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百四十一話 お題:浴びる 縛り:法的、前便

 知り合いの女性の話である。彼女は外国の友人と文通をしているのだが、ある時その友人から妙なものが送られてきたという。

「粉薬みたいなのが五十袋ぐらい箱に詰めてあってね。一緒に送られてきた手紙には嫌いなやつに飲ませろ、そいつはしばらくシャワーを浴びられなくなる、としか書いてなくて。それの前便も面白いものが手に入ったから手紙と一緒に送るって書いてあるだけだったしね」

 法的にまずいものだった時のことを考えて、彼女はそれを捨てようとした。だが、

「考えてみたら私嫌いな人ってたくさんいるのよ。もしそいつらに嫌がらせするのに役に立つんだったら捨てちゃうのももったいないなぁって思って」

 なんと彼女はその粉薬らしきものを試しに飲んでみたのだという。

「さすがに一包全部飲むのは怖かったから、粉を指につけて舐めてみたのね。でも全然なんともなくて。ただ手紙にはしばらくシャワーが浴びられなくなるって書いてあったから、試しにシャワーを浴びてみたの。そしたら」

 彼女の肌にシャワーの水が触れた瞬間、凄まじい激痛と共に水が触れた箇所が真っ赤に腫れ上がったという。

「指につけたのを舐めただけでこれなら、一包全部飲んだら多分痛みでショック死してただろうね。確かに嫌いな人に飲ませるにはいいんだけど、ちょっと強力すぎて使うのが難しいんだよね。と言ってももう何回も使ってるんだけど」

 この話を聞いてから、私は絶対に彼女とお茶も食事もしないことにしている。

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