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七十六話 お題:棒立ち 縛り:なし

 知人に海外で傭兵をやっている男がいる。知り合った当初は怖い人かと思ったのだが、話してみると思いの外気さくで面白い人だとわかった。そんな彼がこの間戦場で迷惑なやつらに会った、というので詳しいことを聞いてみると、

「小さな街での戦闘だったんだが、隠れてる敵の兵士に攻撃をしようとしたら射線上にいきなり人が現れて、しかも棒立ちしてたんだ」

 その人物がどこから現れたのか彼には全くわからなかった。彼が棒立ちしている人物の様子をうかがうと、

「よく見たら体に穴があいてて、あぁ、こいつはもうこの世のものじゃないと思って攻撃を再開したんだが、どうも視界に入ると意識しちまってやり辛いったらありゃしなかった」

 そこでの戦闘は数日間続いたらしいのだが、その間何人ものこの世のものでない人達を見たという。

「まぁ戦場にその手の話はつきものだが、あそこまで集中して現れたことはなかったな。厄介だったのはどいつもこいつも銃を持ってて、しかも棒立ちなんだ。見る度に一瞬気を取られるから十分命取りになる」

 生きてた時銃持って戦ってたんなら自分のやってることが迷惑だってわかりそうなもんだけどな、と彼は呆れたように呟いた。

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