第8話 冒険!の前に腹ごしらえ
「よし!今度こそ冒険に出かけよう」
「その前に腹減った」
「はぁ?」
「なんだよ、悪いかよ腹減るのは
しょうがねぇだろ
飯食ってる途中に呼ばれたんだからよ」
「あ、そうだった」
「俺の行きつけの店に行こうぜ!」
「行きたいなの!」
「そうだろ」
(てことで、ご飯を食べることになった
いつになったら冒険ができるのか)
「姉ちゃん今日も可愛いね」
「いらっしゃい」
「今日もいつものくれよこれな」
(いつものって言っときながら
これって指さすんだ
まぁ、店員同じことしか言わないし)
「50りん」
「はいよ、ちょうど」
「ありがとう」
「私も頼むなの!」
「僕っちもぉ」
「私も頼みたいです」
「んじゃ、食うか!」
「いただきますなの!」
「いただきますぅ」
「いただきます」
「これ美味しいなの!」
「だろ!」
(確かに、美味しい
やっぱりずっといるとこういうの見つけるんだ)
「あ、そういえばりんって価値どのくらい?」
「どのくらいってなんだよ」
「ほら、コインって1枚10の価値があるでしょ」
「あぁ、りんの価値は1枚につき1だぞ」
(え?てことは、50りんだったら
50枚出さないといけないってこと
面倒くさ!だから、あんなに出てたのか)
「まぁ、価値が低い代わりに
貯まりやすいんだ」
「そうなんだ」
「俺が持ってたりんはこの飯で消えたけどな」
(貯まってないじゃん!全然だめじゃん)
「この世界にはもうひとつコインがあるぞ」
「え?そうなの」
「お前なんにも知らねぇな」
「僕の暮らしてた村は、物々交換だったから」
「へぇ」
「もしかして、もうひとつのコインも価値は」
「もうひとつの方は高いぞ1枚100だ」
(おお!すごい)
「集まんねぇけどな」
「意外とその辺にあったりして」
「いや、今までそのコインを見つけた
やつは1人だけだ」
「嘘でしょ」
「ちなみにそのコインの名前は、らん
超貴重なコインだ」
「そのコインってこれなの?」
「……うおお!まじか見つけたぞ」
「しっ!聞こえるよ貴重なんでしょ」
「あ、そうだそうだしまっとけ」
「ミミカさんすごいですね」
「もしかしてぇ、強運の持ち主ぃ?」
「え、分からないなの」
「このコインはいざって言う時に使おう」
「よし!飯も食ったし冒険に行くか!
で、どこに行くんだ?」
「まずは、この村から出よう」






