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詩*海辺にて*

魅せられて

作者: a i o




沖の濃紺が

かすかに反射した


繰り返す波の音は

どこから生まれ

どこへ帰るのか

知らぬままに

その一節に耳を澄ます


拾い上げた

貝殻の模様に

指先を滑らせれば

触れる

細かな溝の凹凸(おうとつ)

こぼれ落ちる砂粒は

さらさらと

風と流れ行く


いくつもの

淡い眼差しは

時を交差し

されど皆

その果てへと向かう


ささやかな

波の()に間に

泳ぐ光よ 照らせ

空と海の境界を越え

この先のつづきへと


眺めても

眺めても

尽きることのない海原

見つめ合えずとも

またここに立つ

私を笑え


舌先に潮風を乗せても

届かない声が

掠れ途切れようとも

この心はそこから

どこまでも

はみ出していく












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― 新着の感想 ―
[一言]  視覚→聴覚→触覚と。  たどるように感覚を再現しながら読んでしまいました。  つられて。  潮風の匂いに嗅覚と。  潮風に舌先が塩の味を連想して味覚まで。  五感で感じたくなる作品でした。…
[良い点] 海はいくら眺めても、眼差しや声をかけてくれるわけではないけれど、それでもまた砂浜に立つ気持ち。 それが「魅せられて」というタイトルとつながって、心に響きました。 また、寄せては返す波や、…
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