表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/56

雲のかたち


住んでる町の近くに、西に向かって下っていく坂道がある。


お休みの日の日暮れ時などに、少し遠回りしてその坂道を通ると、影になった住宅地の家々の屋根を傾いた西日が照らしていて、夕空は広くて、雲が輝いていたりするのが良い。


そんな時間を歩いていると、自分の後ろにも長い影が伸びていて、誰もいない時は、ついてくる影の様子を見てみたりする。


何が面白いのと聞かれても、なんとなく、としか答えられないのだが、手足部分が伸びてるのとか、なんか全体的に長くなっていて面白い。


そんな理解されにくいことは別にどうでも良いのだが……。


西に向かって降る坂道や階段を夕方に通るのは良いよ、という話だった。



今日もお休みだったので、たまたま夕方に近くを通りかかって、西に向かって下っていたが、ああ、雲に西日が透けてるなあ……と思って、おや、と思った。


夏の雲、積乱雲は透けにくい。夕陽に照らされた積乱雲は、輪郭が金色に縁どりされることはあるけれど、日陰は灰色になることが多い。


でも今日、見た雲は薄くて、すじ雲のように光が透けていた。それに、なんとなく高さを感じた。


これ、秋の雲じゃないか。


台風が何回か通り過ぎて、日本列島に秋が来る、というのは今までのセオリーだった。最近は、夏と秋のさかいめが分かりにくいが、秋はそんなちいさいところから始まっていくのかもしれない。


地上の公園ではまだ蝉がジージーと鳴いていて、まだ8月。気温も暑く、明日も暑く、夏真っ盛りなのだけど。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ