第7話リュウ初戦闘
すみません、ケータイがぶっ壊れてなかなか更新が出来ませんでした!
「いいか、リュウ。外道悪魔族にはそれぞれ種類があるんだ。」
グレイスフォレストへ向かう途中、シュリさんは俺に説明してくれた。
スズさん、シラトさん、ゲンタロウさんは先に食い止めると言ってすぐに走っていった。
「種類、ですか?」
俺は全く知らなかったので聞いた。
「そうだ。まず、外道悪魔は外道悪魔族の長、『イヴォル』によって生み出される。イヴォルは様々な物に魔力を与え、自分の下僕にしているんだ。」
うーわ、なんか名前からすごそう……
シュリさんは説明を続けた。
「外道悪魔族の中でもやっぱり強い、弱いがあってな、3段階に強さが別れていて、1番ザコい奴らはこういうものから作られるんだ。」
そういうとシュリさんは落ちていた葉っぱを拾う。
「葉っぱ……ですか?」
俺がそう聞くと、シュリさんは頷いた。
「そうだ。こいつは木気を持つ悪魔へと変貌させられる。他にも火や土、水に金属からも作られるんだ。」
すごい、色んなものからできてしまうんだ……
「そして、2番目は木火土金水の様々な精霊や、無造作に選ばれた人間から作り出されるものだ。」
「っ!に、人間から……!ていうか、せ、精霊って……いるんですか?」
俺がそういうとシュリさんは何を今更、という顔で見てきた。
あ、そっか。なんか外道悪魔族とかなんか知らんけど魔力がどーのこーのやってる奴らもいるし、まず目の前に神がいる時点でなんか驚かないや。
あ、俺も神でした。
え?反応薄い?し、仕方ないだろ、人それぞれ個性ってものがあるだろ。
でも、なんの罪もない人々を自分の下僕にするなんて、やっぱり許せない。
「そして最後に、憎悪など悪い感情を強く持った人間や精霊。これはイヴォルの次に強い奴らだ。こいつらはあまりにも強いからイヴォルの側近でな、4体しかいないんだ。私たちはそいつらと戦ったが、あまりにも強かった。」
4体しかいないんだ……そんなに、強いのか。
俺は心配になった。
ほんとに、俺に四神が務まるのか。
ていうか、このグレイスフォレストにいる外道悪魔はどれくらいの強さなんだ?
どうしよう……
「おいおい、リュウ大丈夫か?心配すんな、絶対今回の外道悪魔は1番のザコい奴らだよ。」
シュリさんはにっこりしながら言った。
手をグーにして関節をボキボキ鳴らしながら。
すると突然近くで爆発した音が聞こえた。
「お、この近くだな……あっちの方だ!よし!リュウ、戦うぞ!」
「え、えぇぇ、ちょっとまだ心の準備が……」
「いいから行くぞ!」
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「ひゃっひゃっひゃ、ようやく四神様のお出ましってか!」
そこには外道悪魔がいた。人の様な形をしているが、全身真っ黒というかなんか……汚らしいというか。耳がとんがりいかにも魔物感が溢れている。
スズとシラトとゲンタロウは外道悪魔のいる場所へとたどり着いた。
「スズさんは下がってて!」
ゲンタロウはスズにそう言った。
「うーわ、どうしよう」
シラトはそう呟いた。
「どうした、シラト。多分こいつは……1番下のランクだ。そんな負けるなんてことはないよ。」
ゲンタロウがそういうとシラトはニヤリとした。
「いや、そっちのどうしようじゃなくて、久しぶりの戦いで楽しみすぎてどうしようってことだよ。」
「おい、シラト。これはリュウの初めての戦いでもあるんだ。まだぶっ潰すなよ。」
「おーけーおーけー心配ご無用。」
すると外道悪魔は攻撃を仕掛けてきた。
「俺様のファイヤーをくらいなぁっ!」
黒い炎がシラトとゲンタロウに飛んできた。
「まずい、火気か!シラト、大丈夫か?」
そう。金気の属性のシラトは火気に弱いのだ。
ゲンタロウは水気で火気には強いが、あいにく、ゲンタロウは防御向きであって戦闘向きでは無いのだ。
「しまった、火気だと俺の氷のガードも効かないのか……」
ゲンタロウは少し焦った。
しかしシラトは平然とした顔でいる。
「え、ゲンタロウ、まさか僕達があいつに負けるとでも思ってたりする?あいつザコ中のザコのいっちばんザコだからあの攻撃まともにくらってもちょっとのやけど程度のダメージだよ。」
「そ、そうだった。すっかり忘れてたよ。でも一応リュウが来ると思うからやられてるふうにはしておこう。」
シラトとゲンタロウは頷きあった。
「さっきからコソコソコソコソ何話してんだよあぁん?俺の炎たっくさん食わしてやんよ……!」
すると外道悪魔は沢山の火の玉をこちらに投げつけてきた。そして最後に大きな火を投げつけた。
ドッカァァァン
「うっ……うわぁぁぁ」
シラトとゲンタロウは大袈裟にやられたように動いた。
しかし、2人の体はボロボロだった。
何せ1000発も火の玉をわざと食らったのだ。
そんな様子の2人を見て外道悪魔は高らかに笑った。
「はーっはははははっ!四神なんて全然敵でもねえな!ざまぁねえな!はははははっ!」
するとそこにリュウとシュリがやって来た。
「おやおやおやおや、四神がもう2人。2人もまとめて俺様の炎で焼き尽くしてやんよ!!」
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「シュッ、シュリさん!なんですかあのなんか気持ち悪いやつは!」
俺がそう聞くとシュリさんは答えた。
「あれが外道悪魔だ!しまった、火気だからシラトがやられてしまっている!」
「そ、そそそそんな!お、俺どうすれば!」
そんな中、黒い火が俺たちの方に飛ばされている。
でもなんか思ったより火の速度遅くない?
で、でも俺、何ができるんだろ……
するとシュリさんは俺にこう言った。
「リュウ!こう叫べ!『青龍見参!』」
「え?あっ、あ、分かりました!青龍見参!」
俺はそういった途端、体にとてつもなく力がみなぎってきた。
「ふぅー……」
俺は息をつくと外道悪魔をギラっと睨んだ。
「ひ、ひぇっ?な、なんだよ!!おい、貴様!真っ黒焦げにしてやる!」
外道悪魔はとても大きな火をこちらに投げつけてきた。それもとても速い速度で。
まずい!当たる……と思ったが俺の体はとても速く動くことが出来た。
「す、すごい……俺、めちゃくちゃ動きはやくないか?」
俺は動きながら1人で感動していた。
「きぇぇぇ、ちょこまかちょこまかと!!くっ!!これでもくらえ!!」
すると外道悪魔は黒い火を見にまとい、こちらに飛んできた。
「『疾風怒濤』。お前の火、お前ごとロウソクみたいに吹き消してやるよ」
俺は何故かそう口が動いた。
え?何事?
するととてつもなく強い風が外道悪魔を襲った。
「ギィェェェェェエ」
断末魔の悲鳴と共に外道悪魔は消えていった。
「す、すごい……なんか知らないけどすごい……」
するとゲンタロウさんとシラトさんとスズさんが笑顔でこちらにやってきた。え。怪我してましたよね?
「リュウくん、やるねぇ!めっちゃかっこよかったよ!」
シラトさんはそう言った。
「え、皆さん、大丈夫なんですか?」
するとゲンタロウさんはそう言った。
「うん、リュウくんのために俺たちわざとやられたフリしてたんだ!」
「え……。えぇぇぇ!俺めちゃくちゃ心配したんですよ!?」
「えへへ、ごめんごめん」
スズさんも笑いながら謝ってきた。
「おーい、帰るぞ!私はもうお腹ペコペコだ!」
シュリさんが遠くで手を振りながらそう大声で言った。
「あいつ1番なんもしてない気が……」
ゲンタロウさんは呆れたようにそう言った。
「あぁ?なんか言ったかゲンタロウ、私には聞こえてんぞぉ!」
シュリさんはまたまた大声で言った。
「くぅ、この地獄耳女!!」
ゲンタロウさんも大声で返した。
「もー、あの2人いっつもあーなんだから。」
スズさんとシラトさんは笑いながらそう言った。
父さん
今日も俺たちは元気でやってます。
読んでくださってありがとうございます!
これからもこの愉快な5人をどうぞよろしくお願いします!