第9話 森で迷子になりました
どうも、ナレーションです
やっと村から出たユウシヤ達
近くの森に入り待っていた試練は
スライムでもなく、ダンジョンでもなく
「タイガーが迷子になったー！」
迷子だった！
って、アホかー！
「どうするんだよ！」
「知らないなの！」
「あーもう！なんで、離れるんだ
離れるなって言ったのに」
「分からなかったなの
村から出なかったからなの」
「だから、村から出たことがある
僕とユルカの近くに居てって言ったのに」
「ね、ねぇユウシヤなの」
「なんだよ」
「その、ユルカも迷子なの」
「嘘でしょ！」
「ほんとなの」
「……探しに行こう
みんないないと進んでも意味が無い」
「わかったなの」
「あの、私はいますよ」
「うわ、マジック」
「気づかなかったなの」
「ここに来る前に、存在感が薄くなる
薬を試したので」
「なんで、そんなもの試してんの？」
「なんか、上手くいった気がして
ユウシヤさんも自信をつけてって
言ってたので」
「確かにそう言ったけど
そう意味じゃ……まぁ、いいか」
「それよりも、タイガー達なの！」
「そうだね」
「どこにいるのでしょう」
「こっちにいる気がするなの」
「ほんと？」
「自信ないけどホントなの」
(どっちだよ)
「でも、もしかしたら強運を持っている
ミミカさんです」
「そうか、ミミカの勘は当たる可能性も
よし、そっちに行ってみよう
ミミカ、前を歩いてくれ」
「いいけど、どうしてなの？」
「その方が、すぐに見つかる気がする」
「よく分からないけど、わかったなの！」
(それにしても、この森で迷子になるとは
見晴らしがいいこの森で！
小さいだろここ、スライムもいないし
この辺ダンジョンないみたいだし)
「あ！居たなの！」
「おぉ！さすがミミカ
……って、何してるんだよ！」
「やっと見つけてくれたぜ
遅かったな」
「やっほぉ」
「そ、それは、なんだい？」
「これか？見りゃあわかんだろ
マシュマロだよ」
「それは、わかるんだけど
なんで、迷子になって
マシュマロ焼いてるの？」
「美味いだろこういうところで食べると」
「そう言う問題じゃないよ
離れないでって言ったじゃん」
「ごめんねぇ」
(このまま、冒険ができるのか不安があるが
まぁ、何より見つかって良かった
マシュマロは美味しく焼けました)
