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四十一話 お題:米櫃 縛り:代地、ステレオ

 妻の友人から聞いた話である。彼女の御主人が家を建てることになり、土地を探していたところ広さも値段もちょうどいい土地を見つけたのだが、一歩遅くその土地を別の人に買われてしまった。仕方なく最初の土地に比べるとやや条件が悪いものの、それでも納得できる土地を代地として購入したそうである。

「不動産屋さんは何も悪い話はしてなかったし、土地のせいかどうかもわからないんだけど」

 土地に家が建ち、引っ越しをしてからすぐに彼女はあることに気がついた。

「何かいるのよ。目には見えないけど。これが幽霊かぁって思ってね。ただ、できればまだ人間の幽霊の方がましだったなぁ」

 彼女によれば、おそらくその幽霊は巨大な虫の幽霊で、しかも二匹いるそうだ。

「ご飯炊こうと思って米櫃を開けるじゃない。そうするとお米が好きみたいで、こっちによってくるのよ。すぐ側で鳴き声とか、羽をこすり合わせる音とか、顎を鳴らす音とか、足をこすり合わせる音とかが聞こえてきてね。しかもステレオで。左右の音が違うから別の種類なんだろうね」

 建てたばかりの家から引っ越すわけにもいかず、彼女は除霊をしてくれる霊能者を探しているそうなのだが、中々虫の霊を除霊してくれる人が見つからないそうだ。

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