第10話 ユルカはゆるゆるでのんびり
「スラスラスラスラ！」
「スライムが出た！」
「僕っち戦うぅ」
「任せた！ユルカ」
「えぇーい」
チャンポン
「……あ、そうだ水でできてるんだ」
「壊れちゃったぁ、わぁ、追いかけてくるよぉ」
「ユルカはのんびりなの」
(それって大丈夫？
のんびりだと敵にすぐ)
「うわぁ、捕まったぁ」
(ほらぁぁぁ！
捕まってるじゃん)
「俺が今助けに行ってやるぜ！
おりゃぁぁぁ！」
「スーラスラ」
ドゴーン！
(どこ行くねーん！)
「行っちゃったなの」
(まぁた、探さないとじゃん)
「あははぁこのスライム面白いよぉ」
(な、なんか仲良くなってる？
え？敵だよ仲良くなれるの？)
「ねぇ、みんなぁこのスライム面白いよぉ」
「もしかして、よくある適と仲良くなって
意思疎通が出ちゃったり？」
「うーん、それはぁ無理みたいだよぉ」
(あ、ダメですね
今これ、遊ばれてるだけです
早く助けよう)
「ありがとぉ助かったよぉ」
「スライムって人で遊ぶことあるんだ」
「私も初めて見ました」
「ねぇ、なんか聞こえるなの」
「何が？」
うおりゃゃゃゃゃゃ！
「後ろから、ああああああ！
タイガーがこっちに突進してくるよ！」
「僕っちに任せてぇ、ええい！」
バチャーン！
「ダメだったぁ」
「にに、逃げろー！」
「はぁはぁはぁ、な、なんで味方から
逃げなきゃいけないんだ」
「疲れたなの」
「私体力あまりないです」
「俺、ずっと走ってた」
「みんな疲れてるねぇ」
「ユルカは平気そうだね」
「僕っちは平気だよぉ
あ、そうだぁご飯取ってくるよぉ」
「え？ひとりで平気なの？ってもういないし」
「ユルカは、自由人ですね」
「ふわふわって言うかユルユルしてるなの」
「あれで、大丈夫かよ」
「意外と、ああいう人が
強くなったりするよね」
「へぇ、意外だな」
(まぁ、まだ分からないけど
でも、こうしてみると
みんなそれぞれの力を合わせれば
強くなれるかも、ミミカはまだ見てないけど
マジックの爆弾も見てみたい)
「あん？なんだこれ」
「それ、ユルカの能力じゃない」
「来てって言ってる？」
「行ってみましょう」
「あ、来た来たぁ
これ運ぶの手伝ってぇ 」
(どうやって倒したんだこのイノシシを
後で聞いてみよう
それにしても、ユルカの能力
伝達に便利な気がする)
