猿蟹合戦の後日談
含みを持たせたつもりですが、ビミョーなところです。
なんかかんかあって猿は改心しました。
しかし、猿は考えました。
待てよ? 確かに蟹さんには悪いことした。だけど他の奴等はなんなんだ! よってたかってリンチじゃないか!
と。
蟹の家に集まるたびに「あの時の猿は本当にグズだった」とか「俺らが変えてやった」とか散々言われる毎日です。
当然、猿は日を追うごとに苛立ちが増すのを感じます。
憎しみに溢れる毎日に、目は血走り、頬は痩せこけ、体つきもげっそりしていきます。
そしてとうとう限界を越えてしまい、猿の心には大きな闇が出来ました。
「そうだ! 闇討ちをしよう!」
旅かなにを決意するかのように、闇討ちを決意した猿に恐れる物はありません。
それはそうです。相手が一人なら、猿に負ける要素など微塵もないのですから。
「まずは一番打撃力のある臼のやつからだ」
猿は臼のねぐらである納屋に火を放ちました。
「フフフ、さーて次はどいつにしよう」
このあとも猿の復讐は続きました。
栗を食べ蜂を燻し、蟹を煮て殺りました。
一瞬「蟹は許してやろうか」と思いましたが、蟹は意外と美味しいので食べました。
しかし、猿も蟹にあたり、翌日に食あたりで絶命してしまいました。
静かになった村はいつまでも寂しく残り続けましたとさ。
おしまい。
教訓は何か生まれましたでしょうか?