思い立ったが休日
久しぶりに創作がしたい!
そう思ってから、四季折々。
メモってたアイデアがKBを貪り続けるカスと化す。
頭の中でだいたいのプロットはできている。
そんな俺だけの物語がいくつもある。
でも、世に出せない。
なんのコンプライアンスもないのに出てこない。
昔なら「アマテラスかよっ!」とカッチリ噛み合わない表現も直ぐさましたもんだ。
だけどその例えは、演芸や太陽とかのバチコンとハマった比喩にかかってない。
正しくない、独創性もない、そして面白くない。
その繰り返しが、小さな小さな積み重ねが俺を創作の沼から引きずりあげた。
思えば誰にも読まれなくたって書いていた。
作っていたし、何より楽しかった。
そう、俺は創作をして楽しくなりたいのだ。
だが今の俺には伝えたいことがない。
何かしらの大きな不満もないし、人を楽しませようとする意気込みもない。
自分のためでもなく、読者のためでもない創作。
それに面白みなんか、ましてや楽しさがあるはずがないのだ。
大人になって倫理観を養った、歳をとって体力がなくなった、才能が枯渇しただとか。
そんな人様に言えてしまう理由なら、取り返しがつくはずだ。
はっきり言おう。
先生。俺、創作が苦しいんです。
いや創作してるなら俺が先生か。
そうだ、そうだよな、ダメだこれ以上広がらない。
インプットが足りてない?
なんなら以前より満漢全席ですが?
あってる? 満漢全席ってなんだっけ?
アウトプットしてみろ?
ほら、あれだ、えーとSNSでも文字数が、残り文字が、残数が、あーえー、な、このザマだ。
創作に飽きたのかい?
どこかそういう気持ちはあるかもしれない。
いつも創作は俺の思い通りにいかなかった。
ヤツらは勝手に話の腰を折り、登場人物を増やし、予定から大きく外れた着地をして俺の整合力を試しに来ていた。
それをねじ伏せるのが楽しかった。
俺は完璧なものを綺麗につくるタイプではなかった。
ああ、こんなことを考えてるうちにも創作をしてしまえれば。
こんなの面白いかもとワクワクすることができたなら。
そうだ、こういう時はメモを見るんだ。
きっと何かに使えるはずだと思って残した爆発の種だ。
咲かせてみせよう塩キャラメル。
俺はメモ【言葉・セリフ】を開いた。
ポイントネモにでも沈んどけ
スカートのブリーツでも増やしてな
計り知れないは計り知れます
その正体はグルメヘイトコアラ
白ネギ野郎、鶏肉の間にでも挟まってろ
俺はメモを閉じた。
不発とか種とか使いたかったけど上手いこと言えなかった。
これらから物語を始めるにはブランクがありすぎる。
どの媒体でやろうか、そう思える日は再び来るのだろうか。
あと気になってたけど塩キャラメルより良い味あったんじゃねぇかな。
うん。
今日はもう無理そうだな。
なにひとつデスペラードなことが言えなかった。
デスペラードであってる?
そうこうしてる間に朝が来た。
鳴いたのは烏か、蝉か、あとひとつほんと頼む出てきて。
新しい今日が始まる。
あれだな、烏じゃなくて鴉にすればよかった。
明日こそ創作するぞ。
そう誓って俺は現実の世界……ノンフィクション……神の箱庭……。
へと、帰って……足を踏み入れ……ダイブして……ログイン?
これは、俺が再び創作の勘を取り戻すためのお話。




