第12話 マジックの能力は取り扱い注意
「なんとか、森から出て町に来れた」
「うわぁ!すげぇ!」
「こんな町あったんですね」
「初めて来たなの!」
(そりゃそうだよ、村から出たこと
無かったからね)
「すごいです!見てください、
魔道具屋がありますよ
ちょっと、よっていいですか?」
「いいよ」
「いらっしゃい」
「やっぱり、魔道具屋の店員は
ばぁちゃんなんだな!」
「おい、それを本人の前で」
「だって同じことしか言わねぇだろ」
「だとしても、わかってるかも」
「いらっしゃい」
「うわぁ、すごいです」
「いらっしゃい」
「色々あるなの!」
「そうだねぇ、魔道具ってすごいねぇ」
「いらっしゃい」
「これ、何に使うんだろう」
「いらっしゃ……」
「あぁ!いらっしゃい
いらっしゃいうるせぇな」
「ま、まぁまぁ」
(確かに、こんなに言うのか
あ、もしかして、声に反応している?)
「いらっしゃい」
(……え?今僕の心の声に反応した?
誰も話してなかったよね)
「きゃゃゃゃゃ!」
「!?な、なんだ」
「外からだね」
「行ってみるなの!」
「あ、あれは!なんだ?」
「あれは、ギャラクシーだ!」
(ギャ、ギャラクシー?
銀河?あれ、銀河なの?)
「私が、いきます」
「え?」
「私の魔法でぶっ飛ばします」
「おう!その意気だ!行け!」
「ちょ、タイガー」
「頑張ります!」
「この麻薬を使えば、えい!」
バリーン!
「な、なんにも起こらない」
「おいおい、ポンコツかよ」
(それ、君が言う?)
ドバーン!ドーン!
「ひぃぃぃ!」
「な、なんでー?」
「私爆弾作れるので」
「だとしても範囲広すぎるよー!」
「町が壊れるなの!」
「ご、ごめんなさーい!」
「ど、どうすんだよこれ」
「ごめんなさい」
「お前ら、町を壊しやがって!」
「いやぁぁぁ!ごめんなさい!治します!」
「当たり前だろ!」
「ク、クレーム入っちゃった」
「ごめんなさい」
「……あーも!うるせぇな」
「あ、ごめんなさい」
「なんで、そんなに謝んだよ!」
「え?」
「謝ってばっかいると人生楽しくねぇぞ
こういう時は、ありがとうでいいんだよ」
「そ、そうなんだ」
「おう!それじゃ、片付けようぜ」
「……みんなありがとう」
「そうそう、それでいいんだよ」
「はい!」
ねぇねぇ、町は片付いたの?
「何とかね」
へぇー
「なんか、冷たいね」
え?そう?