息ピッタリの王女コンビ。どうやら、小さい時からの幼馴染?的な関係らしく何でも言い合える関係らしい。


「だから、私は反対だったんですよ。エリが武闘会に参加する事は。」


「はぁ?マリが自慢気に私にザバるんって期待の子が居るんだけど戦いたい?って聞いてきたんじゃのよ!」


「だからって、私の好きな子ってわかっていて、告白する?普通?」


「しょうがないじゃない。乙女心を射止められたんだから。」


「はぁ?アンタは乙女じゃないでしょ?戦闘狂なだけでしょう?」


「なにを?!」


こんな言い合いを既に一時間近くしている。不毛な戦いだと思うのは私だけだろうか?

ふっと周りを見渡すとマリリン第三王女のメイドとエリザネス第一王女のメイドの二人も残念な物を見るような顔になっていた。このままじゃ、埒が明かないと判断した私は行動に出る事にした。すたっと無言で立ち上がり、二人をそこへ同時に座らせて、私はスタスタと反対側へ移動し着席した。あまりの手際の良さの為か、二人ともキョトンとしている。


「さぁ、これで良いですね。今日は時間を無駄にしに来たわけではないので、そろそろ本題に入ってもらえませんか?マリちゃんにエリちゃん。」


ちょっと調子に乗って愛称呼びをしてみた。がこれが良かったらしく。二人とも背もたれに身を投げ出し目がハートの上少しヨダレが出ている始末。本当に大丈夫か?この二人。よく見ると、二人のメイドもビックリした顔から、頬を赤く染めた感じになっている。


「な、初めて異性からエリちゃん呼びされたわ。」


「あうぅ。ザバるんがマリちゃんって言いてくれたぁ~。」


「あははははは。」


二人の反応を見て私は苦笑いを浮かべる事しか出来なかった。これはこれで進まない気がしたので、パンパンと手を叩いて、メイドの二人を呼んで言いつける。


「悪いんだけど、この二人がこんな状態なので、お茶とお菓子の用意を頼めるかな?」


「「はい。喜んで!キャー!!」」


おかしい。メイドの二人も更に顔を赤くして最後に キャ~(⋈◍>◡<◍)。✧♡ のような感じになっている。そしてすぐさま部屋を出て行った。何も二人して出て行かなくても良くないか?


「はぁ、ザバるんは罪作りな人ですね~。」


「そうだな。我ら二人をどうするつもりだ?」


「どうもしませんよ。」


「「なに?ここでじらすの??」」


「何の話ですか?」


「「いや、その、あの、ゴモゴモ・・・。」」


ここでも息ピッタリな二人の邪推はとりあえずのスルーとしようと決めた。じゃないと話が進まない。


「で、話ってなんですか?」


何でそこで「えっ?」て顔をするんですかね?二人は話があるから呼んだんでは無いですか?


「話がないなら帰りますよ?私は例の件で忙しいのですから。」


「あぁ、そうよね。ごめんねザバるん。」


マリリン第三王女は察したようで、何とか先に我に返ってくれたようだ。だがしかし・・・


「どうだろうか?もう一度、そのエ、エリたんと呼んでもらえないだろうか?」


まだ回復していない人が一名いた。しかもエリたんとは呼んでいない。レベルアップしてるし。もうスルーだな。というか、これを使うか。


「で、マリちゃんは、何の用で呼んだんですか?」


「マリちゃ・・・いえ。あのね、このエリちゃんでは無くってエリザネス王女がザバるんじゃなくて、ザバルティ君を正式に自分の婚約者として国に紹介したいそうなの。」


「いや、あの話の方向性がおかしくないですか?私は一度もお受けするとは言ってないですよね?」


「あ~その件はなんだ。このエリたん、じゃなくてエリザネス自らが、ザバるんじゃなくてザバルティ君の父君にお願いしてOKを頂いた。」


復活したように見えるエリザネス王女がとんでもない爆弾発言をするし、いつの間に父上にっつうか、なぜ父上がOKを?あぁ、たぶん面白うそうとかで母上が許可したんじゃないかな?婚約であって結婚じゃないから。


「申し訳ないですが、父が許可しても私の意志ではありません。だから断らせてください。」


「それは、無理だ。」


「はぁ?何でですか?」


「もう、母国に触れを出してしまったのだ。」


申し訳なさそうな顔を見せるエリザネス王女。そんな顔したって勝手にしたのは貴女でしょう?

すると突然、泣きじゃくったオジサンが入ってきた。


「申し訳ございません。私が早まって送ってしまった所為で、王女にもザバルティ殿にもご迷惑をおかけしてしまって。」


この上なく恐縮した様子であり、泣きまくる剥げたオジサンだ。


「この上は腹掻っ捌いてお詫び申し上げる!」


「よせ、お前が居なくなるのは私がツライ。」


「そうは参りませぬ。こうなった以上、私めが責任を取る以外方法はありませぬ。」


「はぁ?」


何この時代劇の一幕の様な感じは。これ、私が止めないといけないやつであり、更に遠回しに認めさせられる展開?!


≪その通りです。≫


だぁ!?カミコちゃんが認めたよ。しかもこのおやじはチラチラと私の顔を見てきやがる。これ、嵌められてるよね。かぁ~、逃げちゃだめ?


≪ここは大人しく受け入れておいた方がよろしいかと思われます。≫


正直言おう。腹を掻っ捌いても魔法で治せる。しかし、このウルウルした眼で見られると前世であった出来事を思い出す。中間管理職ってつらいよね。


「はぁ~。わかりましたよ。でも婚約しても結婚するとは約束できませんよ?」


「かまわんですじゃ。先ずは既成事実を・・・じゃなくて、形だけでも見せる事が出来たら、当面は問題ないですじゃ。」


この狸おやじ、もう尻尾を出してるじゃないか。


「決まりね。良かったねエリちゃん。これで、私と同じ立場ね。」


うん?あれ?マリリン第三王女は誰かと婚約したのかな?


「そうね。マリちゃんがザバルティ君の婚約者になってしまったから焦ったけど。言質はとったわ。」


「はぁ?私はいつマリリン第三王女と婚約したのですか?」


「知らなかったの?」


ヒューヒューと下手な口笛を吹くマリリン第三王女。まさか・・・これも父上が決めたのか?


「つまり、父上とそういう話をしたという事ですね?」


「もう、そんなに深刻な顔をしないの。良いじゃない。減るもんじゃないし。」


何を隠そう、怪しい言動が父上にあったのは間違いない。


≪その通りです。決定していたようです。数年前から。≫


でたよ。貴族の変な作法。はぁ~。先が思いやられるな~。







ちなみに、今日は末っ子が小学校の入学式です。いつの間にか7歳になる。子供の成長は早いですね。時間が経つのが早く感じますよ。新型コロナは心配ですが、元気よく育って欲しい物です。


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