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百四十九話 お題:生い茂る 縛り:なし

 母の友人の話である。彼女は家庭菜園が趣味で、その日も家のすぐ側の畑の草むしりをしていたという。時期が夏ということもあって畑には雑草が生い茂り、照りつける日差しに耐えながら雑草をむしっていると、

「僕も手伝っていい?」

 と男の子の声がした。これまでも通りかかった子供が声をかけてくれることは何度かあり、彼女は顔を上げずに、

「ありがとう、でも大丈夫だよ、おばさん草むしり慣れてるから」

 と返事をした。直後、

「じゃあ邪魔してやるよ」

 としわがれた声がした。彼女がハッと顔を上げると、そこには誰もいなかった。不気味に思いながら彼女が自分の畑に視線を戻すと、

「畑が一面真っ黒になってたの。よく見たら人の髪の毛が隙間なくびっしり植わっててね。気持ち悪いからまだそのままにしてあるのよ」

 彼女は流石にそろそろ片づけないとねぇ、と呟くと深い溜め息をついた。

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