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忘れ者達の家  作者: 羽ノ夜くん
5/9

第5話 目覚めた力

第5話です!ここでは色々な事が分かります!

「スズさんは、俺たちとは違って四神じゃないんだ。」


ゲンタロウさんはそう言った。

じゃあスズさんは何者なんだろう。

俺は気になって聞いてみた。


「じゃあ、スズさんは何者なんですか?」


すると、スズさんはこう答えた。


「うん、私は人間だよ。ただ、なんか不思議な力を持っているんだ。うーん、そうなると、なんなんだろうね、私って。」


不思議な力かー。


「ちなみに、スズさんは私達のことも目覚めさせてくれたんだ。」


シュリさんはそう言った。


「でも、どうしてかスズさんは一部だけ記憶を失っているんだ。私達のことを目覚めさせたのも覚えていないんだ。」


スズさんは自嘲気味に笑いながら


「そうなんだよ。笑っちゃうよね。」


と言った。

そうなんだ……たぶんスズさんも色々あったんだろうな。

でも、シュリさん達四神を目覚めさせたって言うことは何かあったのは確かだろう。

それよりも俺が気になっているのは四神のあと1人を知らない。

明らかにもう1人居るのは確かなのだが、一体どこにいるのだろう。

俺が色々考えていると、シラトさんが俺にこう言ってきた。


「リュウくん、今日は色々話さなきゃいけない事があるんだ。夜にまたこの部屋に集合して話すよ。あ、そうだ、リュウくんの部屋タツキの部屋空いてたし、そこでいいよね?」


ゲンタロウさんも


「あぁ、そうだな。空いてる部屋もそこくらいしかないよな。リュウくん、俺が案内するよ!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「じゃあ、ここがリュウくんの部屋ね!」


ゲンタロウさんに案内してもらい、俺は自分の部屋へと行った。

右隣の部屋はシラトさん、通路を挟んだ前の部屋はゲンタロウさんの部屋だ。

ちなみにスズさんとシュリさんの部屋はもっと奥にある。


部屋にはベッド、机や本棚があり、クローゼットもあった。

俺は早速部屋に物を置き始めた。


それにしても、いい部屋だな。

窓から見える景色は本当に綺麗だし、ビルも見えた。都会に近い田舎、みたいな場所だな。


ここで、父さんも暮らしていたんだな。

そう思うと何だか急に嬉しくなった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

夜ご飯を食べ終わり、やることを全て終わらした後、またリビングに戻った。


「じゃあ、始めようか。」


シラトさんはそう言った。

しかし、俺はスズさんが居ないことに気づいた。


「あれ、スズさんはいいんですか?」


「あぁ。スズさんはもう寝た。しかも、これはスズさんは聞かなくてもいい話だ。」


シュリさんはそう答えた。


「じゃあ、まず、リュウくんは気になってると思うけれど、四神のもう1人は誰なのかって話だよ。」


ゲンタロウさんは話し始めた。


「四神のもう1人である東と春を司る青龍は、君のお父さんである、タツキなんだ。」


「えっ?!」


っ!!父さんが、四神の1人?!

そんなの、全然知らなかった!

父さんは普通に人間として暮らしてた……

じゃあ、俺は何者なんだ?



「じゃあ、俺は何なんですか?」


すると、シュリさんはこう答えた。


「リュウ、お前が、青龍だ。」


「え?いやいやいやいや、そんな、俺なんも力とか持ってないですよ?ありえないですって!」


そんな、俺が四神の1人?父さんは四神の1人だったかもしれないけど、俺は……


そっか、そう考えてみると、青龍である父さんが死んで今青龍の血を受け継いでいるのは俺だけなんだ。

でも、俺はなんの力も持ってないし、まず四神であるから何なのかもよく分からない。


「思ったんですけど、四神って何をするんですか?四神はスズさんが目覚めさせたと言っていましたけど、何があったんですか?」


するとシラトさんはこう言った。


「そう。リュウくんが青龍である事と、それを話すために、今ここに来てもらったんだ。話、長くなるけど、よろしくね。」


シラトさんは話し始めた。


「僕達四神は5000年程前から存在している神、と言うか聖獣なんだけれど、何者かにずーっと眠りにつかされていた時があって、40年程前かな?それよりももっと前かもしれない。

スズさんは僕達四神の事を目覚めさせたんだ。

何故かと言うと『外道悪魔族』と言う悪い奴らが出てきたんだ。

そいつらは、普通の人間には見えない。

しかし、人間達を殺したり、操ったりしていて、今ある世界を破滅させて、闇に包まれた暗黒の世界を作ろうとしたんだ。

スズさんに呼び出され、目覚めた僕達は絶望したよね。

だってもう既に酷い状態だったんだ。

この世界を守るために生み出された僕達はそれから必死に『外道悪魔族』と戦った。

しかし、スズさんは呪いをかけられ記憶を失い、だんだん幼くなってきた。

それに、『外道悪魔族』の王と戦ったタツキだって、本来死ぬということが無い四神なのに、死んでしまう呪いをかけられたんだ。

君の父さんは、タツキは、『外道悪魔族』の王に殺されたも同然なんだ。

『外道悪魔族』の王の魔力は異常な程に強かった。

僕達でもかなわないくらいのね。

実は今でも戦っている状態なんだ。」


なんだよ、『外道悪魔族』って……


でも、父さんは働いている会社のビルが崩れて死んだんだよな……?


シラトさんは俺の心を読んだようにこう続けた。


「そう、ビルを壊したのは『外道悪魔族』の仕業だよ。

もう不死身じゃない青龍を狙った悪質な攻撃だ。タツキは『外道悪魔族』にバレないように四神だけど人間として生きてきたんだ。

でも、結局見つかってしまい、こんな事に、なったんだ。」


そんな、父さんを……


しかも、世界を闇に包もう?暗黒の世界にしよう?


許さない、許せない。

でも、何も出来ない自分が悔しい。


「俺も、俺も戦いたいです!この世界の平和を、父さんが守り続けてきたものを俺も、守りたい!」


すると3人は頷いた。


「リュウくんならそう言うと思ったよ。」


シラトさんはそう言った。


「よろしくな、青龍のリュウ!」


シュリさんがそう言いながらグーの手を出してきた。

俺はシュリさんとグータッチした。


「青龍の力は、そのリュウくんが付けてるペンダントに込められてるね。リュウくん、ペンダントに念じてごらん。」


ゲンタロウさんはそう言った。


俺はペンダントを握り締めながらこう念じた。


父さんも守ってきたこの世界を守りたい!


するとペンダントは青く光り輝き始めた。

その光は俺の胸の中に入って行った。


すると、体から力がみなぎってくるようだった。


「上手く青龍の力を受け継いだみたいだね。力を受け継ぐなんて初めてだからどうなるか心配だったけど、何も無くてよかった。力が暴走したらどうしようかと思ったよ。でも、もう大丈夫だね……あ、すごい!リュウくん瞳の色が綺麗な青色に変わった!」


ゲンタロウさんはそう言った。


しかし瞳の色以外、特に体の変化はない。

ただ、体の底から力がみなぎってくる、そんな感覚以外は。


俺は、父さんの力を受け継いだんだ。


父さん、俺、頑張るよ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そこは闇と禍々しさに包まれた城。

1人の男が王室へと入ってきた。


「イヴォル様、入ります。」


「あぁ。」


イヴォル様と呼ばれた男は窓の外を見ていた。


「イヴォル様、青龍の力を新たに察知致しました。」


イヴォルは振り向き、ニヤリと笑った。


「おぉ、とうとう『伝説の龍』が目を覚ましたか。」


「えぇ。この世界はもう時期、イヴォル様の御世となり、闇と悪意の渦巻く美しい世界となりましょう。」


イヴォルは最初フフフと笑い、それは次第に高笑いへと変化していった。


「さぁ!世界が私の物になるカウントダウンが始まった!」


うわぁ、最後の男の人達なんなんでしょう……

次の話もお楽しみに!

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