第1話・突然の別れと忘れ者達の家
こんにちは、羽ノ夜くんです!今回は初めて非現実的な話を書きました!是非読んでください!
「やだ、やだ、父さん! 父さん! 俺を置いていかないで!」
ここはある病院の病室。
働いていたビルが突如崩れ、重傷を負い、意識を失っている俺の父さんと泣きじゃくる俺だけがいる。
不意にさっき医者に言われた言葉を思いだす。
『この状態は……もって30分でしょう……』
そんな……嘘だろ? 嘘だって言ってくれよ!
父さんがいなくなったら俺今後どうしていいのか分からないよ!
「くっそ……父さん、目を覚ましてくれよ…」
俺は産まれてすぐに事故で母親をなくした。
親戚もいない。
だから小さい頃から父さんと一緒に2人で暮らしてきた。
父さんはかけがえのない存在だった。
すると俺の願いが届いたのか、父さんはゆっくりと目を開けた。
「っ! 父さん!」
「ごめ……んな、リュウ……こんなことに……っなっちまって……」
「謝らないでよ、父さん!なぁ、死なないでくれよ!俺、父さんいなくなったらっ、もう、どうしたらいいか分からないよ……!」
すると父さんは俺に何かが書かれた紙と青くて綺麗な石の着いたペンダントを渡してきた。
「リュウ、ここに行ってごらん、ここには、きっと家族になってくれる人が、いるから……あと、このペンダントは、御守りだよ、大事に、持ってなさい」
すると父さんはゆっくり目を閉じ、息を引き取った。
「父さん!父さん!父さん!」
父さんは、もう動かない。
でも、俺はまた目を覚ますんじゃないかと思った。だって、父さん
笑ってたんだ。
ーー1週間後ーーーーーーーーーーーーーーーー
俺の名前は蒼沢リュウ。15歳だ。
小さい頃に母親を失い、1週間前には父も失ってしまった。
死ぬ前に父さんが俺に渡してきた紙にはこう書いてあった。
『忘れ者達の家』
そして後ろには場所と、『蒼沢タツキ』と父さんの名前が書いてあった。
なんか名刺みたいだな。
そして今まで住んでいたところを離れ、俺は今その『忘れ者達の家』に向かっている。
父さんからもらったペンダントを握り締めながら。
でも、紙に書いてある辺りにいるはずなのに全然どこにあるのか分からない。
さっき会ったおばあさんに聞いてみても、
「うーーん、知らないねぇ、『忘れ者達の家』?聞いたことないねぇ」
と言われたし、それ以降全然人に会わないし!ここどこだし!
あぁぁ
「父さん、見つからないんですけど……」
俺は完全に迷子になってしまった。
第1話はあまり非現実的ではありませんでしたが、次の話からだんだん非現実要素がぶっ込まれてきます!『忘れ者達の家』にいるメンバーも出てくるので、お楽しみに!