展覧会に行ってきました
少し前のことになりますが、とある日本画の公募展のチケットをいただいたので、ありがたく行ってきました。
最初に都内で開催して、その後は全国を巡回するらしい。
東京都在住というのは、こんなときに便利だと思う。
当日は午後から大雨が降るという日だったせいか、わりと空いていた。
マイナーな?日本画の、巨匠になるかどうかまだわからない現代の作家さんたちの展覧会だからだろうか。
モネ展等と違って落ち着いて見れそうだった。
会場はやたら広くてとてもたくさんの絵画があり、しかも一枚一枚がうちの部屋の壁くらいはあるんじゃないか、半分は確実にあるぞ、というくらいに大きい。
それが、広い空間に並んで配置されていて、ちゃんと視界に隣の作品が入らないくらいには間隔が空いている。
好きかどうかは置いといて、絵画世界に没入するにはよいと思った。
まわりを見回すと、八割くらいがわたしよりひとまわり、いや二回りくらい上、つまり、シニアと言って差し支えないようなマダムたちである。
たいていお二人くらいで連れ立って来ているのだが、何せおばさまなので、何かとこう、黙っていられないらしく、しかも毎年常連らしく、あら〜。〇〇が。あらー、すてきね、ほらここ。とか作風や技法に言及してみたり、ほら、この方、去年も出してらしたけれど、とか言ってみたりされる。
(もちろん必要以上に作品に近づいたりはしないが)
答える方も、ええ、そうだったわ、そうそう、などと和やかなのはいいのだけれど。
静かに見たいなぁ、と思って、少し離れたりしてしまう。
次に多いのは、僅差でシニアおじさまと、若い人たちである。おじさまは白いハットをかぶっていることもあり、たいていはベージュのチノパンであり、奥さまにつれられて、あるいはお一人で、ごゆっくりご覧になっていらした。
ご夫婦の場合、たいていはおじさまの方が早く見終わるらしく、ほら、行くぞ、と先へせかしていた。マダムは少なくとも表面上はにこにこしながら次へ行くが、すぐにゆっくりになるようだった。
若い人たちは、たぶん美大生かそれに近い人たちであろう雰囲気を感じた。つまり、画材は高いのでオシャレにお金を使えないが、どことなく美大な服飾センスを醸し出していた。シャツにパンツだが、モノトーンだったり。
黒は綺麗めにもなるので便利だと思う。
作品を見ていく。近づいたり遠ざかってみたり。
それだけで見え方は違うのが面白い。
気に入ったのはいくつかあった。
なんだか絵画は文芸よりも自由を感じる。
いかにもな風景画に、ファンタジーなのや、印象派みたいなきらきら明るいもの。
キレキレな、若気の至りみたいなモダンなのもたまにあるが、そんなに多くないのは、ジャンルの特性なんだろうか。
総じてどこか、雰囲気があるものばかりだったのは、選考があるからかもしれない。
そういえば、作品を鑑賞する上でのマナーがあった。
一、作品に近づきすぎないこと
(その作品の持ち主ならいいのかな…?)
一、大声で喋らないこと。雰囲気を壊さないこと
一、写真撮影は禁止
(フラッシュをしなければ撮影OKなところもあるみたいです)
一、年齢制限がある場合がある
一、筆記用具は禁止
(たまに鉛筆だけはよいところがありますが)
あまり声を出していると静かに学芸員さんに注意されて恥ずかしいことになるみたいだった。
作品は、多種多様だった。
文芸も多様だけど、絵もなんかいいと思った。
おわり。
日本画の展覧会はだいたい観客年齢が高いので、コロナやインフルにかかった時は自粛すること、健康でも念なため、マスク手洗いをすることが必要と思われます。