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百四十話 お題:北斗 縛り:なし

 私の祖父から聞いた話である。祖父がまだ少年だった頃、祖父の父――私の曾祖父と一緒に家の近くの山へ狩りに出かけたのだが、その日の狩りは予定よりも長引き、終わった頃には辺りはすっかり暗くなっていたそうだ。しかも山に深く入りすぎてしまったため、曾祖父と祖父は夜空に見える北斗七星から北極星を見つけると、それを頼りに家の方角へ下りていったという。しばらく歩き続け、ふと祖父は北極星のある北の夜空ではなく南の夜空を見上げた。そこには北極星よりも更に明るく輝く星があった。こんな星は今まで見たことがない、と曾祖父にその星のことを尋ねると、

「あれは見るな。罠だ」

 曾祖父はそう言ったという。祖父がどういうことだ、と聞くと、

「あれを北極星と間違えて進む馬鹿を捕まえるための罠だ。あれの方に進んでいって捕まったやつを何回か見たことがある」

 祖父は曾祖父に、捕まったやつはどうなるんだ、と聞いた。曾祖父は、

「苗床にされた」

 一言、そう答えたという。

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