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桜花姫伝  作者: 澪烙
2/6

物語の始まりはいつだって唐突☆

「胡桃、今日何日だっけ??」

「今日は華の月、二十七日ですよ。姫。」

「ふーん、華の月、二十七日かー。・・・・なにか忘れているような気がするような、しないような・・・?」

紫苑が今日の仕事を終わらせた三十分後。胡桃は姫がいる部屋に入り、御簾を上げて姫のお話し相手になっていた。

そうしているうちに現在に至る。書いたとおり、姫は重要なことほど物忘れが激しい。

「うーん・・・・うーん・・・何かわかるー?胡桃。」

「そ−ですねー・・・そういえばドーナッツ食べたがってたのに『輪じゃないドーナツがドーナツと呼べるのか!?いや、呼ぶことはできない!!』と、真ん中が開いていないという理由で新たにドーナツを買いに行かせた人が帰ってきてませんねぇ。」

「そうそう。中にクリームのはいったやつは太るからね。ちょっと・・・太もものあたりが気になって・・・」

「いやいや、そんなことないですって〜。まだまだぴちぴちのお肌なんですから。」

「そ、そうかな?」

「それで、大事な用事は?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

(これでも思い出さないか・・・。もうちょっと独力でがんばってほしいなー、でも教育係じゃないからなー。しょうがない。)

「そういえば、姫が気になっていた見習いが給仕に就いてからちょうど三日目ですねー。」

それとなーく、姫にそのことを(棒読みで)伝えるとようやく思い至ったらしく、あっと声をもらして頭を抱えた。

「やっばーい!!また忘れてた!!」

(やっぱりかい!!)

一応、笑みを浮かべながらも心の中では、世話のかかる・・・とまでは言わないものの、若干そう思うことは間違いなかった。

ため息をつきながらも、胡桃は姫のために準備を既にしていた。

「はい、ここに服をおいときますね。」

「わあ、ありがとう!!気の利く〜。」

「くれぐれもお忘れ物をしないでくださいね。」

「大丈夫大丈夫!!」

おっちょこちょいな面があるのに言い切ってしまったため、胡桃の不安は増大するのだが、今回のようなことについてはまず失敗などしない。

これだけは失敗してはならないのだから・・・・・・

「では、私は着替えてきますね。」

「うん。留守を頼むよ!」

「了解いたしました。お気をつけて。」

胡桃は、そういって赤の長い髪のかつらをつけて衣服は姫と同じのを身に着けている。

「くれぐれも・・・・・」

「そう、心配しなくても大丈夫!!なんたって霊峰山なんだし。その子に力がなかったら、妖魔はこないんだし。それに何度もやってるんだから。大丈夫大丈夫。私にしかできないんだからちゃんとするよ!!それじゃー、行ってきますー!!





世界には知る者と知らぬ者の二つがある。

知る者は少なく、好きこのんで教えるものもいない。噂は流れる。それは紅姫と同じように信憑性なく・・・

二つを知る者にはこう伝わっている。

”妖魔”と”姫”の二つは、いわば陰と陽の関係に等しい。

各地に”姫”と呼ばれるものがいて、稀なる”霊力”をたくさん持っている。

その多大な”霊力”を行使して、”陰”=”妖魔”を退治するのが”姫”の使命である。


もともと”妖魔”は夜にしか行動しない。また、主食は残念ながら”人間の負のエネルギー”=”陰”・・・。”負のエネルギー”が食べられた人間は、死ぬか、妖魔が死ぬまで永遠に眠り続ける。先に肉体の寿命が来れば、そこまでの命。少しだけ食われただけなら、満たされない充実感や満足感、不幸や絶望を感じながら生きることになる。

とりあえず、悪いことだらけになる。

だから、妖魔を倒すことのできる姫はできうる限り妖魔を無に返さなければならない。運がよければ、人にとって有益となるからだ。

とはまあ言ったものの、死ぬといったって人のエネルギーが全て負のエネルギーにならない限り人が死ぬことは少ないけれど。

”負のエネルギー”は痛み、悲しみ、苦しみ、恐怖・・・人の忌み嫌うものが”負のエネルギー”をつくる元となる。

人が弱いからこそ生まれる”妖魔”、だから、その闇を照らすのもまた人である”姫”なのである。




霊峰山


「うう〜〜、いくら霊峰山だからって夜は怖いよ〜・・・。でも、仕事・・・ズズー(鼻水をすする音)。しかも冷えるー(ぶるぶる)」

一人孤独に参道を歩き、姫から預かった手紙ではこの道をこのまま行けば神社について、そこにこの手紙に載っている花がある・・・たぶん、この地図はそういいたいんだろう。

「っていうか、ここの山道結構きついんですけどー。ぜえぜえ・・・」

とかなんとか言ってるうちに、鳥居が見えてきた。月の光は全くないけれど、星の光で何とか見える。

「ようやく終点ー。でも暗すぎてよく見えないな・・・。明かりもってたかなー??」

なんとか階段やらスロープを歩いて神社に着いたものの、暗すぎて何も見えないためポケットをごそごそと探った。

「あ、・・・」

シュボッ・・・

「マッチあったー!!いやー、多少心強くなるわね。さーて・・・」

さて、ここで私=紫苑は何を見たでしょうか??


1、それはそれは美しい花の群生

2、大きすぎる花

3、自ら発光する花


「正解は、『4、なんか知らんけど光ってる大きな二つの目』・・・ってなんじゃこいつー!!」


予想を裏切ってすいません(謝罪)


とりあえず、動きそうなので必死に離れようと試みたところ・・・・・・追われました☆

「って、そんな余裕ないって!!!   こいつって、もしかしてもしかすると”妖魔”!!」

はい、ずばりその通りです。

「食べられるーーー。うちはそんなにおいしいような子じゃないってばーー!!もと綺麗でかわいい子のほうがおいしいって!!」

こんな緊急時に他人のことなんて構ってられるか!!という心むき出しでとりあえず広い神社内を逃げ回っている。妖魔はのろくて大きな蛇みたいなので真っ黒。

「あっつ!!」

マッチの持つ所にまで火が来て、熱くなったので紫苑はそれを放り投げた。火は紫苑の近くの草の上で消えた。

「お前、”ちから”もってる?」

「へっ????」

『お前、俺達と同じ感じする、霊力持ってるのか??このさいなんでもいい。食わせろ』

「知らないわよー!!」

「トリアエズ、チカラハモラウ。」





嫌だ!!!!!!!



そんなの聞きたくない!!









昔のことなんて、思い出さないようにしてるんだから!!!!!!!!!!!!1










もう、嫌なんだからーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!











黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れだまれだまれだまれだまれっ!!!!!!!











妖魔の声が耳に響いて痛くなり、紫苑が目をつぶった瞬間、



妖魔は絶叫していた。


ぐ・・ぎゃあああああああああぁ!!!!!!!!!






「ふん、月の出ない今日を見計らって出てくるとは、小生意気な妖魔だ。しゃべれるだけ力を持っていただけあるな。変な知恵を身につけているようだ。だが、所詮妖魔は妖魔。考えても所詮ここまでだな。」







凛とした高い声が、妖魔の声に混じって聞こえてきた。

若干涙が溜まってきた目を手でこすりながら振り返ると、暗い中でも分かる光り輝くような真っ赤な長い髪が垂れ下がった背中が見えた。

(赤い髪なんて姫様みたい・・・・)

と思いながら、まさか姫がこんなところにいるなんてないわよねーと自分で思っときがら苦笑していた。

すると、女のひとがこっちのほうへゆっくりと向いた。

すかさず、紫苑は声をかけた。

「あの、あなたは??」

「怪我は?娘。」

「あ、ないです。助けていただきありがとうございます。一体どうやって・・・?あと、私は紫苑というので娘じゃなくてそう呼んでください。」

紫苑は目をつぶっていたため、妖魔がなぜ倒れたかは知らない。

「ああ、そうだったな。よし。」

一通り、聞くと一息ついてその人は言った。


「合格だ!!」


「???????」

いきなり、何を言われたのか分からず紫苑の顔は固まっていた。

「そうかそうか。うれしすぎて、固まってしまったのか。まあ、遠慮することはない。十分誇らしいことだからな。胸を張っていいぞ。姫の傍仕えとして正式なことはこれから私こと五十六代目紅姫、紅姫(くれないひめ) 紅蓮ぐれんが直接教えてあげるから。」

「・・・え・・・てことは・・・・・・」

頭の回転のひとしきり遅い紫苑はようやく事態が読めてきたようで何度も目をぱちくり、口はわなわなとふるえている。


「正真正銘の紅姫さまーーーーーーーーーー!?」


紅姫こと紅蓮は自信たっぷりな笑顔で微笑んだ。


こうして、ようやく話は始まった。


ここまでお読みになられてお疲れ様です。


久しく後書きとか書いてないんですよね。

ちょっと前に新型インフルらしきものにかかって、書いてインフル菌が読者に行ったらどうしようーなんて馬鹿みたいなことを考えてました。

すいません、適当な言い訳です。


まだまだ、稚拙な文章で紅蓮と紫苑を十分に発揮させられていませんが、これからも頑張りたいと思います!!


応援よろしくおねがいします!!!!!!!!!

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