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十二話 お題:建つ 縛り:豆炭、不体裁、底冷え

 東北に旅行に行った際、泊まった旅館の女将から聞いた話である。

「この辺りではねぇ、昔は雪の日に豆炭を燃やしちゃいけなかったんですよ」

 燃やすとどうなるのか、と聞くと、燃やした家の前に雪の柱が建つのだという。ただの柱ならいいのだが、決まって表面には無数の顔が浮かんでいて、しかもどれも徹底的に燻されたような苦悶に満ちた表情をしていたらしい。流石にそんなものが家の前に建つのは不体裁だ、ということで自然と雪の日に豆炭を燃やすのはご法度になったという。

「今は石油ストーブとか電気のコタツとかずいぶん便利になってますけど、当時の人は大変だったと思いますよ、でも一体豆炭の何が嫌だったのか……今日みたいに底冷えのする日だとふと考えちゃうんですよねぇ」

 燃やした時の臭いではないか、と言うと臭いのほとんどしないコタツやあんかでも駄目だったとのことだ。本当に何が嫌だったのか。

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