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7 ストーリー

初感想ありがとうございます。


そしてこの話は短いです。次が長い話になるのでご容赦を。

ポ・・・・ポツ・・・・・・


ポツ・・ポツ・・ポツ


ポツポツポツ・・・・・



「ん....んん?」


倦怠感と眠気が伴う半覚醒状態だったが冷たい感触が頬を打ち続けて段々と意識を覚ます。


ここが復活地点か。


随分と寝ていたようだ。


大きな鍾乳洞のような印象の残る部屋の中には天上から砂が流れ落ちてきている。


その部屋の中央にクリスタルで創られた3羽の鶏の像があった。


それぞれの鶏の像の嘴には違う色の水晶が銜えられていた。


黄金、赤茶、赤。


「まぁ、オーディンの神話通りなら黄金の雄鶏グリンカムビ、赤い雄鶏フィアラル、赤茶けた雄鶏だな」


全ての時を創った鶏。


つまりは最初から最後までの時がここに集うということか。


創造から終焉、死滅からの蘇生までの時を....


鉄板過ぎてつまらなかったが、その水晶と鶏の蔵の出来栄えがあまりにも凄かったので近づいて鑑賞した。


「う~ん、運営さんもいい仕事するな~。」


『ホームポイントの登録を行いますか?』


『音声認識で行いますので声に出してお答えください。』


『もう一度問います。ホームポイントの登録を行いますか?』


え、何どういうこと?ホームポイント?


うん、まぁここでいいんじゃないかな?


「はい、お願いします。」


『了承を確認。確認のため再度了承を行ってください。』


「OK、OK。」


『では、実行します。・・・・・重複を確認。元の場所から変更してここをホームポイントにして本当に構いませんか?』


「いいって、いいって。」


『では、変更します。・・・・変更しました。ここをホームポイントにします。』


よし、なんか色々あったけど、一先ず武器屋にでも行くか!


そう思い、出口を探してみると奥の方に下へと続く階段を見つけた。




「よし、行くとしますか。」




少量の松明が灯るひっそりとして薄暗い階段を下りてそう言った。


『セーフエリアを離れました。』


んん、村や町から離れればでない警告が出てきて少し訝しんだが、町と復活地点が同義なのではと思い直してどんどん進む。



あれ、可笑しいな、進んでも光がさす場所が現れないなんて....



階段はすぐに終わり一本道が長く続く道を歩きながら不思議に思う。




コツ・・・コツ・・・コツ・・・コツ




前の方から歩いてくる音が聞こえて安堵の気持ちになり、足早になって前進する。




コツ・・コツ・・コツ・・コツ・・ガシャ




それにしても前にいる人はヒールでもはいているのだろうかいくら一本道で響くとはいえさっきから硬い音が鳴り響いてばかりだ。




コツ・コツ・コツ・コツ・ガシャガシャ




さてお目見えだ、人の影のようなものが前方から見えてくる。


一般人にしてはあまりにもか細いシルエットでびっくりした。


まるで骨のように細い、大丈夫なんだろうか。


相手を待っているのもあれなのでこちらから挨拶する。


「お~い、そこの人。ちょっといいかい?」


コツ、コツ・・・・・・・・


すると先方も足を止めてこちらの方を見る。


「道を聞きたいんだが、上を出るにはどうしたらいいんだ?」


そう聞くと相手はこちらに向かって小走りに走ってきた。


返事ぐらいしてくれよ、まぁいいけどさ。


コツコツコツコツ!!


相手の姿が松明であらわになり俺は仰天した!


「ス、スケルトン!!!!」


そう、相手はスケルトンだったのだしかも手にはショートソードを持っているという歓迎付き。


そう呆けている間にスケルトンからの攻撃が来る。


だが、予想以上に振る錬度が浅く遅かったので安心した気持ちで避けれた。


『スケルトンの攻撃。だがビシャには当たらなかった。回避の熟練値が1上昇』


『ビシャに0のダメージ。HP140/280』


なんでHP半減何だろうか、ペナルティーか?まぁいいか。


こちらも恐れを知らず相手の懐へと入りこみ相手を体使いで抑え込み抜刀し、そこから後ろへと飛びのきながらスケルトンの左手首を体を捩じるように叩き込む。


だが残念ながらアリジゴクのようにあっさりと破壊はできなかった。


『ビシャの通常攻撃。【剣術】の熟練値が1上昇。』


『スケルトンに8のダメージ。HPが少々減った。グリーン』


距離を置いて動きを見るが前進が骨だと思えばすごく動きはいいがそれでも普通の人並である。


またも攻撃してくるが当たる前にスッと懐に入り押し飛ばし、スケルトンの顎と首に二連撃をくらわす。



ドゴッ、グシャッ!!!


『スケルトンの攻撃。だがビシャには当たらなかった。見切りの熟練値が2上昇』


『ビシャに0のダメージ。HP140/280』


『ビシャの通常攻撃。【剣術】の熟練値が2上昇。』


『スケルトンに16のダメージ。HPが少々減った。イエロー』



相手の反応が悪いのでもう一発スケルトンの喉めがけて突きを見舞う。



『ビシャの通常攻撃。スケルトンの特殊能力“がら空きの骨”により突き攻撃のダメージが50%半減。【剣術】の熟練値が1上昇。』


『スケルトンに4のダメージ。HPは半分以上。イエロー』



へぇ~、スケルトンって突き攻撃に強いのか理由が分からない所がファンタジーだな~。


「まぁ、あのアリジゴクみたいに無防備だったら一発で死ぬわけではなさそうだな。」


あの巨体に比べるとこのガイコツは人に似てる分雑魚に見える。


ガイコツは攻撃されていたことに何の感傷もなくただ機械的に再び襲い掛かってきた。


ガイコツがショートソードを肩にかけるような仕種をした。



なんだ?



すると赤いオーラが的周り付く。


咄嗟に俺は手前にアインブレードを傾けさせて警戒体制に移った。


そして、十分な溜めが終わり赤いオーラがショートソードを覆うと先程とは隔絶した速度で技が放たれる。


アリジゴク戦とは違う意味で金属がぶつかり火花が出る。


ギャキンッッッ!!


「くぅぅうう!!!」


ジュリアと似通った技を繰り出してきたスケルトンだが、単調な機能しか持たないスケルトンなだけに技に余分なものは無く受けるぐらいが精いっぱいだった。


『スケルトンの特技“celeritas”。スケルトンの攻撃の受け流しに成功。ダメージ20%半減。受け流しの熟練値が5上昇。』


『ビシャに73のダメージ。大ダメージ。HP67/280。レッド』


コイツ....HPが減ったから特殊な条件が揃って違うパターンになってきたのか?


しかし、どうして蘇生区域の近くに魔物が出るんだ。

ち、今はどうでもいい。相手を....


倒す!!


速さが武器の剣道選手の封じ方は接近戦という自身の考えに基づき、危ういながらもスケルトンの正面に出て相手の骨を叩き折るようにして連打する。


ドンドンキンッドンキンッドン


『ビシャの通常攻撃。【剣術】の熟練値が8上昇。』


『スケルトンに64のダメージ。HP半分以下。レッド』


スケルトンは自身の利き手の右手だけを守るように身を固めていてそれ以外が隙だらけだったのでもっと接近し、片足で引っ掛けとアインブレードを軸としてスケルトンを一回転させた。


呆気なく宙に回されて背中から強かに落ちた無防備なスケルトンを、右足で剣を持っているスケルトンの右手を踏みつけ攻撃をさせないようにする。


「さて、覚悟はできてるか?」


ドSここに極まり。


邪悪な笑顔と共にスケルトンの頭を暴風の如く滅多打ちにした。


そこには剣技は無く、ただの暴力しかない。


ガシュガシュゴッシュ!!!


『ビシャの通常攻撃。』


『スケルトンに40のダメージ。多大なダメージを受けた。デス。』


スケルトンがなんとなく助かったという表情でポリゴンとなって散って行く


ふぅ、なんとかなったな。


アリジゴクよりは人間に近い形なだけに、戦法の錬度も高いからやりやすかったな。


『モンスター狩猟報酬:スケルトンの骨、経験値150』


『討伐モンスター図鑑にスケルトンが記録されました。』




「だが、おかしいな。普通は復活地近くにモンスターなんかいないはずなんだが?」


そのことを深く考えるがMMORPGなんてやってこなかった自分の常識がそのまま適用されるはずもないと思い、まずはと休むために薄暗い廊下の隅に座り触ってなかった色々な機能を試す。


あ、なんかこの空間落ち着くな。


「よくは分からんけど。普通こういうゲームってステータスやらあるはずだよね。」


そう思い、何年前に流行った小説の方法で画面が開くかやってみる。


人もいないんだから恥ずかしくもないよな。


「ステータスオープン。っと無理か、右手を翳して....それもか。」


どうやら普通の方法では開かないようだ。


それともステータスの概念がないのか?


だとしたらどうやってJOBやらスキル向上やらを測るんだろうか?



コツ・・・・コツ・・・・コツ・・・・コツ


聞き覚えのある足音が再び流れる。


これは一体どうしたらいいだろうか、一旦最初の地点まで戻るか?


いや、それなら死んでリターンでも問題なさそうだし。


って、本当にここは街中にあるのだろうか。



「さて、進んでみるか。」



狂気だと断ずるほどに狂った冒険心を胸にアインブレードを抜き身の状態のまま右下段の構えで突っ走る。












一体全体、ここはどこなんだろう。


数十分程、スケルトンと戦っては進み、また戦っては進みと、何故か落ち着くほど薄暗い廊下にはスケルトンしかいないものの、一本道ながら非常に長くそして気味が悪かった。



『スケルトンに20のダメージ。デス』


『モンスター狩猟報酬:スケルトンの骨、古びた剣、経験値100』



スケルトンの倒し方やパターンが体に染みついて効率化しとてもやり易い相手だがこうもスケルトンばかりだとつまらないものであり、退屈だった。


そうして、再び歩いていると行き止まりが出てきた。


というより、扉がそこにあった。


そこに手をかけるようにして開こうとすると警告がなる。



『ここから先は、BOSS戦につき開けてしまった場合は強制的に戦闘モードに入り、倒すか死ぬまで外へは出られません。扉を開きますか?』



はははは、ああ何だっただろうか。


この手の戦い方には見覚えがある。


確かダンジョンRPGなんかはこのような進め方だ。


まぁいいか、今はBOSS戦をしようか、やられるな。うん、非常にヤバい、一人で倒すとかきつ過ぎ。


というより、何故に初心者が初日にBOSS戦しなきゃなんないのかな?


これが終わったら夕飯食おうか。




さてと、RPGしましょうかね。




そして迷わず、扉を開いた。




『扉が開きます。強制的に戦闘モードに入りますのでご注意ください。』









いつもご愛読ありがとうございます。

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